朝日小学生新聞 篠崎嘉代子
写真・関口達朗
日本独特のおかしな校則、教師のブラックな職場環境、ひとり歩きするSNSやネット報道……。映画『金髪』は、こうした現代社会の問題をテーマに、大人になりきれない中学校教師・市川が、生徒たちにふり回されながらも成長していく様子をえがいた作品だ。
「金髪デモ」を発案した生徒・板緑を演じた。「なぜ髪の毛を染めてはいけないのか」「なぜ昔からある学校の問題を放置するのか」。クラス担任の市川へ疑問をまっすぐにぶつけていく役どころだ。
自身は今、高校生。これまで校則に疑問を持った経験はあまりなかったという。
「だからこそ、金髪デモを考えて、自ら金髪にした板緑はすごい。人生2周目なのか?と感じてしまうくらい。自分の正義感を持っていて、それを絶対に曲げない。時にゆうかんな戦士のように大胆に行動する姿も見どころです」と目をかがやかせた。
あまりなじみのない難しい言葉や表現を使って、すらすら話す板緑は「自分自身も勉強になったし、映画を見ている人たちも、すかっとして気持ちがいいのではと思います」。
小学生のころは「ずっと、外でかけまわっていた」というほど、鬼ごっこなど体を動かす外遊びが大好きな子どもだった。今も体を動かすのは好きだが、最近のマイブームは小型ゲーム機「たまごっち」だ。「家族みんなで持っていて、楽しんでいる」という。
デビュー以来、俳優の仕事は楽しいと感じてきた。いろいろな作品と出あい、役と真剣に向き合うようになったことで今、お芝居が心から好きだと感じている。
「これまでは、大人を手玉にとる役や優等生役が多かったので、かげのない明るい役や、悪役にも挑戦してみたいですね」
映画『金髪』
11月21日全国公開

配給:クロックワークス ©2025「金髪」製作委員会
中学校教師・市川の人生を大きく変える出来事が起きた。担任クラスの生徒、数十人が髪を金色に染めて登校してきたこと。彼女から結婚の話を切り出されたこと。マスコミやネット、さらには文部科学省まで巻きこみ大騒動になる「金髪デモ」と、彼女からの説教で板ばさみになる市川。ピンチを脱するために「金髪デモ」を計画した張本人・板緑と手を組み、とある作戦に打って出る……。
白鳥玉季(しらとり・たまき)

写真・関口達朗
2010年1月20日生まれ、東京都出身。2016年、NHKの連続テレビ小説『とと姉ちゃん』でドラマデビュー。約800人の候補からオーディションで役を勝ち取った李相日監督の映画『流浪の月』での好演をはじめ、数多くの映画やドラマで活躍。
(文・篠崎嘉代子)
(朝日小学生新聞2025年11月14日付)

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著者
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