誰も知らない「芦屋」の真実 最高級邸宅街にはどんな人が住んでいるか![]()
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あの「六麓荘」がチャイナタウンになる!?
大金持ちは、人知れず苦悩しながら生きている――。
芦屋といえば、「富豪が住み豪邸が並ぶ関西屈指の住宅街」というイメージを持たれているかもしれない。だが、実際のところ、どんな街なの町かをよく知らない人は多いのではないだろうか。
芦屋市の面積は18.47平方キロメートルと小さい。隣り合っている神戸市はその30倍以上だ。東京で言えば新宿区と同じくらいの大きさだが、新宿区には約35万人が住んでいる。かたや、芦屋市の人口は約9万2000人ほど。
歴史を振り返ると、昔は「東の鎌倉、西の芦屋」と対比された。芦屋マダム、鎌倉夫人という対句があったのだ。大阪の旧家を舞台となった小説『細雪』では谷崎潤一郎が芦屋女性の優雅さを描いて、この地域が広く知られるようになった。
ある住民からはこんな声が聞かれる。
「芦屋は市民が一丸となり、『文化都市』を自負して高級住宅街を維持しているところが、他の街との大きな違いです。大富豪数人だけの力では、真の高級住宅街とはならないのです」
私はここ十数年、大阪市内に住みながら、定期的に芦屋および六麓荘町の取材を重ねてきた。そこで感じたのは、芦屋ほど他の街と異なる文化が溢れ、面白い人々が住んでいる街はないということだ。どんな人に話を聞いても、またどんなお金持ちの暮らしぶりを見ても、驚かされるばかりであった。
1章では、芦屋の中でも超高級住宅街とされる六麓荘町の内部事情を探った。お金持ちの素性と、中国人富裕層が年々増えている現状をレポートする。
2章では、芦屋市の物件に注目して、どうしたら芦屋に家を建てられるのかを探っていく。芦屋の中でも比較的安価な土地はどこか、また「芦屋のハワイ」と呼ばれるベイエリアの現在も詳しく見ていく。
3章では、芦屋市の歴史とそこに住む人々の暮らしぶりを、最新取材を交えて解き明かしていく。他の街とは異なる芦屋独自の文化や、セレブたちの素顔も見ていこう。
4章では、少子高齢化が加速する日本で、同じような課題に直面する芦屋の現状を描くことにしよう。
芦屋に住んできた人々、芦屋に住んでいる人々はいったいどのようなことを考えているのか――ここから、芦屋の真実に迫っていこう。
(はじめにより)
定価1100円(税込)
ISBN9784065410196
※税込価格は、税額を自動計算の上、表示しています。ご購入に際しては販売店での販売価格をご確認ください。





