第一線で活躍しているクリエーターは、どのようにニーズを捉えて、ものづくりをしているのだろうか。日本テレビプロデューサーの柏原萌人氏は、現在、勢いのある番組の企画・制作を手掛けているクリエーター。2025年4月から始まった『サクサクヒムヒム ☆推しの降る夜☆』などを担当している。25年9月15日に放送した『秋元康×AI秋元康 ~AKB48新曲対決~』は柏原氏の企画であり、作詞だけでなく曲やメンバーの選定で対決した結果、AI秋元康が秋元氏本人に勝利して話題になった。若手ヒットメーカーの一人である柏原氏に、企画の立て方からキャスティング法、SNS活用法まで聞いた。

『サクサクヒムヒム ☆推しの降る夜☆』(日テレ系)は土曜23時30分から放送中

『サクサクヒムヒム☆推しの降る夜☆』(日テレ系)は土曜23時30分から放送中

 柏原氏は入局10年目の31歳。どのように番組づくりに向き合っているのか。

企画を実現させるための極意

 日本テレビでは、2~3カ月に1回くらいのペースで編成部門からの企画募集があるのですが、僕は1回の募集で10本から15本程度企画を出してきました。周りがちょっと引くぐらいの本数を出したくて(笑)。放送作家さんやディレクターさん、制作会社の方たちとしゃべりながら考えて、とにかく本数をたくさん書く。それが自分の仕事の礎になっているかなと思っています。

 単発の企画が採用されることが増えるなか、2回の特番(2024年9月、25年1月)を経て、初めてレギュラーとなったのが『サクサクヒムヒム☆推しの降る夜☆』(以下、『サクヒム』)だ。Snow Manの佐久間大介とバナナマンの日村勇紀が、あるかいわいで盛り上がっている「推し」のカルチャーを、「おしつじさん」(羊をモチーフにした番組のキャラクター)に教えてもらいながら掘り下げる。この番組はどのように誕生したのか。

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