野球ファン各位も「大谷翔平は、このままで終わるはずがない」と思っていたはずだ。

 ポストシーズンになってから、初球を打って凡退したり、3球三振したり、不甲斐ない打席が増えていた。しかし「大谷翔平」である。やってくれるだろう、と思っていたが――。やるのやらないの、の話ではない、こんなにえげつない活躍をしなくてもいいのにという、すさまじい大爆発だった。

いきなり三者連続三振→約136m弾

 現地10月17日のブルワーズ戦、大谷史上最高レベルともいえる投打両面の活躍をイニングごとに追いかけよう。

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〈1回表〉

先発投手としてマウンドへ:捕手スミス

1番チュラング:3-2から四球(6球)無死一塁

2番チョーリオ:0-2から空振り三振(4球)1死一塁

3番イエリッチ:2-2から見逃し三振(6球)2死一塁

4番コントレラス:3球で空振り三振(3球)

※この回19球

 すぐにバッティンググローブをはめ、バッティングレガースを装着して打席へ。

〈1回裏〉1番指名打者として打席へ。相手投手は36歳、左投右打のキンターナ、大谷はキンターナとはレギュラーシーズン5打数1安打ながらその1本は2ランホームランを放っている。

 大谷はフルカウントから6球目、127.5km/hのスラーブを右翼席深くに運ぶホームランを放ち、先制のホームを踏む。

・打球速度187.5km/h、飛距離135.9m、打球角度25度

 このあとベッツ、スミスの連続安打から1死後、エドマンのタイムリーで2点目が入り、テオスカー・ヘルナンデスの緩い一ゴロの間に3点目が入った。

《ドジャース3対0ブルワーズ》

2~4回を着実に無失点で切り抜けると

〈2回表〉

5番バウアーズ:1-1から一ゴロ。一塁フリーマンが自分でベースを踏む(3球)1死

6番フレリック:0-1から遊飛。遊撃ベッツが捕球。(2球)2死

7番ダービン:2-2から二ゴロ。二塁エドマンからフリーマンに送球(5球)

この回10球:合計29球

〈2回裏〉2死走者なしで2回目の打席。投手は左腕キンターナ。フルカウントから四球で歩かされる。追加点は入らず。

【次ページ】 フリーマンらが頭を抱えるのも当然の一撃

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