なにかに夢中になると、ほかのことが目に入らなくなってしまうことから“トリツカレ男”と呼ばれているジュゼッペの恋と奮闘を、軽やかな音楽に乗せて描いたミュージカルアニメーション『トリツカレ男』(公開中)。11月7日に公開を迎えてから1週間が経過し、SNS上では「今年観た映画で一番泣いたかもしれない」「予想外の美しさに思わず涙してしまった」、「間違いなく名作」など、ユニークさと切ないラブストーリーが共存したハートフルな世界観に“トリツカレ”る人が続出中!

そこで本稿では、公開前に実施したMOVIE WALKER PRESS試写会のアンケートコメントの数々や、公開後にSNS上に投稿された熱量たっぷりのレビュー、さらにアニメ関係者などの著名人からの応援コメントを紹介しながら、本作の“トリツカレ”ずにはいられない3つの必見ポイントを紹介していこう。

ポイント1:個性的で愛らしいアニメーション!「まるで躍動する絵本」

2001年に発表され、長年にわたって世代を超えて愛され続けているいしいしんじの同名小説を原作にした本作。三段跳びや探偵、歌など、様々なものにトリツカレてきたジュゼッペは、ある日、公園で風船売りの女の子ペチカに一目惚れ。勇気を出して話しかけ、なんとか友達になるが、ペチカの心には深い悲しみが。そこでジュゼッペは、これまでトリツカレてきたものを駆使して彼女の抱える心配事を解決しようと奮闘していく。

なにかに夢中になると周りが見えなくなるジュゼッペなにかに夢中になると周りが見えなくなるジュゼッペ[c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会

『映画クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』(14)で多くの感動を呼んだ高橋渉が監督を務め、荒川眞嗣のキャラクターデザインによる個性的で愛らしいアニメーションを作り出したのは、「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」など数々の国民的アニメを手掛けてきたシンエイ動画。公開されるや、鑑賞後にはこれ以外は考えられなくなるキャラクターデザインにも多くの声が集まり、「この絵柄だからぶっ刺さる作品だった」「絵柄で食わず嫌いしかけてたけど、素敵なストーリーに何度も心が動かされたし涙した」という投稿が相次いでいた。

恋のトキメキや友情、あらゆる要素がぎっしり!恋のトキメキや友情、あらゆる要素がぎっしり![c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会

「切り絵のような作画が美しさをより演出しているとてもすてきな作品でした」
「独特なタッチのキャラや背景や演出で、幻想的で溶け合う感じが夢のよう」
「絵と色彩が、どこを切り取ってもずっとすてきでおしゃれでとってもすてきでした!」
「手書きのような絵のタッチが懐かしさを感じられすてきでした!」

など、映画が終わるころにはこの絵柄にトリツカレていること間違いなし。むしろこの独特なタッチだからこそ、ミュージカルアニメーションにふさわしい軽やかさと、クライマックスに訪れる感情の高まりが生みだされたといっても過言ではない。

SNSなどでは「こんなにも涙が出るとは」といった声が多数寄せられているSNSなどでは「こんなにも涙が出るとは」といった声が多数寄せられている[c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会

「おジャ魔女どれみ」や「ドラゴンボール」など、数多くの人気アニメで色彩設計を担当してきた色彩設計士の辻田邦夫も「まるで躍動する絵本。リアルな作画や画作りに向かわず、魅力ある『絵』のチカラでグイグイとお話が進む」と太鼓判をおすほどのクオリティの高さは必見だ!

ポイント2:これぞミュージカル!実力キャストが珠玉の楽曲を歌いあげる

ジュゼッペの声を担当したのは、人気アイドルグループAぇ! groupのメンバーとして活躍する佐野晶哉。幼少期から音楽に親しみ、小学生のころミュージカル「ライオンキング」でヤングシンバ役を演じるなど劇団四季の舞台に子役として出演。中学生のころからは関西ジュニアとして活動し、高校では声楽を学び、音楽大学に進学して作曲を学んだりと、一寸の隙もなく鍛えあげられた歌唱力と表現力の持ち主だ。

このキャスト陣だからこそ実現できた圧巻のミュージカルこのキャスト陣だからこそ実現できた圧巻のミュージカル[c]2001 いしいしんじ/新潮社 [c]2025映画「トリツカレ男」製作委員会

また、ヒロインのペチカの声を務めた上白石萌歌は、第7回「東宝シンデレラ」オーディションで芸能界入りを果たし、ミュージカル「赤毛のアン」など様々な舞台に出演してきただけでなく、“adieu”の名でアーティスト活動も。さらにジュゼッペの相棒であるハツカネズミのシエロ役には、劇団四季出身で近年はテレビドラマや映画など活動の幅を広げている柿澤勇人。そして水樹奈々や森川智之といった実力派声優陣が脇を固める。

まさに“本格派ミュージカル”と呼ぶにふさわしいボイスキャストが揃い、劇中歌として使用される5つのミュージカルナンバーはAwesome City Clubのatagiが制作。試写会のアンケートでは、「とにかく楽曲がすばらしい。キャストの方々の歌唱もすばらしかった」といった絶賛の声が相次いでおり、キャストのファンやミュージカルが元々好きだという人はもちろんのこと、“ミュージカルはあまり得意でない”という観客からも「本作の歌唱シーンすべてに引き込まれました!」と苦手意識が覆されたという声があがるほど。

ほかにも、
「きれいな歌声と綺麗な心を持ったキャラクターがマッチして、すてきな世界観を生み出していた」
「明るい雰囲気でキャラクターたちがきもちよさそうに歌ってるのが印象的」
「どの楽曲も耳に残る。せつないシーンもあり涙してしまった」
「とにかく楽曲がすばらしいと思った。キャストの方々の歌唱もすばらしかった」
「音楽がとてもよくて、映画が終わった後もまた聴きたいと思いました」
「感情を乗せた歌声がとてもよかった。ずっと聴いていたくなった」

など、ミュージカル作品には欠かすことのできない楽曲自体のクオリティの高さと作品世界とのマッチ具合に魅了される観客が多数。これは映画館の良質な音響環境で味わってこその作品と断言してもいいだろう。

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