2024年度文化祭Ⅰ部ファッションショーのフィナーレ
大正期の創立以来、わが国の服飾教育を牽引し、多くの世界的クリエイターを輩出してきた文化服装学院(学校法人文化学園 理事長:清木孝悦 学院長:相原幸子/所在地:東京都渋谷区代々木)。同学院最大の催しである「文化祭」が、本年も華やかに開催されます。
2025年11月2日(日)から4日(火)までの会期中、最も注目を集めるのがⅠ部(昼間部)ファッションショーです。毎年1万人を超える来場者を迎える本公演では、コンセプト立案からデザイン・縫製・モデル演出・ヘアメイク・映像表現・音響・照明・舞台設営・会場運営・PRに至るまで、そのすべてを約700名の在学生が主体となり創り上げます。伝統に裏打ちされた教育と若き感性が融合する舞台は、文化服装学院ならではの壮大なスケールで展開されます。
また、文化祭開幕前日の11月1日(土)には、報道関係者および関係企業の皆さまを対象とした特別レセプションを開催いたします。いち早く本年度のショーをご覧いただけると同時に、未来のファッション業界を担う学生たちとの交流の機会ともなります。作品制作の舞台裏や、これからの時代を切り拓く若者たちが描くクリエイティブなビジョンに直接触れていただける貴重な場となるでしょう。
ショーテーマ「Un:」
「Un:」には、“無題(untitled)”という意味が込められています。 文化服装学院がこれまで積み重ねてきた熱意や熱量を、この「Un:」に託しました。そこに、私たち学生が持つ“学生ならではの尖った感性”や“無限の可能性”といったエネルギーを重ね合わせ、その力を存分に表現したいという想いが込められています。 私たちができることは、ファッションショーというかたちでその想いを表現し、発信することです。このショーに特定のタイトルを与えて定義するのではなく、ご覧いただいたお客様それぞれの心に響いた何かを通して、このショーの“本当のタイトル”を見つけてもらえたら幸いです。
文化祭ファッションショー委員会 学生委員長 ファン ユナ
ファッションショー「Un:」は6つのシーンで構成され、全72体の作品が登場します。陶磁器のような儚さと美しさを表現した【Porcelain】。民族と宇宙を融合させた【Pepu Bés】。パターンを四角形で構成した【This is all square.】。人間の心の機微と絡まりを現した【21917193】。戦争のない幸せな未来をイメージした【happy warriors】。そしてこのショーのためだけに制作された作品・シーンが大部分を占める中、在校生のコンテスト選出作品や各学科と企業とのコラボレーション作品を集結したシーン【ICONIQ STAR】も見応えのあるものとなるでしょう。
また、今年の大きな見どころとしては舞台装置を再考しました。文化服装学院の伝統といえるランウェイ上にある大きなパネルをなくし、布に置き換えます。モデルの動きや音圧、空調によって柔らかに揺蕩う布。その隙間から見え隠れする出番直前のモデルからは、緊張と興奮の息遣いが聞こえるかのようです。文化服装学院のショーシンボルであるパネルを廃することで、固定概念をなくしました。ショーテーマ「Un:」に通じる試みをお楽しみください。
日本の服飾副資材メーカーとして世界に展開する株式会社SHINDOと、文化服装学院による産学連携プロジェクトが、今年度も文化祭ファッションショーのシーン「21917193」で開催されます。学生たちはSHINDOのリボン・レース・ブレードなどのマテリアルを自由に用い、独自の感性で新たな造形表現に挑みます。
審査は【審査会】と【SNS人気投票】の2部構成で行われ、最優秀作品に選ばれた学生は、2026年2月にフランス・パリで開催される世界最大級のテキスタイル見本市「プルミエール・ヴィジョン」にて、株式会社SHINDOブース内で作品が展示されます。さらに、副賞としてデザイナー本人がパリに招待され、世界のクリエイションの現場を体感する機会が贈られます。
2025年2月のプルミエール・ヴィジョンでの展示風景と学生デザイナー。
■コンテスト審査方法
プレゼンテーション審査会(10月22日)とSHINDO公式Instagramでの「いいね」投票
■人気投票実施期間 11月1日(土)16:30〜11月4日(火)23:59
■SHINDO公式Instagram @shindo_sic_japan
https://www.instagram.com/shindo_sic_japan/
世界的アウトドアバッグブランド「JanSport(ジャンスポーツ)」と文化服装学院による産学連携プロジェクトが今年も始動しました。本企画は、JanSportの製品をリユース・再構築し、新たなデザインへと昇華させるアップサイクルプロジェクトです。作品は「happy warriors」にて披露。ブランドの持つ機能性や遊び心あるギミックを生かしながら、学生たちが自由な発想で未来の幸福なミリタリーファッションを提案します。
■審査方法
審査は【審査員による審査】と【一般投票】の2段階で実施します。
審査員審査:学生によるプレゼンテーションおよびショー映像をもとに総合評価。
一般投票:JanSport日本公式サイトにて作品写真を公開し、ウェブ上での投票を実施。
■表彰・副賞
上位3名の受賞者には、以下の副賞が授与されます。
1位
JanSport日本公式サイトでの作品紹介+JanSport製品 5万円分
2位
JanSport日本公式サイトでの作品紹介+JanSport製品 3万円分
3位
JanSport日本公式サイトでの作品紹介+JanSport製品 2万円分
■JanSport 日本公式サイト https://jansport.co.jp/
ショー会場に隣接するギャラリーでは、今年度のテーマ「Un:」にちなんだ企画展示を開催します。
本展では、衣装制作にあたり企業・団体よりご提供いただいたテキスタイルを、各シーンのコンセプトに合わせて展示。シュルレアリスムの視点を取り入れ、ショー全体の情報や世界観を凝縮した構成としています。テキスタイル分野の専門性を活かし、服飾資材やパターンを造形的要素として再構成することで、非現実的なイメージを現代的に再解釈したインスタレーションを展開します。
BARD
併設のフォトブースコーナーでは、撮影スタジオで一度使用された“背景紙”を再活用し、イベント開催などを行う「BARD」と協働し、“ワンウェイごみゼロ”をモットーにした撮影空間を制作しました。撮影現場の廃材を新たな芸術表現へとつなぐことで、資源の大切さも体感できる場となっております。来場者は、過去の文化祭ファッションショーの作品とともに撮影できる特別なスポットで、記念の一枚をお撮りいただけます。
また、来場者が今年のショータイトルを書き込んで展示空間に貼り重ねていく参加型のインスタレーションも実施。集まったメッセージが一つの作品として完成し、来場者とともに今年のテーマを象徴する展示へと昇華します。
BARD HP https://bard-net.com/
Instagram @bard_in_net https://www.instagram.com/bard_in_net/
昨年度は、文化服装学院の卒業生であり、広告や雑誌など幅広い分野で活躍するフォトグラファー・新田桂一氏による撮り下ろしスペシャルブックを制作し、大きな反響を呼びました。
そして本年度は、ファッション誌の先駆けとして長きにわたり日本のモードを牽引し、2026年には創刊90周年を迎える『装苑』(文化出版局)とのコラボレーションが実現いたします。表紙には、モデル・俳優として注目を集めるSUMIRE氏を迎え、文化祭ファッションショーに新たな彩りを添えます。
さらに、撮影されたLOOKはデジタルプログラムにも展開され、ウェブ上でご覧いただける仕様となりました。今年度のデジタルプログラムは構成を大幅にリニューアル。ランウェイルックのみならず、制作各部門の学生たちの取り組みにも密着し、舞台裏の熱量までも伝える内容となっています。
デジタルプログラムURL:https://bunka-fashion-college-show.com/
1995年生まれ。俳優、モデル、アーティスト。2014年から『装苑』専属モデルを務める。
18年に映画「サラバ静寂」で俳優としての活動をスタート。その後映画、ドラマ、広告など幅広く活躍。
主な出演作は、「リバーズ・エッジ」(2018)「ボクたちはみんな大人になれなかった」(2021)、TBSドラマ「階段下のゴッホ」(2022)、
「インフォーマ -闇を生きる獣たち-」(2024)、NTV土ドラ10「アンサンブル」などに出演。
アーティストとしては23年秋に初個展「たまごがゆめをみていた」を開催。
また今回デビュー作となる作家長田真作さんとのコラボレーション絵本「ほろほろもみじ」が10月31日に発売されるなどアーティストとしても幅広く活動している。
株式会社資生堂が運営するヘアメイクアカデミー「SABFA」(サブファ)の協力を得て、学生によるショー作品のヘアメイク分野をサポートいただくこととなりました。今回の協力により、SABFAの講師や学生による直接指導の機会が得られることで、学生の技術習得や表現力の向上が期待されます。
協力内容
2025年9月~10月にかけて、週1回程度の技術指導を実施
ショー作品のルックブック撮影日におけるヘアメイクサポート
文化祭ファッションショー本番(11月2日~4日)に向けたヘアメイクサポート
▼文化祭2025 /Ⅰ部(昼間部)ファッションショー 詳細
文化祭開催日程:2025 年 11 月 2 日(日)~4 日(火)9:30~18:00(最終日は 16:00 まで)
文化祭2025特設サイト:https://www.bunka-fc.ac.jp/event/culture-festival/
Ⅰ部ファッションショー日程:
11 月 2 日・3 日・・・11:00/13:00/15:00/16:30/18:00
11 月 4 日・・・11:00/13:00/15:00/ ※開場は各回 20 分前
*Ⅰ部ファッションショーの観覧には当日エントランスで配布する入場チケットが必要です。
詳細は上記、文化祭2025特設サイトをご確認ください。
レセプション日程:11 月 1 日(土) 16:30~(開場は 16:00)
※報道・メディア関係者対象:取材関係の方で来場希望の方はお問い合わせください
Instagram https://www.instagram.com/bunka_show_official/
︎ショー委員会公式SNS ショーの裏側や学生デザイナーのインタビューなどを配信
ファッションショー・ レセプション会場:
文化服装学院 遠藤記念館(F 館)大ホール
東京都渋谷区代々木 3-22-1
文化服装学院
文化服装学院は、1923年に創立されて以来、100年以上にわたり日本のファッション界を牽引してきました。国内外で活躍する数多くのデザイナーやクリエイターを輩出し、日本を代表するファッション教育機関として広く知られています。これまでに30万人以上の卒業生を送り出し、その中には国際的な成功を収めた著名デザイナーも数多く含まれています。その功績が認められ、創立100周年を迎えた2023年には、第41回 毎日ファッション大賞「特別賞」を、繊研新聞社ファッションスクールアワード第一回の「大賞」を受賞しました。
公式サイト https://www.bunka-fc.ac.jp/
Instagram https://www.instagram.com/bunka_fc/
文化服装学院の文化祭
例年数万人の来場実績を誇る文化祭は、文化服装学院最大のイベント。ファッション業界からも注目を集めるファッションショーをはじめ、各科カリキュラム展示/RE・TENT(リテールプランニングコースによる文化祭限定リアルショップ運営)/バザー/トークショー/ワークショップ/高校生ファッションデザイン画コンテスト受賞作品展示他を開催。ファッションの楽しさとパワーに溢れたイベントとなっています。
︎文化祭2025特設サイト https://www.bunka-fc.ac.jp/event/culture-festival/
昨年度の文化祭ファッションショー密着取材動画