
インタビューに応じたソニン(撮影・河野 光希)
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今年でデビュー25周年となる女優で歌手のソニン(42)が、12月13日、東京・南青山のBAROOMで記念ライブ「Sonim’s 25th Anniversary Live『Beautiful Mission』」を開催する。最近も人気ドラマ「占拠シリーズ」や、ドラマ「放課後カルテ」、NHK連続テレビ小説「あんぱん」、ディズニー映画「モアナと伝説の海2」日本版吹替に出演するなど大活躍だが、過去には不遇の時代も経験した。ここまでどんな思いで芸能活動を続けてきたのか聞いてみた。(井利 萌弥)
25年という数字を目の当たりにし「凄い年数やったなっていうのが正直なところ。ほぼ休みなく駆け抜けてきたので、自分なりに25年間よく頑張ったなとかみしめています」とソニン。今回のライブビジュアルでは、芸能界で感じた幸せな瞬間、苦悩、試練、そして乗り越えてきた誇り高き今という4つの表情を表現したが、言葉通りさまざまな思いが入り交じっている。「私は、割と最初からテレビバラエティでそういうのをさらけ出してきたタイプの人だと思うんです。表に出ている方は涙や努力や苦悩というのをあまり見せない人が多いかもしれませんが、私は今までの芸歴で見せてしまっているので、役者としてではなく、素の私のいろんな表情を知られているんですよね。それで今回、あえて見せてみようかなと」
ソニンは2000年、3人組グループとして「EE JUMP」を結成したが、約半年でメンバーの1人が脱退。その後、2人組としてデビューしたものの、2年でグループを解散した。当時について「なんでなんだろうとか理不尽なこともいっぱいありました。なんで私走らされてるんだろう?と思うような企画でいっぱい走ったりとか…。茨の道でちょっと挫折というか、普段あまり人に見せないような姿をテレビで見せていた時期ですよね。“一人で不憫”とか、“運に恵まれてないな”とか、世間的にかわいそうな目で見られていたと思うんです」と振り返りつつ「でも、私の中では、いろんなことを乗り越えてきながら、ずっとこの25年間仕事をし続け、表に立ち続けてきたっていう確固たる誇りもあるんです」と真っすぐな眼差しを向ける。「不運な子」のイメージだけで語られたくない。そんな気持ちが伝わってきた。
ソニンが芸能界入りを志したきっかけはSPEEDのライブ。ステージを見て「私もこうやって人に感動を与えられる存在になりたい」と思いが芽生えた。活動の根底には、常にその初心がある。「今も変わらず、やっぱりひたすら人に感動を与えられる存在でありたいというか、人の人生を変えられる人でありたい。人生のきっかけを与えられる人でありたい。どんな仕事をしていてもその思いはずっと変わらなくて、そのために私は生きてる」と言い切った。
ストイックなソニンの元には、今もファンから「大丈夫?」と心配が寄せられるというが「“大丈夫だよ。私が歩んできたこの25年は何も恥じてないし、今誇り高く生きられているよ”と言いたいです」と胸を張る。「かっこ悪いところもいっぱい見せてきたからこそ、今回のライブでもありのままを出せたらいいな。ここまで立ち止まらず、めげずに歩いてきたっていう自分を称えてあげたいと思っているので、そんなプライドも持ちながら仕事をしているとファンの皆さんに伝えたい」と改めて決意を固めた。
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