フィギュアスケート・第51回西日本選手権第2日 ( 2025年11月2日    滋賀・木下カンセーアイスアリーナ )

<フィギュアスケート西日本選手権 ダンスF D>演技を終えたら紀平梨花&西山真瑚組はオデコをぶつけ?爆笑(撮影・長久保 豊)
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 アイスダンスのフリーダンス(FD)が行われ、全日本選手権2連覇などの実績を誇り9月にアイスダンスへの挑戦を表明した紀平梨花(トヨタ自動車)が西山真瑚(オリエンタルバイオ)と臨み、リズムダンス(RD)で2位発進したカップルが演技を披露した。

 「もののけ姫」の曲に乗り、多少の乱れはあったものの、堂々と披露。観衆はスタンディングオベーションで称えた。ただ、FDは77.13点で、RDとの合計は136.74点で3位。技術点の合計は74.06点で、85点以上を出せなかったため、規定によりミラノ・コルティナ五輪への道は消滅した。

 演技が終わった直後には、ハプニングもあった。お互いにおでこのあたりぶつけてしまったようで、笑いをこらえきれず爆笑。予想もできない一幕だったが、紀平のとびきりのスマイルも戻り、充実した笑みでもあった。

 Xでは紀平の堂々とした演技に「笑顔で滑っているだけで涙が出てきそうになる」という声も。他にも「おかえり!」「何より紀平さんが笑顔で試合に戻ってきたのがうれしい」などの声も寄せられいた。

 演技後の取材では「何度も無理かなという瞬間があったので、出られたことが収穫。2030年(の五輪)に向けて、しっかり努力を重ねていきたい」と早くも次の目標に向けて、視線を移した。

 紀平は4年前に負傷した右足首の疲労骨折から完全復活できず、過去2季を全休。今季も五輪最終選考会となる12月の全日本選手権につながる今月の中部選手権を欠場。シングルでの五輪出場が消滅したが、9月末に新しい挑戦を表明した。

 前日1日にはRDで演技を披露。競技会に出場するのは、22年12月24日の全日本選手権女子フリー以来、1043日ぶりだった。大きなミスなく滑りきり、59・61点をマークして2位。「ドキドキだったけど、落ち着いて楽しく滑れて良かった」と話していた。

 ミラノ・コルティナ五輪は日本のアイスダンス個人戦出場枠はなく、団体戦での参戦を目指すことになる。今大会が2人のデビュー戦。ここで最上位に入り、12月の国際大会派遣に必須の技術点合計85点以上が五輪につながる条件となっていた。

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