すっかりハマってしまいました。NHKの連続テレビ小説『ばけばけ』に。おかげで毎朝7時に起きて、朝ごはんを食べながらドラマを観て、そのあとノンクレジットのオープニング映像をYouTubeで観て「1ときめき」を感じてから仕事に取りかかるルーティンとなり、ものすごく快適な生活を送れています。『ばけばけ』ありがとう……!

©︎NHK
正直、朝ドラはこれまで観たり観なかったりだった私ですが、もともと小泉八雲/ラフカディオ・ハーンのことは好きで松江に行ったこともあったので、ドラマが発表された時点で楽しみにしていました。しかし、本当の意味で火がついたのは、小泉八雲と妻・小泉セツをモデルとするレフカダ・ヘブンと松野トキのキャストが発表されてからだと思います。ヒロイン・髙石あかりとトミー・バストウの並びにしっくり来て、プロモーションを追っているうちにふたりのことが「愛おしい……!」となり、ドラマが始まる前からすっかり高まりまくってしまったのです。
そんなわけで第1回は髙石あかりとトミー・バストウのインスタライブの同時視聴を開きながら観ました。ドラマの開始の瞬間、感極まって涙ぐんだ髙石あかりさんにもらい泣きしつつ、何よりも胸が高鳴ったのがオープニングでした。ハンバートハンバートによる「笑ったり転んだり」に合わせて、写真家・川島小鳥が撮ったふたりのスナップがゆったりと流れます。これは「何気ない日常を描く」という『ばけばけ』のコンセプトに沿ったものだと思われますが、松江の町を舞台に撮られたそれらの写真は、ふたりのデートをみずみずしく切り取ったものだとも私は感じます。そしてそこには、まだ初々しい髙石あかりとトミー・バストウのケミストリーも封じこめられています。かねてから「恋愛映画や恋愛ドラマにおいて重要なのは、最高のデートシーンを撮れるかどうか」が持論である私としては、しょっぱなから、そして毎回、それを見られることに歓喜するしかありませんでした。

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私が『ばけばけ』にここまで盛り上がっているのは、恋愛を描くのが難しいとも言われる現代において、真っ向からロマコメをやってくれるのではないかと期待しているからです。とくにロマコメの「ロマ」の部分、ロマンティックな要素を楽しみにしているのです。
そういう意味で、小泉八雲とセツのストーリーをいま語り直そうと考えたのがまず見事だと思います。ギリシャ出身の小泉八雲は、複雑な家庭環境もあり幼い頃から各地を転々とし、日本に流れついた人物。子どもの頃に受けていたカトリック教育が合わなかったという話もありますが、西洋社会に溶けこめないアウトサイダー的なところがあったわけです。一方の小泉セツは、没落士族の家に生まれたことで幼い頃から経済的な困窮を経験し、小学校修了後すぐに家族を養うために働き続けてきた女性。そんな、お互いに苦労人で、離婚経験もあるふたりが不思議な縁で夫婦になり、支え合って生きていく道を見つけたこと自体がそもそもロマンティックです。ある移民の人生についての物語でもあり、世界中がますます閉鎖的になりつつある現代にこそ響くものだと言えるかもしれません。
『ばけばけ』は数々の苦難を経験したふたりが生きがいを見出す物語

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