ウェアラブル美容機器は男性のために開発された?──齋藤薫のジェントルビューティー考

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もともと美容機器はメンズ向けにできている!?

昨今、美容機器の台頭が目覚ましい。当然のことだ。だって、考えてもみてほしい。スマホが誕生してからの進化のスピード。家電の高性能化にも目を見張る。そういう意味で、ある種の家電であり、パーソナルな先進ギアである美容機器も、同じようなテクノロジーの搭載に挑んでいるわけで、実は目を離せないほど進化が著しいジャンルなのだ。

さらに重要なのは、ここ。もともと美容機器はメンズ向けにできている、ということである。特に近ごろにわかに主流となりつつあるウェアラブル……体の一部に直接装着して作動させる機器は、本来が男性を意識して開発されたものなのだ。腹筋を鍛えるベルトは昔からあったものの、美容機器としてのウェアラブルは令和に入ってからブームとなった。覚えているだろうか!? 少し前に流れていたCM。筋骨隆々であまりにも有名な武田真治が真っ黒なゴム製のマスクを顔に装着していた、アレである。

ウェアラブル美容機器は男性のために開発された?──齋藤薫のジェントルビューティー考

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これぞまさに元祖ウェアラブルのフェイスリフト機器、ヤーマンの「メディリフト」のデビューCM。これ以降、首、目もとのリフト、とパーツ機器が次々に作られ、このジャンルの先駆けとなったヤーマンは「フェイス・リフト・ジム」なる顔専用のリフトアップ施術サロンまで開設しているほど。一方で今年は、ガンダムみたいな勇ましいLED搭載のフェイスリフトマスクも発売している。それこそ顔の筋肉もがっつり鍛える発想で、まさしくトレーニング感覚なのだ。だからこそのメンズ向き。化粧品をあれこれ揃えて、“お手入れ”というものに臨むスキンケアよりも、ただ顔に装着して10分待つだけ。それで、たるんだ顔も毛穴自体もいわゆる立毛筋レベルで引き締まり、キメも顔立ちも整うとしたらどうだろう。

主に電気の刺激で筋肉に働きかけるEMS、いわゆるラジオ波の要領で真皮に刺激をあたえて引き締めるRF、LEDの搭載されたフォトフェイシャル機器は、いうならば美容医療の施術の出力を家庭用にしたもの。そして、家庭用脱毛機器の進化もまた劇的で、レーザーによる全身脱毛もその気になれば全て自分でやることも可能。その点でも美容機器は今や、思い切り男性の使用を意識して開発されているといえる。

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