10月31日から11月2日までの全国映画動員ランキングが発表。トップ10のうち6作品の顔ぶれが入れ替わるという怒涛の新作ラッシュのなか、『チェンソーマン レゼ篇』(公開中)がまだまだ強さを発揮。今週も首位をキープし、見事に7週連続でNo.1を達成した。その成績の詳細は後述するとして、まずは今週の新作タイトルを上位からチェックしていくことにしよう。
『爆弾』は4日間で興収5億超え!吉永小百合新作も好スタート【写真を見る】「このミス」第1位獲得作を映画化!山田裕貴が佐藤二朗と熾烈な攻防[c]呉勝浩/講談社 [c]2025映画『爆弾』製作委員会
2位に初登場を果たしたのは、「このミステリーがすごい!2023年版」で1位を獲得した呉勝浩の同名小説を山田裕貴主演で映画化した『爆弾』(公開中)。全国360劇場、Dolby Atmos上映を含む383スクリーンで公開され、初日から3日間の観客動員は27万1000人、興行収入3億7100万円を記録。これは現在ヒットを記録している『秒速5センチメートル』(公開中)の初動成績(動員27万8000人)と遜色のない好スタートだ。
また、「文化の日」の祝日となった11月3日を含めた公開4日間では動員37万9013人、興収5億2045万円に達しており、SNSなどでの口コミも上々。同じ永井聡監督の過去作で最大のヒット作は、最終興収19億3000万円を記録した『帝一の國』(17)。同作は最初の土日2日間の動員が16万6000人&興収2億1400万円だったので、単純にそれを2倍した数字でも『爆弾』の公開4日間のほうが上回っている。これはなかなかのヒットが期待できるのではないだろうか。
吉永小百合124本目の出演映画となった『てっぺんの向こうにあなたがいる』[c]2025「てっぺんの向こうにあなたがいる」製作委員会
3位に初登場を果たしたのは、国民的女優である吉永小百合の124本目の出演映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』(公開中)。10月27日に開幕した第38回東京国際映画祭のオープニング作品にも選出されていた同作は、初日から3日間で動員16万4000人、興収1億8900万円を記録。
吉永の前回の主演作である『こんにちは、母さん』(23)の初日3日間の動員数と比較すると112%。また、初日から祝日までの4日間の成績は動員19万4000人&興収2億2800万円となっており、今作と同様に3連休のタイミングで公開されていた『最高の人生の見つけ方』(19)の初日から4日間の成績と比較すると、121%の動員、118%の興収。吉永の根強い人気の高さがあらわれている。
森崎ウィン&向井康二共演の『(LOVE SONG)』は7位に初登場[c]2025『(LOVE SONG)』製作委員会
引き続きアニメ映画が爆発的な強さを見せているなかでも、実写邦画はまずまず高い安定感を維持していることが、この2作のスタートの良さからも窺える。その一方で、日本とタイの合作である『(LOVE SONG)』(公開中)を含めればトップテン圏内を邦画が独占。9月後半にも2週続けて同様の事態があっただけに、そろそろ洋画の復調を促すタイトルの到来を期待せずにいられない。
