（ＣＮＮ） ゴリラのダンスやライオンたちの高笑い、カエルの居眠り、風に吹き飛ばされた草を顔面に浴びたカツオドリ――。そんな野生生物のユニークな姿をとらえた作品が、今年のニコン・コメディー野生動物写真賞の最終選考を通過した。
選ばれたのは写真４０点とポートフォリオ部門の３点、および動画部門の１０点。どれも見る人を笑顔にさせる作品がそろっている。
主催者によると、１０年目になる今年は世界１０８カ国から１万点以上の応募があった。ほかにも髪ボサボサのように見えるリスやカエル同士のレスリングなどの写真が入賞している。
最終選考に残った作品は、爬虫（はちゅう）類、昆虫、魚類、若手写真家などの部門別に審査される。公式サイトを通じて一般投票で選ぶ「ピープルズ・チョイス・アワード」もある。
ケニアのマサイマラ国立保護区のライオン３頭を捉えた１枚。同時にあくびする姿が大口を開けて笑っているようにも見える/Meline Ellwanger/Nikon Comedy Wildlife Awards
こうした作品についてニコン欧州法人は「ウィットと感嘆を織り交ぜて野生生物をたたえながら、保全の重要性を強調している」「自然界を守る価値があることを再認識させてくれるコンテストを支援できることを誇りに思う」とコメントしている。
同コンテストは毎年、持続可能な保護活動に取り組む団体を支援しており、今年はグローバルサウスの保護活動を支える英国の慈善団体が再び対象に選ばれた。
大賞の受賞者や部門別の優勝者は１２月９日に英ロンドンで開かれる授賞式で発表される。最終選考に残った作品は全て、同月１０～１４日までロンドン市内のギャラリーで展示される。
強風の日、風で飛んだ草をまともに顔に受けるカツオドリ＝英ヨークシャー/Alison Tuck/Nikon Comedy Wildlife Awards
この写真の撮影者は、豪クイーンズランド州の自宅の庭で見つけた被写体を自分にとっての「カエルの王子」と名付けている/Beate Ammer/Nikon Comedy Wildlife Awards
髪ボサボサ？ 巣穴から顔を出すカナダ・ブリティッシュコロンビア州の母リス。子リスを新しい巣へ移す途中の一幕/Christy Grinton/Nikon Comedy Wildlife Awards
耳で「いないいないばあ」をしているようなスリランカのゾウ/Henry Szwinto/Nikon Comedy Wildlife Awards
華麗に着水を決めるフィンランドのアビ/Erkko Badermann/Nikon Comedy Wildlife Awards
格闘する２匹のブロンズガエルは、洗礼の儀式を行っているようにも見える＝米メーン州ビデフォード/Grayson Bell/Nikon Comedy Wildlife Awards
アイスランド北西部では巧妙なカモメがオジロワシの頭上から「爆弾」を投下/Antoine Rezer/Nikon Comedy Wildlife Awards
何かよほどおいしそうな物を見つけたかのようなマダガスカルのキツネザル/Liliana Luca/Nikon Comedy Wildlife Awards
撮影者はジンバブエへの新婚旅行中、サーカスの曲芸のように跳ね回るヒヒたちに遭遇した/Kalin Botev/Nikon Comedy Wildlife Awards
気温低下で煙のような息を吐く独バイエルン州のアヒル/Lars Beygang/Nikon Comedy Wildlife Awards
歩み寄るゾウを見上げて固まるヒヒの赤ちゃん＝ザンビア/Laurent Nilles/Nikon Comedy Wildlife Awards
早朝におどけた動きを披露する釧路湿原国立公園のタンチョウ/David Rice/Nikon Comedy Wildlife Awards