いま話題の作品に出演している、ちょっと気になる、あの女優たち。
杉咲花を相手に替えの利かない芝居を見せたり、中条あやみの少女時代を演じたり、のんのライバルとなったり…最新映画や最新ドラマで注目度上昇中、今後さらに飛躍するに違いない3名に迫った。
南琴奈「ぼくほし」の“副会長”、最新作は杉咲花&板垣李光人と共演『ミーツ・ザ・ワールド』©金原ひとみ/集英社・映画「ミーツ・ザ・ワールド」製作委員会
9月まで放送されていた磯村勇斗主演ドラマ「僕達はまだその星の校則を知らない」で、名門女子校「濱百合女学院」出身で統合されたばかりの「濱ソラリス高校」生徒会副会長、斎藤瑞穂役を演じていた南琴奈(みなみ・ことな)。
第1話では新たに導入されたジェンダーレス制服により、スカート以外の選択肢が増えたことでスラックスで登校したものの、そのことが意図せず波紋を呼び、不登校になった瑞穂。生徒会長・鷹野良則(日高由起刀)との友情が注目を集めていた。
また、幼なじみに陥れられ大麻所持の容疑で逮捕されることになった第10話では、「斎藤さんはそんな人じゃない」と健治(磯村勇斗)がスクールロイヤーを辞めて彼女の弁護を担当することに。このときの南には「存在感が半端ない」「何か惹きつけられる魅力がある」と反響が集まった。
Vaundyの「走馬灯」や、「Mr.chirlden」「Official髭男dism」などのMVに出演してきた南は2023年、Netflixシリーズ「舞妓さんちのまかないさん」でドラマデビュー。キヨ(森七菜)とすみれ(出口夏希)を、つる駒(福地桃子)らと見守るおっとりとした性格の琴乃役を演じていた。
Vaundy「走馬灯」出演
スクリーンデビューとなった映画『アイスクリームフィーバー』では安達祐実の“娘”であり、叔母役の松本まりかとがっつり絡む美和役を堂々と演じ切った南。スピンオフの短編『I SCREAME FEVER』では南が演じた美和が主人公になった。
『アイスクリームフィーバー』メイキング映像
今年は、鈴木亮平と有村架純共演の『花まんま』で有村演じる主人公・フミ子と不思議な縁を持つ繁田喜代美役に。
そして杉咲花主演『ミーツ・ザ・ワールド』が10月24日(金)に公開。擬人化焼肉漫画「ミート・イズ・マイン」の推し活して過ごすも、自分のことが好きになれない由嘉里(杉咲)が、酔い潰れた歌舞伎町で出会い、なぜか共同生活をすることになるキャバ嬢・ライを演じる。由嘉里がひと目見た瞬間「きれいな人…」と思わずつぶやく、泡沫の美しさを放つ死にとらわれている女性だ。
「まだ見つかっていない人に演じてもらいたい」という松居大悟監督はじめ製作陣の思いから、300人を超えるオーディションにて満場一致でライ役に抜擢。
杉咲やアサヒ役の板垣李光人、ユキ役の蒼井優らと対峙しても動じずに自身の魅力を発揮できる、天性ともいえる度胸と存在感を持っている。
『ミーツ・ザ・ワールド』©金原ひとみ/集英社・映画「ミーツ・ザ・ワールド」製作委員会
さらに2026年には、當真あみ&中島セナ&平澤宏々路らと共演する柚木麻子の小説の映画化『終点のあの子』(1月23日公開)をはじめ、4作品の映画が控えている。ずっとスクリーンで観ていたい、そう思える女優がまた1人登場した。
☆南琴奈 プロフィール
2006年6月20日生まれ、埼玉県出身。2023年にNetflixシリーズ「舞妓さんちのまかないさん」でドラマデビュー、同年に映画『ちひろさん』『アイスクリームフィーバー』に出演。2026年には4作品の映画公開が控える。
主な出演作:ドラマ「ミステリと言う勿れ特別編」、ショートドラマ「バタフライナイフ」、映画『水は海に向かって流れる』、Amazon Original映画『ナックルガール』、Huluオリジナル『まだゆめをみていたい』
池端杏慈『ストロベリームーン』の“かっこよくて可愛い”親友役『ストロベリームーン 余命半年の恋』(C)2025「ストロベリームーン」製作委員会
TikTokで話題を呼んだ芥川なおのベストセラー純愛小説を、脚本家・岡田惠和×監督・酒井麻衣の新鮮なタッグで実写化した『ストロベリームーン 余命半年の恋』で、主人公・桜井萌(當真あみ)の親友・高遠麗を演じているのが池端杏慈(いけはた・あんじ)。
病弱で学校に通えず、毎日ひとり家の中で過ごしていた萌にとって初めてできた友達であり、真剣な話もできるたった1人の親友。日向(齊藤潤)の幼なじみであり、いつも元気で明るいが、萌には言えない秘密も抱えている、という役どころだ。
『ストロベリームーン 余命半年の恋』(C)2025「ストロベリームーン」製作委員会
13年後の日向役は杉浦遥亮、麗役は中条あやみが演じているが、中条がかつて出演していた大塚製薬「ポカリスエット」CMにてWヒロインの1人に抜擢された池端も凛とした透明感が持ち味で、“かっこよくて可愛い”親友はハマり役となっている。
人気雑誌の専属モデルから若手俳優の登竜門とされるCMや学園モノを経て、彼女もまたブレイクを果たすことになるだろう。
「レプロエンタテイメント 第2回 主役オーディション」コンセプトムービーに出演
池端は2022年、TBS日曜劇場「オールドルーキー」にて車いすテニスに出会う、梅屋敷(増田貴久)の姪・近藤桜を演じて俳優デビュー。
映画『矢野くんの普通の日々』(2024)では<超不運体質>の矢野くん(八木勇征)をほっとけない超心配性なクラス委員長・吉田清子役で実写映画初出演にして初のヒロインを務めあげた。
『矢野くんの普通の日々』©2024 映画「矢野くんの普通の日々」製作委員会 ©田村結衣/講談社
今年はさらに12月26日(金)より全国順次公開される映画『白の花実』が待機する。ある少女の死から自分を知るファントム・ファンタジーで、主人公・杏菜(美絽)のクラスメイトの栞を演じる。
『白の花実』 ©2025 BITTERS END/CHIAROSCURO
歴史ある第73回サン・セバスティアン国際映画祭New Directors部門のクロージング作品として正式招待された同作は、第38回東京国際映画祭Nippon Cinema Now部門への出品も決定しており、坂本悠花里監督、美絽、蒼戸虹子、門脇麦とともにレッドカーペットにも参加する予定だ。
☆池畑杏慈 プロフィール
2007年9月8日生まれ。東京都出身。2021年に行われた第25回ニコラモデルオーディションにてグランプリを獲得し、雑誌「ニコラ」専属モデルに(~2024年)。2025年3月より15代目ゼクシィCMガールも務めている。
主な出演作:ドラマ「オールドルーキー」、映画『かがみの孤城』(声の出演)、『矢野くんの普通の日々』
鳴海唯「MISS KING / ミス・キング」で、のんのライバル女流棋士にABEMAオリジナルドラマ「MISS KING / ミス・キング」第3話 (C)AbemaTV, Inc.
そして、2018年に俳優デビューし、キャリア7年を誇る鳴海唯(なるみ・ゆい)は今年、さらに活躍ぶりが際立っている。
ABEMAオリジナルドラマ「MISS KING / ミス・キング」では主人公・飛鳥(のん)の異母弟・結城龍也(森愁斗)の婚約者・早見由奈役として、飛鳥と盤上で火花を散らすライバル女流棋士を演じる。
ABEMAオリジナルドラマ「MISS KING / ミス・キング」(C)AbemaTV, Inc.
由奈はアイドル的人気を誇る実力派女流棋士だが、龍也と飛鳥の父でもある結城彰一(中村獅童)は息子の婚約者にまるで関心がない様子。龍也の母で彰一の現在の妻・香(山口紗弥加)からは「女流棋士は棋士ではない」「結婚したら結城の家を支えること、それがあなたの人生」と言われてしまい、由奈は笑顔を見せるものの絶句…。
そんな由奈に、復讐のために強い意思で突き進む飛鳥の存在が変化をもたらしていくことになるという。今後の展開でカギを握る人物の1人となりそうだ。
ABEMAオリジナルドラマ「MISS KING / ミス・キング」(C)AbemaTV, Inc.
「MISS KING / ミス・キング」3話あらすじ
飛鳥(のん)と同じく、彰一(中村獅童)に対して憎しみを抱く元棋士・藤堂(藤木直人)。共通の因縁を持つ2人は、「将棋で彰一に復讐する」ことを誓い、共に作戦を立てていく。
しかし、彰一と公式に対局するためには、飛鳥自身が「史上初の女性棋士」とならなければならないという高いハードルが立ちはだかる。まずはアマチュア戦から挑戦することにした飛鳥だったが、20年以上のブランクと未熟さから、結果は惨敗。そして藤堂の厳しい指導のもと、飛鳥は“谷底”から這い上がるような修行の日々をスタートさせーー。
また、「オッドタクシー」や映画『ホウセンカ』此元和津也が原作・脚本の「シナントロープ」にも、エキセントリックなブルー髪の室田環奈役で出演中。水上恒司や山田杏奈、坂東龍汰、影山優佳ら、旬な実力派俳優たちが揃った青春群像ミステリーで、今度はどんな一面を見せてくれるのか期待が高まる。
先の連続テレビ小説「あんぱん」では主人公・のぶ(今田美桜)と同様、戦後初の女性記者となった高知新報の同期・小田琴子役を演じたばかり。のぶと酒を飲みに行くと「猫かぶっちゅうと疲れるわ~」とこぼす、なかなかたくましい姿も見せていた。
メガネ姿を披露した、ドラマ「Eye Love You」の「Dolce & Chocolat.」広報担当・仁科明日香役で記憶している方も多いだろう。流暢な韓国語は注目を集め、ユン・テオ(チェ・ジョンヒョプ)のよき話し相手にもなっていた。
Uru「Never ends」出演
現在は、村上春樹の短編連作「神の子どもたちはみな踊る」を映像化したNHKドラマ「地震のあとで」(2025年4月放送)に、4つの時代を結ぶ新たなシーンを加えた映画『アフター・ザ・クエイク』が劇場公開中。
世界が大きく変わった1995年から2025年の30年にわたる時代のうねりを映し出した本作で、鳴海は2011年の茨城で関西弁を話す三宅(堤真一)と出会う順子を演じている。自身が兵庫生まれだけに並々ならぬ思いもあったというこのエピソードで、過去を抱えながら焚き火に魅せられていく家出少女を好演。
『アフター・ザ・クエイク』©2025 Chiaroscuro / NHK / NHKエンタープライズ
1995年、2011年、2020年、2025年の4つの時代をつなぐ存在として登場する“かえるくん”の声を、「MISS KING / ミス・キング」で共演中ののんが演じているのも見逃せない。
☆鳴海唯 プロフィール
1998年5月16日生まれ。兵庫県出身。雑誌「Hanako」の表紙モデルなどを務め、2019年のNHK連続テレビ小説「なつぞら」でドラマデビュー、2021年に大河ドラマ「どうする家康」で本多忠勝の娘・稲役で印象を残す。2024年「Eye Love You」「あのクズを殴ってやりたいんだ」、ABEMAオリジナルドラマ「わかっていても the shapes of love」などで注目を集めた。
主な出演作:ドラマ「すべて忘れてしまうから」「秘密~THE TOP SECRET~」「ちはやふる-めぐり-」、映画『偽りのないhappy end』『熱のあとに』『赤羽骨子のボディガード』