第38期竜王戦7番勝負第2局前夜祭 ( 2025年10月15日 福井県あわら市 )
竜王戦第2局前夜祭で写真撮影に臨む藤井聡太竜王(右)と佐々木勇気八段
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藤井聡太竜王(23)=王将など7冠=が佐々木勇気八段(31)を挑戦者に迎える第38期竜王戦7番勝負第2局の前夜祭が15日、福井県あわら市であり、主催者あいさつに続いて両者が決意表明を終え、1日目に備えて退席するとアナウンスされた直後、ハプニングが起きた。マイクを手にしていた佐々木が「決意表明は終わりですか?」。まだ話したりなかったようだ。
決意表明では、佐々木は「よく藤井竜王が“面白い将棋を”と言う。そういう将棋について行けるよう、実力を高めてよい将棋を指したい」。それだけでは思いを伝え切れておらず、延長戦を要求した。
先手・藤井の先勝で終えた第1局。「よく軽く話してから(改めて質問が)くるのかと思った」と苦笑いしつつ、「1局目は完敗でしたが、目が覚めました。前期は帰り際、市長に“カニが食べたかった”と伝えると“また冬に来て”ということだった。いつか若手棋士を集めて将棋合宿をしたい。明日からよろしくお願いします」などと思いを吐き出した。
これに改めてあいさつを促された藤井も負けてない。「明日は後手番。苦しい戦いになる。1手1手深く考えて2日間集中して指したい」。2年連続同じカードとなった竜王戦。前期第2局も後手番で、佐々木の矢倉を匂わせてからの右王にタイトル戦初白星を献上した。和やかムードで展開された盤外戦。1日目の指し手への関心は高まった。
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