“BOOK MEETS NEXT 11月1日「本の日」記念ブックカバー大賞”が開催されました。
「世界とつながるブックカバー」をテーマにデザインを一般公募し、大賞に選ばれた作品を11月1日(土)より全国の参加書店で実際に配布する企画です。
「本が大好きな人」であればどなたでも応募できるコンテストとして、デザインのプロから学生まで、幅広い層から282作品の応募が寄せられました。
参加書店での一次選考後、「本の日」実行委員会委員長・矢幡秀治さんとデザイン・美術系雑誌4誌の編集長による審査会を経て、大賞作品および各編集長賞作品が下記に決定しました!
大賞
藤井リベカ「本で読んだあの世界へ」(長野県、絵描き)

【作者コメント】
ある一冊の本がきっかけで、遠い国へ行ったことがあります。本が教えてくれなければその地を知ることもなく行くことはありませんでした。たどり着いたそこは、新しい人や価値観、音、風景などがあり、様々な不思議な体験もしました。
一冊の本が私の世界を、心を、広く大きくしてくれました。本って、この世界そのものですね。
【総評(「本の日」実行委員長 矢幡秀治)】
大賞作品について、まずは人間とそれを取り巻く世界との対比に目を引かれました。自分の知っている世界に比べ本の世界はこんなにも広く大きいことが表現されており、「(自分の知らない大きな)世界とつながる」というテーマに合致していると感じました。デザイン的にも優れており、実際に本に巻くと、表紙をめくる動作がイラストの扉とリンクしている、文字の質感に工夫を凝らしている、人間やイラストの本の位置がうまく配置されているなど、全体的にはとてもシンプルに見えますがよく見ると深く面白味があります。このようなテーマとの合致と優れたデザインの両面から本作品を大賞としました。
今回も多くの素晴らしい作品に出会えたことに感謝するとともに、次回も読書する楽しみをより一層引き立たせてくる作品に出会えることを楽しみにしております。
各編集長賞
『イラストレーション』編集長賞
竹内陽香「まだ見ぬ世界へ」(新潟県、イラストレーター・デザイナー)

【作者コメント】
私は本を読むとき、自分の周りが現実と違う世界に変わり、ページを捲るたびに景色が変わるような感覚になります。ここから、まだ見ぬ世界を自由に旅することができることが本の魅力だと考え、イラストレーションを制作しました。
【選評(『イラストレーション』編集長 竹内康彦)】
絵としての完成度が高く、細部まで丁寧に描き込まれている点と色数を絞りながらも画面全体に深みを出す技量の高さに感心しました。特に、森の奥行きや空気感が巧みに表現されており、構成力と描写力の両面で優れている作品であると思います。
『芸術新潮』事業部 部長賞
高峰司「色やかたちの数だけ世界がある」(東京都、会社員)
【作者コメント】
世界中の文化や人々を象徴する多彩な色やかたちをモチーフにデザインしました。
一見バラバラに見える図形も、ひとつの面に並ぶことで調和し、世界がつながっていくことを表現しています。
本を開くことは、新しい言語や文化に触れることであり、その先には「世界との出会い」が広がっていくという想いを込めています。
【選評(『芸術新潮』事業部部長 吉田晃子)】
バラエティに富む色や形を用いることで、多様性を表現しようとする作者のメッセージ性に共感しました。ポップな色使いにより、さまざまな形や色が調和し、全体としてとても楽しげな印象のイラストに仕上がっています。物語の世界へと自分がつながっていくような、わくわくする感覚が表現されています。また、「BOOK MEETS NEXT」という言葉をさりげなくデザインに取り入れているセンスがとても素敵だと感じました。
『アイデア』編集⾧賞
さかもときょうこ「世界は本とつながっている」(兵庫県、劇場職員・絵描き)
【作者コメント】
本を開くと新たな世界が開かれ、宇宙や海、星空が飛び出し広がっていくような、本の無限の可能性を表しました。
木には無数の本が実っており、収穫した本を人々が読み自然と集うイメージです。ネットがメディアとして主流になりつつある世の中ですが、本を手に取り読む文化の大切さ、素敵さが少しでも伝わることを願って描きました。
【選評(『アイデア』編集長 渡会拓哉)】
可愛らしさと清涼感のあるビジュアルが目を引きました。本を実らせた木とその枝に集う人々が、読書によって想像が広がり、人と世界がつながっていく喜びを生き生きと伝えています。全体の構成にも遊び心があり、紙の本を手に取る楽しさを改めて思い出させてくれる作品だと感じました。
『美術手帖』編集⾧賞
アサミヤカオリ「World peaple」(徳島県、イラストレーター・漫画家)
【作者コメント】
世界中の人たちと繋がるイメージで描きました。
【選評(『美術手帖』編集長 岩渕貞哉)】
282作品の中で、最も印象的で目を引いた作品です。最初は絵の中に本や読書が描かれていないなと思ったけれど、むしろ直接的に「本」というモチーフがなくても、読書という体験の魅力を十分に表現できていると感じました。普段、本を読むことに対して少し構えてしまうところもありますが、一冊の本を手に取ることで、まるで子供の頃に友達が1人増えるような感覚になれたら素敵だと思います。この作品からは、そうした読書体験の楽しさや自由さが伝わってきました。
11月1日(土)より、文庫本購入者を対象に大賞デザインのブックカバーを配布いたしますので、ぜひお近くの配布書店で「本の日」限定ブックカバーを手に入れてください!
■全国の配布書店はこちら
■お問い合わせ先
(日本出版販売株式会社内)BOOK MEETS NEXT「本の日」ブックカバー大賞事務局
〒101-8710 東京都千代田区神田駿河台4-3
Mail:bookcover2025@nippan.co.jp



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