『ブラックフォン 2』© 2025 Universal Studios. All Rights Reserved.怒涛に押し寄せる恐怖と感動で観る者を虜にし、世界中を熱狂させた20年代上半期を代表する傑作サイコスリラー待望の続編『ブラックフォン 2(原題:BLACK PHONE 2)』が、11月21日(金)より日本公開される。このたび、死を超越しもはや無敵と化したグラバー(イーサン・ホーク)を捉えた場面写真が解禁となった。
■ブラムハウス発、怨心電信サイコスリラー
『M3GAN/ミーガン』『ハッピー・デス・デイ』など、ホラー界を牽引するブラムハウスが製作、『ドクター・ストレンジ』『エミリー・ローズ』『フッテージ』の、“真の恐怖映画”からマーベル作品までを手掛け、現代映画界に不可欠な存在であるスコット・デリクソンが監督を務め、ホラー映画のあらゆるカテゴリーを超越する予測不能な展開で世界を震撼させた以心電信サイコスリラー『ブラック・フォン』(2022)。断線した黒電話から聞こえる死者からのメッセージを頼りに、少年が連続殺人鬼からの脱出を図るという斬新な設定と、恐怖の先に描かれる兄妹の絆が感動を呼び、ジャンル系映画の祭典「ファンタスティック・フェスト」(2021年9月開催)でのプレミア上映で大喝采を浴びると、米レビューサイト「Rotten Tomatoes」で驚異の100%フレッシュを公開まで維持し続けるという(2022年3月22日時点)伝説を作った。そして翌年6月に公開を迎えると、全世界で1億6,000万ドルを超える大ヒットを記録した。
本シリーズで強烈な存在感を放ち、観る者に恐怖を植え付けた連続誘拐殺人鬼<グラバー>を怪演し、キャリアの新たな境地を切り開いた実力派俳優イーサン・ホークの続投が大きな注目を集めたが、本作ではアカデミー賞には助演・脚色で計4度ノミネートを果たすなど輝かしいキャリアを歩んできた彼が、より一層狂気の帯びた忌まわしき殺人鬼として再びサイキック兄妹に襲い掛かる。そんなイーサン・ホークが本作で見せる、死を超越し、無敵と化したグラバーの狂気への変貌を捉えた、新たな場面写真が公開された。
厨房らしき場所で佇むグラバーの腰に下げられた斧は4年前の悪夢を思い起こさせる。むき出しの手は引き裂かれた皮膚から生気のない骨と肉が覗いており、前作での主人公フィニー(メイソン・テムズ)との死闘によってグラバーは確実に地獄へ葬られたことを見て取ることができる。そして歯を剥き出しにして笑う凍てついた仮面で暗闇から覗き込むグラバーの姿——。いずれのカットからも、すさまじい怨念とともに死者となりもはや無敵と化したグラバーの禍々しいオーラが放たれていて、その姿は彼が単なる殺人鬼ではなく、「ブラックフォン」のコンセプトでもある、死を超越し、<黒電話>を通じて何かを成し遂げようとする絶対的な恐怖を物語っている。
14歳で映画『エクスプロラーズ』(1985)にてスクリーンデビューを飾ったイーサン・ホーク。その後、一度は学業に専念するも、ロビン・ウィリアムズが教師役で主演を務め「第62回アカデミー賞」で脚本賞を受賞した名作青春映画『いまを生きる』(1989)で俳優業に復帰し、内気な学生トッドを繊細に演じ上げ、世界中から注目を集めた。90年代には『リアリティ・バイツ』(1994)で現実の厳しさに直面するその時代を生きる若者を体現し、リチャード・リンクレイター監督との長年にわたるタッグの始まりとなった恋愛映画の金字塔『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離』(1995)では、等身大の若者の恋を瑞々しく表現し、多くの観客を魅了した。そして、彼のキャリアが大きく飛躍したのが、悪徳ベテラン刑事と対峙する新人警官を演じた『トレーニング デイ』(2001)で名優デンゼル・ワシントンにも引けを取らない演技を見せ、自身初となるアカデミー賞助演男優賞にノミネートされる。また、実際に12年の歳月をかけて撮影された『6才のボクが、大人になるまで。』(2014)では、どこか少し頼りないが子供たちを心から愛する憎めない父親役を12年かけて好演し続け、2度目のオスカーノミネートを達成。さらに、主演を務めた「ビフォア」シリーズの続編『ビフォア・サンセット』(2004)と『ビフォア・ミッドナイト』(2013)では脚本家としても参加し、2度にわたりアカデミー賞脚色賞にノミネートされるなど、マルチな才能でハリウッドの第一線を走り続けてきた。
そんな、内気で繊細な学生役から、12年間変わらぬ愛で子供たちを包む人間味あふれる父親役まで、多彩なキャラクターを演じ分けてきた彼がたどり着いた新境地——それが『ブラック・フォン』の不気味な連続殺人鬼<グラバー>である。仮面で表情がほとんど見えない中、声色、佇まい、そして仮面の隙間から覗く狂気の瞳だけで、観る者の心に底知れぬ恐怖を刻み付けた。この“怪演”は世界中で絶賛され、彼の俳優人生における新たなハイライトとして、映画史に唯一無二の血塗られたサイコキラーを生み出した。続編となる『ブラックフォン 2』では、前作で地獄へ葬られたグラバーが、死を超越した存在として、さらに増した邪力で再びフィニーとグウェンの兄妹に襲い掛かる。現世の力が通用しない殺人鬼に兄妹はどう立ち向かうのか。
『ブラックフォン 2』は11月21日(金)より全国公開