エピソード5『孤独』“Alone in This (You Have Me)”
あらすじ
アルマはサムがずっと自分にウソをついていたことに気づき、口論になる。アルマは時を遡り、自分とサムそれぞれの幼少期や2人の交際を眺める。
ネタバレ感想
偏見を持たれないようアルマ達の母はスペイン系だと言っておりましたが、正確には先住民の系統であるナワ族にルーツを持つ家系だそうで、シャーマンとはナワ族に生まれるものなのでしょうか?
感染症が原因で聴力を失った3歳のアルマは、今の捻くれた性格からは想像もつかないような無邪気さで天使のように描かれており、誰しもに幼少期があったことを思い出させてくれます。
幼い頃の幸せな感情は逃避かもしれない、と父親らしからぬ残酷な物言いで現実に引き戻され、また父親の見せたい回想を見せられる時空を超えた旅を続けることに。
アルマとアルマの祖母は共通した能力を持っており、2人の共通点を科学的見地から読み解いていた父。
統合失調症患者にみられる脳室の拡大は、感染症で聴力を失ったアルマにも見られたもので、巫女やシャーマンも脳室が拡大していてその脳構造が能力の源なのかもしれない、というものです。数少ないながら脳検査に協力してくれた数人には脳室の拡大が見られたという結果も。
ファルナズと共に、脳室が拡大した学生を集めてシャーマンの能力を複製しようとしたそうです。なんだか罰当たりな響きがします。
一方、現実世界ではサムの嘘を責め、家から出て行けと言うもサムは言い訳を続け、2人は言い争いに。
逃避先があるアルマは自らの意思と関係なくサムの幼少期を覗き見て、インドからアメリカへ移住するため友達と辛い別れを経験したサムと、耳の手術を受けてこれまで楽しくやっていた聾学校の友人と別れることになった自分の過去を重ねています。新しい環境でいじめを経験していたことも同じで、こうやって過去を垣間見ると、なるべくしてこの関係になったような2人です。
「サムを愛してるけど許せない」と言って助言を求めた娘に対し、「人間関係は苦痛なものだ、だから必要ない。やりたいことを優先しろ」とこれまた父親らしからぬ言葉が飛び出しました。この親父は一体どうなってんだ。学者気質過ぎるのか?
この点ではアルマの方がまともで、サムとの馴れ初めから過去を振り返ることで自分が精神的に充実して幸せだったことを思い出して謝罪し、トリップしていないサムからしてみれば困惑するほど唐突な許しが得られることに。
唯一の理解者だからこそ愛さなければいけないと過剰に感じ、変人の自分から守るためにサムを遠ざけようとしていたアルマ。
サムから何でも話せと言われ、横からは父親が「話すな。誰にも話すな、理解すると言っても絶対にムリだ。病院送りにされるぞ。私がいる。2人で素晴らしいことを実現しよう」と口を挟んできてもはや悪魔の囁きです。この父親、始めから言動に違和感しかないんですよね。人の親という感じがしません。
とうとうアルマはサムを信じて「拡大した脳室のおかげで死んだパパと会える。時空を超える訓練をしてパパの命を救う」と打ち明けました。なるほど、確かに病院送りにされそうなワードです(笑)サムが困惑するのももっともで、もうちょっと言葉選びどうにかならんかったんか。
◎Amazonプライム・ビデオで視聴できます。
プライム会員になれば、会員特典対象の映画やドラマ、アニメ、Prime Original 作品が見放題。30日間のトライアル期間でお試しも可能。
▼次回、エピソード6