渡辺謙
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 俳優の渡辺謙(66)が9日、日本テレビ系「おしゃれクリップ」(日曜夜10・00)にゲスト出演。俳優の世界で「親父みたい」と思っている大物俳優の名を明かした。

 大きな影響を受けた俳優は?と聞かれ「山崎努さんだったり、北大路欣也さんだったり、勝(新太郎)さんだったり、原田芳雄さんだったり。何本指があっても足りないくらいいます」と語った、渡辺だが、筆頭に上げたのが山崎努だった。

 渡辺は山崎について「一番最初に、この仕事というか、俳優というのは自由になるためにやるんだってことを教えてもらった人なんです」と言い、本読みの段階で椅子やテーブルに上がって演技する姿に「さすがに俺、そこまでできないもん」と思ったと明かした。

 番組では、食道がんで闘病していたと明かした山崎が電話でのコメントを渡辺に贈った。2人の出会いは、渡辺が22歳の時の舞台「冬のライオン」で、「とても素直でやる気満々。何をやっても楽しいみたいな、凄く愉快な青年でしたよ。清々しい感じかな」と振り返った。

 また、「初めて言うけど」と渡辺がブロードウェー・デビューを果たし、トニー賞主演男優賞にノミネートされた15年のミュージカル「王様と私」について言及。「英語もできない、歌も歌えないくせにさ、ブロードウェイで主役をやっちゃうんだから、ちょっと僕はあの時だけはね、“あ~、どうかな”って凄く心配だった。ちょっとね。“謙やめとけ”という訳にもいかないでしょ。だから、心配しましたよ。僕はこのこと初めて言うから。反対だったってこと。今初めて言いますから、謙も知らなかったと思いますよ」と明かした。

 また「謙はよく考えて行動する人だと思います。その考えが普通の人とは違うんで、普通の人がびっくりするかもしれないけども、人の倍くらい考えていると思いますよ。見せないだけで。そうじゃないと、あんな思い切ったことはできませんよ。そうでしょ。彼のキャリアを見ても、よく考えられたラインナップじゃあないですか」と言い、山崎自身は60歳でやめた舞台の仕事を、渡辺にはもっとやって欲しいとリクエスト。

 「映像も期待しているけど、舞台もやって欲しいと思います。もう少し僕より長くやってほしいと思っています。映像は死ぬまでできますからね。体を調整すればね。でたらめをやらなければですよ聞いてるか謙!でたらめをやらなければ体力を維持できますよ。わかったか!」と言われると、ハンカチで目頭を抑えながら「はい!」と答えていた。

 最後に」あまり守りに入らないで、今までの謙のスタイルでこれからもやってほしいと思います。自由に奔放にやってください。必ずいい結果になると思います。期待してます。大丈夫です、大丈夫、そのまま行こう」という言葉に笑顔で答えた渡辺。

 赤くしながら「久々、こんなに話を聞いたの。なかなか体調もすぐれなかったりとか、お邪魔しても30分くらいで切り上げたりとかしてたんで、そんなふうに思っていてもらえななあって、改めてうれしかった」と言い、山崎の存在について「こういう世界での、ちょっとお父さんっていうか、親父みたいなとこはありますね。別にほめてもらいたいわけじゃあないんだけど、やっぱり見ててもらいたいなっていうのもあるし、どこか、その背中を追いかけている感じは、やっぱいあるなあ」としみじみと語った。

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