世界で初めて長編映画としてCGを本格導入し、その革新的な技術とビジュアルで世界を席巻した『トロン』(82)。その最新作『トロン:アレス』が昨日10月10日より公開中。本作より本編クリップが到着した。
【写真を見る】AIプログラムを29分以上実体化させることができる“永続コード”を発見するイヴ[c] 2025 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
本作はジェームズ・キャメロン、ジョージ・ルーカス、ピーター・ジャクソン、ティム・バートン、ウォシャウスキー兄弟など名だたる映画監督に影響を与えた伝説的SF映画『トロン』(82)から始まったシリーズの最新作。これまで現実世界の人間がデジタル世界へと足を踏み入れてきた同シリーズで初めて、その逆となるデジタル世界から現実世界へ“超高度AIプログラム”が襲来する様が描かれる。主人公はAIプログラムの実体化によって誕生したAI兵士アレス(ジャレッド・レト)。彼は圧倒的な力と優れた知能を備えた究極の兵士だが、AI兵士が現実世界で生存できるのはわずか29分間。やがて永遠を求めてAI兵士たちは暴走を開始し、デジタル世界が現実世界を侵食していく。
このたび解禁となったのは『トロン』で初登場した、シリーズを象徴するバイク「ライトサイクル」が、現実世界を駆け抜ける大迫力のチェイスシーン。現実世界でAIプログラムを29分以上実体化させることができる「永続コード」を発見したイヴ(グレタ・リー)。彼女は、そのコードを奪おうと追ってきたAI兵士アテナ(ジョディ・ターナー=スミス)のライトサイクルを奪取。それに乗って、街の中を高速で駆け抜けていくシーンとなっている。
しかし、もう1人のAI兵士アレスは、そのライトサイクルに乗っているのがイヴだと認識。ネオンの光による軌跡を使って、行く手を阻もうとする。この撮影は、なんと6週間もの期間、夜間のバンクーバーの高層道路を閉鎖し行われた。監督のこだわりが詰まった圧巻の描写であると同時に、現実世界をライトサイクルが駆け抜けるというシリーズファンにはたまらないチェイスシーンとなっている。
撮影監督のジェフ・クローネンウェスはこのシーンについて「IMAXで観客を圧倒するシーンは、最初のライトサイクル追跡シーンだと思う。アレスとアテナがディリンジャー社から脱出し、街中でイヴを見つけだし、追跡が始まる。追跡シーンは数多く見てきたが、ライトサイクルが光線を流したり光の壁を作りだすような追跡は見たことがない。非常に壮観だ」とコメント。イヴ役のリーも「撮影監督のジェフ・クローネンウェスはすばらしい仕事をした。その映像美は、本当に胸が高鳴るほどです」と、撮影監督を称え、ライトサイクルのシーンについて称賛を贈っている。
先進的な映像表現で“未知の光景”を見せ続けてきた『トロン』シリーズ。人類の存亡をかけた戦いを大スクリーンで目撃してほしい!
文/スズキヒロシ