推薦コメント
友人から「面白いから」と勧められ、手に取りました。今まで和風ファンタジーは読んだ事がなかったし、宮中でお嫁さんを選ぶ話か~と簡単に思っていたら……どえらい間違いでした。「地獄」にハマりました。練り上げられた世界で、様々な人間(烏)関係が生み出していく”怒濤”としか言えない物語に心がかき乱され、ページをめくる手が最後まで止まらない! 読み始めたら最後、数カ月の間にシリーズの最新刊まで本棚に揃っているはず。
【旭屋書店 店舗支援部 中竹涼可】
出版社内容情報
人間の代わりに「八咫烏」の一族が支配する世界「山内」で、世継ぎである若宮の后選びが始まった。朝廷で激しく権力を争う大貴族四家から遣わされた四人の后候補。春夏秋冬を司るかのようにそれぞれ魅力的な姫君たちが、思惑を秘め后の座を競う中、様々な事件が起こり…。史上最年少松本清張賞受賞作。
推薦コメント
内田さんがその土地のことや現地の人のことを実際に交流しながら描いていくノンフィクションは、いつも自分がその地にいるかのように感じることができます。この本はさらに現地の写真がカラーで掲載されているので、その地の空気感がじかに伝わってきます。本と本屋さんのあるべき姿をここに登場する人たちに気づかされました。この本は、本を愛する人たちにいつまでも愛され続けていってほしいです。
【紀伊國屋書店 加古川店 吉田奈津子】
出版社内容情報
トスカーナの山深いその村では、何世紀にもわたり本の行商で生計を立ててきた。籠いっぱいの本を担いで国じゅうを旅し、「読む」ということを広めた。―偶然の出会いに導かれ村人に消えゆく話を聞きながら、突き動かされたように書いた奇跡のノンフィクション。本と本屋の原点を描き、各紙誌で絶賛された読み継がれるべき1冊。
推薦コメント
読んでいる最中だけでなくて、読み終わったあとじわじわと「ああ素晴らしい本だったな」と感動がゆったり押し寄せてくるような素敵な物語でした。直木賞受賞作はやっぱりすごかった。その冠に偽りなし!と拍手をしたくなるような余韻が今でも残っています。解説まで読んで最高に腑に落ちるのが最強の文庫解説の仕事だと思っているのですが、その意味で森絵都さんの文庫解説が本当に素晴らしかったです‼
【紀伊國屋書店 武蔵小杉店 鶴見真緒】
出版社内容情報
専業主婦の小夜子は、ベンチャー企業の女社長、葵にスカウトされ、ハウスクリーニングの仕事を始めるが…。結婚する女、しない女、子供を持つ女、持たない女、それだけのことで、なぜ女どうし、わかりあえなくなるんだろう。多様化した現代を生きる女性の、友情と亀裂を描く傑作長編。第132回直木賞受賞作。
推薦コメント
読み込めば読み込むほど、純粋で憧れさえ抱くほどのまぶしい恋愛小説だった。この恋心の果てにたとえ涙したとしても、二人の再会は生涯大切にしていいかけがえのないものだと思った。
【旭屋書店 新越谷店 工藤雅子】
出版社内容情報
駅前の居酒屋で高校の恩師と十数年ぶりに再会したツキコさんは、以来、憎まれ口をたたき合いながらセンセイと肴をつつき、酒をたしなみ、キノコ狩や花見、あるいは島へと出かけた。歳の差を超え、せつない心をたがいにかかえつつ流れてゆく、センセイと私の、ゆったりとした日々。谷崎潤一郎賞を受賞した名作。
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読むとふふっと笑顔になってしまいます。ほっこりと温かい気持ちになります。小さな悩みにつまずきそうになった日も明るい気持ちにしてくれる私にとって珠玉の一冊。
【紀伊國屋書店 梅田本店 中務希美】
出版社内容情報
元OLが営業の仕事で鍛えた話術を活かし、ルイーズ吉田という名前の占い師に転身。ショッピングセンターの片隅で、悩みを抱える人の背中を押す。父と母のどちらを選ぶべき?という小学生男子や、占いが何度外れても訪れる女子高生、物事のおしまいが見えるという青年…。じんわり優しく温かい著者の世界が詰まった一冊。
推薦コメント
一見、人当たりが良さそうなのにどこか影のある年上の男性……ハマッたら何かが壊れてしまいそうなのに、惹かれてしまうのは何故なのでしょうか……”彼”を知って”彼”を失った主人公の心情が生々しくリアルで、まるであの頃の自分を見ているかのような気持ちに……。心がざわつき揺さぶられる恋愛小説です。
【紀伊國屋書店 梅田本店 徳藤晃代】
出版社内容情報
親を亡くし一人になった20歳の夏、父よりも年上の写真家の男と出会った―。男の最後の写真集を前にあのひとときが蘇る。妙に人懐っこいくせに、時折みせるひやりとした目つき。臆病な私の心に踏み込んで揺さぶった。彼と出会う前の自分にはもう戻れない。唯一無二の関係を生々しく鮮烈に描いた恋愛小説。
推薦コメント
”身近な犯罪”がどの短編にも含まれていて、自分もちょっとしたきっかけで犯罪の穴に落ちてしまうんじゃないか……と思わされるような怖さがこの作品の持ち味だと思います。読み終わった後に何か考えるものがある作品は個人的に大好きです。
【紀伊國屋書店 デジタル情報営業部 西田夏帆】
出版社内容情報
どうして私にはこんな男しか寄ってこないのだろう?放火現場で再会したのは合コンで知り合った冴えない男。彼は私と再会するために火を?(「石蕗南地区の放火」)。夢ばかり追う恋人に心をすり減らす女性教師を待つ破滅(「芹葉大学の夢と殺人」)他、地方の町でささやかな夢を見る女たちの暗転を描き絶賛を浴びた直木賞受賞作。
推薦コメント
破天荒な父親を持つ娘の、でもどうしようもなく憎めない父を愛する娘の、マハさん節が楽しい映画ものがたり。交わることのない父娘が映画という共通項でつながる何とも言えない家族愛が温かい。
【紀伊國屋書店 加古川店 宮崎るみ子】
出版社内容情報
39歳独身の歩は突然会社を辞めるが、折しも趣味は映画とギャンブルという父が倒れ、多額の借金が発覚した。ある日、父が雑誌「映友」に歩の文章を投稿したのをきっかけに歩は編集部に採用され、ひょんなことから父の映画ブログをスタートさせることに。“映画の神様”が壊れかけた家族を救う、奇跡の物語。
推薦コメント
愛するということと憎むということが表裏一体だと、これほど切なく表現した小説があるでしょうか……。どうしてこれほど。どうしてここまで。愛していればこそ……?突き詰めるとこうなるの?愛しかったのは夫?失ってしまった友?愛を得られなかった自分……?
……そして救済は終わった……。
たくさんのピースから織りなされる複雑で美しい模様。その中に、ぽつんと置かれた草薙刑事の純愛でした。
【紀伊國屋書店 ゆめタウン下松店 中村澄代】
出版社内容情報
資産家の男が自宅で毒殺された。毒物混入方法は不明、男から一方的に離婚を切り出されていた妻には鉄壁のアリバイがあった。難航する捜査のさなか、草薙刑事が美貌の妻に魅かれていることを察した内海刑事は、独断でガリレオこと湯川学に協力を依頼するが…。驚愕のトリックで世界を揺るがせた、東野ミステリー屈指の傑作。
推薦コメント
1ページごとに「自分はこう思う」という議論を平野啓一郎さんとしているような感覚でした。そしてそれは自分と向き合う時間となっていたと思います。一気読みはもったいないです。「じっくり読み推奨」。万人に共通する完全な正解ではなく、あなたなりの答えを導き出してほしい。「いいね」をもらう為ではない、あなたの「本心」と向き合う時間を作ってくれます。
【紀伊國屋書店 仙台店 齊藤一弥】
出版社内容情報
母を作ってほしいんです―AIで、急逝した最愛の母を蘇らせた朔也。孤独で純粋な青年は、幸福の最中で“自由死”を願った母の「本心」を探ろうと、AIの“母”との対話を重ね、やがて思いがけない事実に直面する。…格差が拡大し、メタバースが日常化した2040年代の日本を舞台に、愛と幸福、命の意味を問いかける傑作長編。
推薦コメント
文句なしに面白いっ!!村田沙耶香の最高傑作!!”普通”とは何であるか?執拗なまでに問い続けてきた村田作品の集大成!世間のものさしに少しでも違和感を感じた事のあるあなたの為の物語!”異常”なまでにコンビニアルバイトにのめりこむ恵子の行く末を見届けて下さい……!!
【紀伊國屋書店 販売促進部 佐貫聡美】
出版社内容情報
「いらっしゃいませー!」お客様がたてる音に負けじと、私は叫ぶ。古倉恵子、コンビニバイト歴18年。彼氏なしの36歳。日々コンビニ食を食べ、夢の中でもレジを打ち、「店員」でいるときのみ世界の歯車になれる。ある日婚活目的の新入り男性・白羽がやってきて…。現代の実存を軽やかに問う第155回芥川賞受賞作。
推薦コメント
人生には、出会い、別れ、再会がどれだけ詰まっているんだろう。だからこそ、どんな人にも共感できる物語がどれかあるはず。年を重ねるって決して悪くないかも……そんな思いになる6つの短編。
【啓文堂書店 橋本駅店 M.O】
出版社内容情報
イラストレーターの時子は、かつて共に仕事をした編集者のナリキヨさんから、仕事の依頼をふたたび受ける。年を重ねて時子が得た感慨とは(「出会いなおし」)。ほろ苦い思い出のある小学校の同窓会に出て知る、意外な事実(「むすびめ」)。人々の出会いと別れ、そして再会を描く珠玉の六篇をおさめた短篇集。
推薦コメント
女の友情ってこれだよ!と言いたい。学生時代の仲良し4人、性格や生き方はそれぞれ違っても信頼して助け合える。テンポよく読み進められる連作短編集。読み終えた後は元気になり、またお腹も空くはずですのでいなり寿司のご用意をお勧めします。
【紀伊國屋書店 梅田本店 木村恵】
出版社内容情報
女子中学校の頃から仲良し四人組の友情は、アラサーの現在も進行中。ピアノ講師の咲子、編集者の薫子、美容部員の満里子、料理上手な由香子は、それぞれ容姿も性格も違うけれど、恋に仕事に悩みは尽きず…稲荷寿司、甘食、ハイボール、ラー油、おせちなど美味しいものを手がかりに、無事に難題解決なるか!?
推薦コメント
学生時代に映画が公開されて、鑑賞する前に原作を読みたいと思い購入しました。苦手な時代物でしたが、すぐに物語にのめりこみフィクションなのに本当にあったのではないかと思うぐらいでした。安倍晴明のキャラクターがとても面白く時代背景がわからなくても楽しめる、みんなに読んでもらいたいと思う作品です。好きすぎて、京都の晴明神社へ参拝したほどです。
【旭屋書店 新越谷店 中沢恵】
出版社内容情報
平安時代。闇が闇として残り、人も、鬼も、もののけも、同じ都の暗がりの中に、時には同じ屋根の下に、息をひそめて一緒に住んでいた。安倍清明は従四位下、大内裏の陰陽寮に属する陰陽師。死霊や生霊、鬼などの妖しのもの相手に、親友の源博雅と力を合わせこの世ならぬ不可思議な難事件にいどみ、あざやかに解決する。
推薦コメント
史上最悪の航空機事故である日航ジャンボ機墜落事故を、地元新聞社の記者たちが目まぐるしく変わる状況下で取材し、奔走した七日間の物語。
読んでいる間中ずっと、走り出したくなるような、体の裡に消えない熱をくれた一冊です。
【紀伊國屋書店 府中店 新井智子】
出版社内容情報
1985年、御巣鷹山に未曾有の航空機事故発生。衝立岩登攀を予定していた地元紙の遊軍記者、悠木和雅が全権デスクに任命される。一方、共に登る予定だった同僚は病院に搬送されていた。組織の相剋、親子の葛藤、同僚の謎めいた言葉、報道とは―。あらゆる場面で己を試され篩に掛けられる、著者渾身の傑作長編。
 
									 
					