解 説
メキシコ出身の気鋭アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督が“バベルの塔”をモチーフに、三大陸にまたがる多国籍的なドラマを展開させた群像劇。人間同士のディスコミュニケーションから生まれる絶望と希望を、時間軸を交錯させながら浮かび上がらせる。日本編で耳の不自由な女子高校生に扮した菊地凜子がヌードもいとわない熱演を見せ、メキシコ編のアドリアーナ・バラーザと共にアカデミー助演女優賞にノミネートされた。
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あらすじ
モロッコ。一挺のライフルを手に入れた2人の少年が遊び半分でバスに向け引き金を引く。銃弾はバスに乗り合わせた米国人夫妻の妻の肩を直撃。一方、米国に残された夫妻の子どもの面倒をみるメキシコ人乳母は、帰郷する予定だったが夫婦が戻らず途方に暮れ、仕方なく子どもたちを連れメキシコへ向かう。そして日本では、母が自殺して以来、父との関係が冷え切っている女子高生のチエコが、満たされない日々に絶望を募らせていた。
★カンヌ国際映画祭監督賞受賞、アカデミー作曲賞受賞。





