俳優の武田玲奈さん【写真:くさかべまき】
子どもの頃に味わった給食は、大人になってもふとした瞬間に思い出す“原点の味”なのかもしれません。10月24日公開の映画『おいしい給食 炎の修学旅行』で、6年ぶりに御園ひとみを演じた武田玲奈さんは、撮影をきっかけに「食べること」そのものの意味を改めて考えたといいます。地元・福島の給食の思い出や、友人の結婚式で再現された懐かしいメニュー、そして彼女が語る“多国籍給食”のアイデアまで――。作品のテーマである“食を楽しむ”というメッセージを通して、今の彼女が感じたことを伺いました。
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地元・福島の給食で出た懐かしの「ツナごはん」
給食でとくに思い出に残っているメニューは「ツナごはん」だと迷うことなく答えた武田さん。
「ツナとニンジンなどを混ぜたごはんで、地元・福島県いわき市の給食の定番だったんです。給食で出ると、クラスのみんながおかわりの列に並ぶくらい人気でした」
素朴だけれど、心に残る味。その懐かしい一皿と、思いがけない再会を果たしたことがあるといいます。
「友人の結婚式に呼ばれたとき、その子が『サプライズで作ったんだよ』と言って、給食のツナごはんを再現して出してくれたんです。ひとくち食べた瞬間、あの頃の思い出がよみがえり、とても懐かしい気持ちになりました」
ほかには、コッペパンもお気に入りの一品だそう。当時は、食は細いほうだったものの、給食の時間は大好きだったと語ります。
“マイ給食”は世界の味をクラスでシェアしたい
今、もしも自分で給食をプロデュースできるとしたら、どんな献立にしたいですか? そう聞くと、武田さんの表情がぱっと明るくなりました。
「“多国籍給食”ってどうですか? たとえばタイ料理のカオマンガイとか、辛くないガパオライス、生春巻きも良いなって思います。食べながら世界の文化を学べたら素敵ですよね」
武田さんは実際にタイを訪れた経験もあり、自宅でガパオライスを作ることもあるそうです。
「辛いのが苦手なので、自分なりにマイルドな味つけにしています。ナンプラーを少し入れると、一気に本格的になるんですよ」
そして、給食に欠かせない飲み物といえば牛乳です。しかし、これには少し困ってしまった様子。それでもナイスアイデアが飛び出しました。
「ガパオに牛乳ってどうなんだろう(笑)。でも、チャイ味のミルメークがあったら絶対人気出ると思います!」