名品が、時代を超えて愛され続けるのは、きっと美容を愛するひとりひとりの物語があるから。新たなコスメが次々と誕生し、あれこれ試しても、ふとしたきっかけで結局コレに戻ってくる…。そんな、美容賢者の肌も心も摑んで離さない逸品をご紹介します。今回はヘア・メイクアップアーティスト・岡野瑞恵さんです。

ほんの少量使うだけでヘア・メイクに自信をくれる、“しなやかな肌”を形にするキーマン
ずっしりと重い美しい宝石のようなゴールドの容器。目にするたびに心が躍るラ・クレームは、私の撮影用メイク道具の中に常にスタンバイ。毎回必ず、メイクをさせていただく方のほうに正面を向けて、鏡の前に置いています。そうすることで、メイクをさせていただく方には安心を、私にとっても自信に繫がると信じているから。

出合いは資生堂の専属アーティストだった30代前半。贅沢なこのクリームは当時から少量で伸びが良く、リラックスできる優雅な香りで何より美しいテクスチャー。瞬時に肌がふっくらみずみずしくなるのを感じましたが、当時はまだ私も若くて、自分の肌へもヘア・メイクとして仕事をするうえでも必要性を感じていなかったので、数回試すだけで終わりました。

30代後半で独立後、同世代の女優さんを担当するようになると、スキンケアで保湿して素肌に近いベースづくりをしても乾燥などで崩れてしまうことがあり、年齢を重ねるほどにメイク前のスキンケアがいかに大切かを気付かされました。

そこで思い出したのがラ・クレーム。キャリアを重ねてきたことで、納得できる製品を自然に選べるようになっていました。実際、私自身ものすごく乾燥する時期があって、久々に使うと、その変化に感動するほど肌に潤いやツヤが出るのを実感。

そこから担当させていただいている女優さんに使って、ベストな肌の状態で撮影に臨んでほしいと思うように。スキンケアの最後に肌にほんの少量を伸ばすだけでファンデがキレイに密着し、私がイメージするしなやかな肌づくりに役立ちます。

女優さんも仕上がりを見て、「肌がふっくらしている」って喜んでくださる。ご依頼いただいたからには最高にキレイにしたい気持ちで現場に臨む私の想いが、その言葉で何度も報われました。そもそも私が理想とする大人の肌は“健やかさと知性”が宿る肌。食事や運動、日々のお手入れと、自力で育てている大人の肌はとても健やかです。

若いときにはなかったシミやシワがあったとしても、透明感やツヤを纏って年相応に美しい。多くの女優さんを見て、私は日々のスキンケアがいかに大切かを実感しました。その一端を担ってくれるのがラ・クレーム。私の仕事の隠れたキーマンです。

日本を代表するラグジュアリーブランドのアイコン的最高級クリーム。現行品は8代目。皮膚の最新知見を凝縮し、計算され尽くした緻密な処方で、この一品で大人のあらゆる肌悩みをケア。とろけるような極上のテクスチャーにもファンが多数。ラ・クレーム[医薬部外品]30g ¥71,500(クレ・ド・ポー ボーテ)▶詳細はこちら<公式サイト>

本記事は、美ST編集部が取材・編集しました。「美ST」は16年以上にわたり、40代&50代女性の美容とライフスタイルを追求してきた月刊美容誌です。
『美ST』2025年11月号掲載
撮影/小池紀行(CASK) 取材/安田真里 再構成/Bravoworks,Inc.

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