2次元のマンガ・アニメ・ゲームを原作とした3次元の舞台コンテンツ、いわゆる“2.5次元舞台”の世界で、ひときわ輝きを放つ俳優・佐藤流司。どんなキャラクターにも憑依する表現力はもちろん、世間を少し斜めから見つめる視点や、飾らない素直な言葉選びも、多くのファンに愛される理由だ。

そんな佐藤は近年、舞台脚本やプロデューサー業にも精力的に取り組んでいる。俳優とは異なる領域で、どのような思考で挑んでいるのか。

10月10日(金)から発売中の『Quick Japan』vol.180では、佐藤流司のインタビューを掲載。本誌に載せきれなかったエピソードと写真を、QJWebで特別公開する。

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「俳優たちの頭脳」を試す場所

──佐藤さんがプロデューサーを務める『ACTORS☆LEAGUE in Brain 2025』が、11月18日に開催されます。どんな内容になっていますか?

佐藤 ざっくりいうと、俳優たちの頭脳を試す場です。教養や知識量、語彙力もそうですし、とっさの瞬発力や対応力も。その人がどういう人生を歩んできて、どのくらい脳みそを使ってきたのかを競技する場所だと思っていただければ。

──説明を聞いただけでワクワクする内容ですが、企画した意図は?

佐藤 俳優って、アクションや殺陣(たて)、ダンスなど、身体を使うところをお客様に見せる機会はけっこうあると思うんです。でも、台本をどう読み込んで頭に入れているかとか、どのくらい知識を持った上で役を演じているのかとか、頭脳を使う場面をお見せする機会はほとんどない。なので、俳優たちのそういう一面を見せることができたらいいなと思って企画しました。

──佐藤さんは、マスターとして参加されるとか。

佐藤 はい。単純に俳優仲間のそういう姿を見たいという気持ちもありますし。俺自身、今までわりと知識豊富なキャラとして通してきたので、失敗して恥をかきたくないという気持ちもあります(笑)。

──特に注目している俳優は?

佐藤 全員注目はしているんですが、須賀健太かな。子供のころから芸能界にいた人の脳って、我々とは違う気がしていて。彼が普段どんなことを考えているのか、わかったら楽しいんじゃないかと思います。

自分の“痛み”を言葉にする

──また、来年1月からは佐藤さんが脚本・演出を務める舞台『二十五億秒トリップ』も上演されます。この作品で伝えたいテーマやメッセージは?

佐藤 強いていうなら、命の尊さや身近な人への愛、ですかね。でも、前回、脚本・演出した作品(『カストルとポルックス』)もそうだったんですが、伝えたいことってあんまりないんです。

ただ、観ていただいたお客様が「明日からもがんばろう」って思ってくれるような、生きる活力になればいいな、というのが、自分が思うお芝居でありエンタテイメントなんです。

──イベントの内容や舞台のストーリーって、どんなきっかけで思いつくものなんでしょう?

佐藤 きっかけと言われると本当にわからないんですよね。自然と「こういう話を書きたいな」と降ってくるタイミングがあるんです。

ありがたいことに、俺は売れっ子の脚本家さんのように締め切りに追われる立場ではないので、「書きたいな」「やりたいな」というストーリーを思いついたときに、やらせてもらってる感じです。

──何をしているときにアイデアが浮かびやすい、とかはあるんですか?

佐藤 発明王のエジソンが「入眠する直前のまどろんでいる瞬間に、いいアイデアや突拍子もない発想が浮かぶ」と言っていたんです。彼は鉄球を手に持ってイスで寝るらしいんですよ。そうすると、寝落ちしたときに鉄球が床に落ちて、その音で目が覚めて、アイデアを書き留めておけるから。

自分はそこまで厳密にはやらないですけど、そろそろ寝そうだなってときにアイデアが浮かぶことが多いです。20〜30分後くらいにアラームをかけて、イスに座って昼寝しながらアイデアが降りてくるのを待つこともあります。

──佐藤さんは音楽活動でも作詞作曲を手がけられていますが、それも同じように寝る前に思いつくことが多いですか?

佐藤 そうですね。サビのメロディラインとかは、やっぱり寝る直前に思い浮かぶことが多いです。歌詞は普段から書きたいことがいっぱいあるんですけど。

──書きたいことって、具体的にどんなことですか?

佐藤 日記に近い気がします。自分の“痛み”を書くことが多いですね。人間って多種多様だけど、悩むことってだいたい同じなような気がしていて。自分の“痛み”……つまり悩んでいる気持ちを書き出すことで、共感してくれる人がいるんじゃないかと思っています。

物作りに目覚めたきっかけは『テニミュ』?【続きは本誌で!】

現在発売中の『Quick Japan』vol.180では、“クリエイター・佐藤流司”の一面をさらに掘り下げる。物作りの楽しさに気づいた『テニミュ』の幕間日替わり、自身のクリエイティビティに影響を与えた映画・マンガなど、ここでしか読めないエピソードがたっぷり。本誌限定の撮り下ろし写真も収録している。

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