『時をかける少女』(06)、『サマーウォーズ』(09)、『竜とそばかすの姫』(21)など、これまでに国内外の数々の賞に輝き、日本のみならず世界中の観客を魅了し続けている細田守監督の最新作『果てしなきスカーレット』(11月21日公開)。本作より最新予告映像とポスタービジュアルが公開。あわせてIMAXでの同時公開も決定した。

【写真を見る】復讐のために生きてきた王女スカーレット。彼女が辿り着く場所とは【写真を見る】復讐のために生きてきた王女スカーレット。彼女が辿り着く場所とは[c]2025 スタジオ地図

“生きる”をテーマに、「人はなんのために生きるのかを問う、骨太な力強い映画を目指したい。いま、この大きなテーマを、観客と一緒に考えたい」という細田監督の想いから始まった本作。主人公の王女スカーレットが父の復讐に失敗するも、“死者の国”で再び、宿敵に復讐を果たそうとする物語が描かれる。スカーレットの声を演じるのは芦田愛菜。そして芦田演じるスカーレットと共に旅をする現代の日本人看護師の聖を岡田将生が演じる。さらに、スカーレットと聖の前に立ちはだかる最凶の宿敵クローディアスを圧倒的存在感で役所広司が演じるほか、市村正親、吉田鋼太郎、斉藤由貴、松重豊、山路和弘、柄本時生、青木崇高、染谷将太、白山乃愛、白石加代子といった総勢11名の日本を代表する豪華俳優陣が集結し、新たな細田作品を彩る。

本作は第82回ヴェネチア国際映画祭の“アウト・オブ・コンペティション部門”、第50回トロント国際映画祭“スペシャル・プレゼンテーション部門”、第63回ニューヨーク映画祭“スポットライト部門”へと選出。ヴェネチア国際映画祭での公式上映では10分を超えるスタンディングオベーションが巻き起こり、一足早く作品を楽しんだ観客からは「平和を大事にし、争いや復讐を止め、人と人との繋がりを大事にしようという、そのメッセージ性がすてきでした」「これまで細田監督の作品は観たことがなかったのですが、本当にすばらしかったです。」などコメントが寄せられ、大反響を呼んだ。

 
2006年の『時をかける少女』から始まり、3年に一度の“夏”を彩ってきた細田監督作品の登場人物たちは、心を震わせるセリフと自らの運命を切り開く姿で観るものすべての背中をそっと押し、勇気を与えてきた。そしてこの“冬”、運命を切り開いていった過去の主人公らと並び立つように、復讐の旅路に身を投じながらも、己の運命を模索し、立ち向かう新たな主人公、王女スカーレット(声:芦田)誕生へとつながっていく。

最新映像には、細田監督作品史上最も激しいアクションシーンが満載。次々と襲い掛かってくるスカーレットの復讐の相手、クローディアス(声:役所)の家臣らに対し、馬上で剣を振るう騎馬戦や、生身で剣や拳を交えるシーン、髪を掴まれながらも強い眼差しでクローディアスを睨みつけるシーンなど、“強いスカーレット”が色濃く映しだされる。一転、スカーレットの命を狙ってきたクローディアスの家臣の一人、ヴォルティマンド(声:吉田鋼太郎)から告げられる衝撃の真実。「知りたくないか、あの時(アムレット王処刑の時)俺は王のつぶやきを聴いた…!」という言葉が、スカーレットの“復讐”という揺るぎない信念に波紋を広げる。

“父の託した願い”の存在を知った彼女の心は大きく揺れ動き、聖(声:岡田)の「君がもしいまみたいじゃなく、もっと違うふうに過ごしていたらどんなだろう?」という問いかけから、スカーレットは自身の可能性について考えるようになる。「父さんの敵をとるためだけに生きてきた。だけど…」と葛藤する彼女が辿り着く運命の先にはなにが待ち受けているのか?

本作の公開日11月21日(金)より、IMAXでも同時公開することが決定。さらに、ティザービジュアルでも着用している、たくさんの花があしらわれた真っ白いドレスを身に纏ったスカーレットが、儚げな眼差しでなにかを見つめ、下に落ちていくような水中へ潜っていくような幻想的なIMAXポスタービジュアルも解禁。映像制作最新鋭の技術を最大限に駆使したIMAXでは、床から天井、左右の壁から壁まで広がる大スクリーンに映しだされる鮮明な映像と、高精度なサウンドシステムが、地面を揺るがすような音で、スカーレットの戦いを臨場感いっぱいに響かせ、まるで自分が“死者の国”に存在しているかのような、没入感を体感できる映像体験が楽しめる。

また、第63回ニューヨーク映画祭“スポットライト部門”に選出されたことを受け、細田守監督は現地時間10月7日18:00からリンカーンセンターのAlice Tully Hallにて行われた映画祭の公式上映に参加。本編の上映が終了すると、客席から大きな拍手が巻き起こり、監督が会場2階のバルコニー席からサプライズで登場。観客から監督に向けて大きな歓声が上がり、監督は胸に手をあてお辞儀をし、感謝の気持ちを伝えた。その後、約20分間に渡る質疑応答の時間が設けられ、会場に集まったファンは真剣に監督の話に耳を傾ける。MCからの質問に1問1問丁寧に答えた監督に対し、観客からは再度大きな拍手が送られ、会場はあたたかい空気で包まれた。

来月に公開を控えた、細田守監督最新作『果てしなきスカーレット』。スカーレットの復讐の物語の先にはどんな運命が待っているのか?ぜひ劇場で見届けたい。

文/サンクレイオ翼

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