次世代の韓国映画を担う若手俳優が揃い踏みする映画『あの時、愛を伝えられなかった僕の、3つの“もしも”の世界。』(10月31日公開)から場面写真が到着した。
【写真を見る】新鋭から実力派まで韓国映画界を担う俳優が揃い踏み[c]Lewis Pictures All Rights Reserved
1995年、テグ。不仲な両親や学校でいじめられる日々に鬱憤を募らせていたドンジュンは、カリスマ性あふれる男友だちのカンヒャンに恋をした。しかし彼との穏やかな日常は思いがけない事件で終わりを迎え、カンヒャンはテグを去ってしまう。想いを言葉にできず、後悔を抱えたまま大人になったドンジュンは、不幸で惨めだと感じる人生を消化しながら「もしあの時、別の選択をしていれば…」とふと感じる。テグで高校教師になる人生、ソウルで大学教授になる人生、プサンで父親になる人生。3つの異なる2020年秋を生きるドンジュンは、足りないなにかを探し続け、やがて本当の自分を見つけて行く。
監督はデビュー作『葬式のメンバー』で、ベルリン国際映画祭やエディンバラ国際映画祭など海外の名だたる映画祭に招待され、韓国国内でも釜山国際映画祭に公式選出されるなど、インディペンデント映画界を代表するペク・スンビン。本作はウィリアム・マクスウェルの小説「So Long, See You Tomorrow」から着想を得て、テグで10代を過ごした自身の経験をもとに脚本を書き上げた。
3つの異なる2020年秋を生きるドンジュンの物語が描かれる[c]Lewis Pictures All Rights Reserved
このたび解禁されたのは12点の場面写真。写しだされるのは主人公のドンジュンと初恋相手カンヒャン、2人の男子高生の淡い思い出の数々。そして大人になったドンジュンの姿。韓国のテグ、ソウル、プサン、それぞれの美しい街並みが伺える。3つの人生を生きる主人公を演じたのは「パンドラ 小さな神の子供たち」のシム・ヒソブ。大切な人から目を背けてしまった過去に囚われる複雑な心情を確かな演技力で体現する。その青年時代を『このろくでもない世界で』(23)ではソン・ジュンギと、『脱走』(25)でイ・ジェフンと共演し、注目を集めた新進気鋭の俳優ホン・サビンが抜擢された。主人公が憧れる男友だちは「無人島のディーバ」、『同感~時が交差する初恋~』(22)のシン・ジュヒョブが好演。さらに、世界的大ヒットを記録した「イカゲーム」、「涙の女王」に出演し、強烈なインパクトを残したキム・ジュリョンなどの他、「かくれんぼ」、「オレのことスキでしょ。」のソン・チャンウィが特別出演を果たす。豊かな表現力と存在感を兼ね備えた俳優たちによる繊細な演技が、物語に柔らかな光を灯し、唯一無二の世界観を築き上げている。
新鋭から実力派まで現在の韓国映画を代表するような俳優が揃った本作。最旬キャストが紡ぐパラレルワールドストーリーをスクリーンで体感して!
文/スズキヒロシ