間宮祥太朗が主演を務めた2025年4月期のTBS金曜ドラマ『イグナイト -法の無法者-』は、TBSと BABEL LABELが初タッグを組んだダークリーガル・エンターテインメント。火をつけるという意味を持つ「Ignite」という言葉の通り、原告になりそうなターゲットの心に火をつけ、訴訟を起こさせ、そしてあらゆる手段を使って裁判を勝訴へと導く怪しげな弁護士事務所「ピース法律事務所」を舞台にした作品だ。
それゆえ全く新しいリーガルものとして、放送当時は話題を呼んでいた印象だ。
そんな本作のBlu-ray&DVD BOXが11月14日に発売される。その内容は、全11話で構成された本編に加え、メイキング、そして間宮、仲村トオル、上白石萌歌、三山凌輝、りょう、及川光博によるインタビューの完全版、ピース法律事務所の4人による4ショット対談インタビューの完全版、ピース法律事務所セット紹介、オールアップ集、SPOT集と盛りだくさん。特典映像だけで、2時間半を超えるという豪華さだ。

まず注目してほしいのは、メイキング。この冒頭には、おそらく作品の制作が走り出して早々、キービジュアルの撮影をしている様子が映し出される。少し緊張した面持ちの間宮、その直後にピースサインをしながら入ってくる及川。真剣に指示を受け、カメラに向かって表情を作る6人からは、プロフェッショナルなオーラ、かつ画面越しに伝わってくる圧倒的な雰囲気を感じた。本作のキービジュアルに描かれているのは、黒のシャツや黒のセットアップに身を包んだメインキャラクターたち。この服装は、ピース法律事務所の面々が、法廷に立つ時と同じ服装のように思えるが、今までのリーガルもので、こんなにも弁護側が黒づくめなことがあっただろうか。そういった意味では、装いの時点で、これまでのリーガルもののイメージを覆していたのだなと改めて思わされた。
また、本編で間宮演じる主人公・宇崎凌が初めてピース法律事務所を訪れる際に、事務所の代表である轟(仲村トオル)と伊野尾(上白石萌歌)、高井戸(三山凌輝)が1つのドーナツをめぐって、ちょっとした小競り合いをしているシーンも収録。ここで、原廣利監督から上白石に対して、「ドーナツがない」と騒ぐ轟に対してとぼけるよう指示が飛ぶのだが、上白石はとぼけた伊野尾は本当はドーナツを食べているのか、食べていないのかということを確認する。メインとなるのは、あくまでも宇崎の登場にもかかわらず、逆算で表情を作っていく様子は、なんとも興味深いワンシーンだった。
