株式会社医学書院 (所在地:東京都文京区、代表取締役社長:金原 俊)は、新刊書籍『医療データサイエンス入門』(編集 黒田 知宏/森 由希子)を2025年10月20日に刊行しました。


◆基本的な教養や知識を体系的に紹介


「医療データ」は患者一人ひとりの“命の情報”であり、特に取り扱いに注意が必要なデータです。


医療データサイエンスでは、このデータを分析・解析し、新たな医学的知見や医療技術を作り出します。


医療データサイエンスという新たな武器で未来の医療に貢献したいと考える人に、初めに手に取っていただきたい一冊です。

◆「医療データサイエンティスト」を目指すあなたに、知ってほしいいくつかのこと

 世の中には、データサイエンスを学ぶためのたくさんの書籍がすでにあります。いずれの書籍でもデータの分析の技術については詳しく書いてくれていますが、医療データサイエンティストが知っておくべき基本的な「教養」や「知識」はあまり書かれていません。

 データサイエンスのなかでも、医療データを扱う仕事はとても特別です。医療データは患者さん一人ひとりの命の記録ですし、分析によって得られた知識は命を救ったり、医療の仕組みを変えたりするために使われますので、その影響は甚大です。単に目の前にあるデータに、いくつかの分析手法を適用して、グラフを作って説明したら終わりというわけにはいきません。データの入口から出口まで、そのすべてについて責任をもたねばなりません。

◆「医療データ取扱専門家育成コース」のエッセンスを初学者向けに優しくまとめた書

 日本政府は、日本国内の医療データサイエンスが活性化されるように、「次世代医療基盤法」と呼ばれる法律を 2017年5 月に制定しました。この法律を公布するにあたって、日本政府は基本方針を2018年4月に閣議決定しますが、そのなかで「国が講ずるべき措置」として「データ利活用基盤を適切に構築・運営できる人材や、医療情報を適切に利活用できる人材の養成確保」のために「育成の場としての大学」などを活用することを宣言します。

 この基本方針に従って文部科学省が募集した「医療データ人材育成拠点形成事業」(2019~2023 年度)の 1 つとして、関西の 13 大学が、関西の医療関係の産官学の集まりである関西健康・医療創生会議と協力して実施した「関西広域医療データ人材教育拠点形成事業(KUEP‒DHI)」の「医療データ取扱専門家育成コース」の教科書としてまとめました。

 本書はそのエッセンスを、医療データサイエンスに興味をもった初学者向けに優しくまとめたものです。

◆書誌情報

【株式会社医学書院について】
1944年の創業以来、「専門書出版社としての役割と責任を自覚し、医学・医療の進歩に必要な専門情報を的確に伝え、医学・医療の発展と社会の福祉に貢献すること」を使命として、常に最新の医学・医療情報を提供しています。
治療年鑑『今日の治療指針』、看護学生向け教科書シリーズ『系統看護学講座』など幅広い領域の専門書籍・雑誌を出版しており、毎年百数十点におよぶ書籍を刊行しています。近年では、Web配信サービス、電子書籍、電子雑誌、セミナー、オウンドメディアなど様々な形でのコンテンツ作成に取り組み、多くの医療専門職、学生の方々からご支持をいただいております。

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