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20周年を迎える第20回札幌国際短編映画祭が10月10日から13日まで、札幌市中央区の映画館サツゲキで開催される。主催はNoMaps実行委員会。今年は世界91の国と地域から2,386本の応募があり、31の国と地域から選ばれた70作品がオフィシャルセレクションとして上映される。国際審査員による審査で、グランプリなど各賞が決定する予定だ。
開幕を飾るキックオフ・イベントには岩井俊二監督と俳優の別所哲也氏が登壇する。岩井監督が手がけた『夏至物語【完全版】』や、山崎エマ監督のアカデミー賞ノミネートドキュメンタリー『Instruments of a Beating Heart』、神宮巨樹監督による『Unconscious in Creativity — 五十嵐威暢 2022〜2023年の記録』など、注目作が上映される。20周年を記念した特別プログラムでは、ブラジル映画『マイ・フレンド・ニーチェ』、フランスのアニメーション『マイ・ジェネレーション』も登場する。オープニング上映の入場料は1,000円。
ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)との記念コラボプログラム「SSFF & ASIA SPECIAL SELECTION」も11日と13日に実施される。上映作品には過去の受賞作や人気作が並ぶ。別所氏や東野正剛エグゼクティブ・ディレクターが来札し、監督陣が海外7カ国から招聘される。会場のイベントスペースEDiTでは、映画人による無料トークイベントも予定されている。
11日には岩井俊二監督のデビュー30周年を記念したトークライブも開催され、監督が音楽ユニット「Ikire」メンバーのChimaと共に登壇する。さらに、生成AIと映像制作をテーマにしたセミナーや、SDGsを題材にした「Micro Docs for SDGs + U18 上映会」など多彩な無料イベントも展開される。
13日には屋外会場「凹場」でOutdoorシアターが開かれ、夜空の下で冒険をテーマにした短編映画を上映するほか、【Best Adventure】賞も発表される。
コンペティションでは、アカデミー賞ノミネートのクロアチア作品『黙っていられなかった男』や、ウクライナ避難民を描くカナダ作品『バランス』など、世界情勢を映す作品も並ぶ。国際審査員には台湾のイーチー・リエン氏、日本の横浜聡子氏、カナダのモーガン・フェレーロ氏が名を連ね、13日のアワードセレモニーで結果が発表される。
映画祭は劇場上映の後、11月1日から16日までオンライン上映も行われ、ほぼすべての作品を自宅から視聴できる。チケットは前売1,300円、当日1,500円で、全プログラムを観られる「鉄人パス」も用意されている。