公開当時の2005年は社会人になったばかりで、「青春映画はもういいかな」と思って観ていませんでしたが、今回4Kリバイバル上映をきっかけに劇場で鑑賞。
最高でした。
「今見て良かった」と心から思える作品。
MDや携帯電話、留年してる茶髪の先輩の赤いジャージ。
そのすべてがエモい。
登場人物がそれぞれのモラトリアムの中にいて、その閉じた時間の心地よさやもどかしさが懐かしく、観ている自分自身も「ずっとこの中に居たい」と思わせるような映画でした。
2000年代は『GO』『パッチギ!』など、在日コリアンをテーマにした作品が目立っていて、社会的な対立や生きづらさを描く傾向があったように思うが、その中で『リンダ リンダ リンダ』は、在日韓国人という要素をネガティブに描かず、それでもどこか少し独特な空気をまとっている。
対立したいわけでないが少し距離がある、そんな温度差がリアルで、当時の空気感を確かに感じました。
