依頼人の逆ギレ、クレーム処理、生意気な教え子…意外なものに苦しめられてきた最強殺し屋、国岡の苦労人伝説｜最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS

殺し屋の生活に密着してみたら…というユニークな設定のフェイクドキュメンタリーとして、スピンオフも作られるほどの人気作となった「最強殺し屋伝説国岡」シリーズ。その最新作となる『フレイムユニオン 最強殺し屋伝説国岡［私闘編］』が10月10日より公開中だ。

【写真を見る】最強の殺し屋、国岡を襲った災難の数々を振り返る！(『フレイムユニオン 最強殺し屋伝説国岡［私闘編］』)[c]「フレイムユニオン 最強殺し屋伝説国岡[私闘編]」製作委員会

『ベイビーわるきゅーれ』(21)の阪元裕吾監督が手掛けるこのシリーズの魅力の一つが、京都最強の殺し屋にもかかわらず、様々なトラブルに巻き込まれる主人公、国岡のうだつの上がらない生活ぶり。殺し屋の世界という設定に現実味をもたらしているこれまでの苦労人ぶりを、ここでは振り返っていく。

モンスタークレーマー、激おこクライアント…殺し屋はつらいよ普通に仕事をしているだけなのにややこしい事態に巻き込まれていく様子が映しだされた(『最強殺し屋伝説国岡[完全版]』)[c]2021『最強殺し屋伝説国岡完全版』製作委員会

『ベイビーわるきゅーれ』のシナリオに取り掛かっていた阪元監督が、フリーランスで殺しを請け負う国岡昌幸(伊能昌幸)に取材し、日常の様子を追った1作目『最強殺し屋伝説国岡[完全版]』(19)。

殺し屋業界の制度や掟といった設定、しがらみだらけの人間関係など、絶妙にありそうな世界が描かれた本作。委託から死体処理の手配まで、すべてを自分でこなすフリーランスとして黙々と仕事をこなしていく国岡だが、フリーゆえの苦労も絶えない。

例えば、すでに済んだ殺しの依頼が実は小さな子どもの出来心だったことが判明し、母親から理不尽なキャンセル、返金を要求され裁判沙汰に。また多忙を理由に殺しの依頼を外注した結果、それが失敗に終わり直接クライアントへ謝罪に向かったりと踏んだり蹴ったりだ。

殺しを外注された殺し屋もさらに外注しており…(『最強殺し屋伝説国岡[完全版]』)[c]2021『最強殺し屋伝説国岡完全版』製作委員会

さらに連絡の手違いによって間違った男を殺してしまい、逆上した依頼主が送り込んでくる殺し屋、さらに死んだ男の仇を討とうとする殺し屋の両方から命をねらわれることに…。案件を見極める目がないのか、ことごとくめんどくさいトラブルに巻き込まれる不憫な姿が笑いを誘った。

癖の強い6人の少女の指導があらぬ方向に…

続く『グリーンバレット 最強殺し屋伝説国岡[合宿編]』(22)では、うさんくさい男、市瀬(碕理人)の依頼で、6人の少女たちに殺しを仕込む育成合宿のインストラクターを引き受けた国岡が、アクの強い6人に手を焼き、さらに思いがけぬ事態に巻き込まれる様子が描かれた。

女の子たちに殺しをレクチャーしようとするもなかなかうまくいかない国岡(『グリーンバレット 最強殺し屋伝説国岡[合宿編]』)[c]2022『グリーンバレット』製作委員会自由奔放で個性豊かな生徒たち(『グリーンバレット 最強殺し屋伝説国岡[合宿編]』)[c]2022『グリーンバレット』製作委員会

『最強殺し屋伝説国岡』に新人として登場したポンコツ殺し屋の真中(松本卓也)を助けるため、敵のアジトに忍び込み強敵と戦うハメになるなど、冒頭から周囲に振り回されている国岡。金欠を理由に渋々引き受けた合宿でも災難続きに。

生真面目だが才能のない殺し屋の娘から、無気力、生意気、あきれるほどの超純粋、はたまた国岡の熱烈ファンまで、個性派ぞろいの女の子たちは、一触即発のムードになったり、指示に従わず好き勝手な行動をしたり…簡単な仕事のはずが、国岡は合宿をコントロールできずに苛立ちを募らせていく。

合宿のグダグダ具合を詰められる一幕も(『グリーンバレット 最強殺し屋伝説国岡[合宿編]』)[c]2022『グリーンバレット』製作委員会

さらに怪しげな依頼人、市瀬の正体を発端に起こった命懸けの戦いにまで巻き込まれるなど、他人が次々と巻き起こすトラブル解決に奔走する姿がなんともコミカルだった。