脚本・大石静×主演・阿部サダヲの最強タッグに、ヒロイン・松たか子という最強の布陣で贈る木曜ドラマ「しあわせな結婚」が、ついに9月11日(木)最終回を迎える。

阿部演じるワイドショーでも活躍する人気弁護士・原田幸太郎と、松演じる大きな秘密を抱えた鈴木ネルラが病院で偶然出会い、電撃結婚するところから始まった本作は、15年前に起きたネルラの元婚約者・布勢夕人(玉置玲央)の死亡事件をめぐって展開が二転三転。

第1話の見逃し配信数はテレビ朝日系木曜ドラマ史上最速で100万回を達成、その後もテレビ朝日GP帯史上最高記録するなど大きな反響を呼んでいる。

夫婦の愛を問う《マリッジ・サスペンス》というだけに、毎回毎回、不穏な空気にまるでそぐわないタイトル「しあわせな結婚」が現れるたび、どうしてこんな状況で“しあわせな結婚”なのか!? と視聴者たちを熱く惹きつけてきた。

※以下、第8話までのネタバレを含む表現があります。ご注意ください。

まず、妻・ネルラが抱えていた大きな秘密の1つは、警視庁捜査一課の刑事・黒川(杉野遥亮)により再捜査が始まった15年前の布勢のアトリエでの事故死。当時、通報者であり第一発見者だったネルラはそのときの記憶を失っていたが、布勢の死に他殺の可能性が出てきたのだ。

この衝撃的な秘密が第1話から明かされ、さらに第3話の鈴木家恒例の舞鶴旅行では、ネルラは母を亡くしてから1年後、わずか6歳だったもうひとりの弟・五守(ごしゅ)を海の事故で亡くしていたことが判明。

相次いで家族を亡くし、大きな喪失感を抱えて生きてきた鈴木家はそれ以降、「残されたレオをどんなことがあっても守らなければならない」と暗黙のうちに誓い合ったという。

そんななか、夫婦のウェディングフォトを撮影中に突然、ネルラの記憶がフラッシュバック。倒れた布勢の死体の後ろを歩く、男性の足元を思い出した。

また、15年前の取調べ時、ネルラは警察に1つだけ、布勢と口論になった原因は彼の女性問題だとウソをついていた。

実際は、事件の1か月前、ネルラの父・寛(段田安則)に金銭の援助を断られ「贋作でも描いてしのげ」と言われたことに激高した布勢が、その復讐のためにレオの偽装誘拐を企てたから。それを知ったネルラが布勢と口論になり、もみ合うことになったのだ。

布勢による偽装誘拐を知るのは、寛とネルラのみ。それゆえにネルラは父・寛が、寛は娘・ネルラが布勢を殺害したと、15年間お互いを疑い、お互いを守り合ってきた。

ところが、そのわだかまりがとれた矢先、第6話では再捜査が始まったことを初めて知ったネルラの叔父・考(岡部たかし)が、自分が布勢を殺したと警察に出頭。それを知って、ふだんはクールなレオ(板垣李光人)が子どものように泣きじゃくり、アイロンの付けっぱなしでボヤ騒ぎも起こす。

そこで再び、記憶の一部を思い出したネルラ。それは「お前はやっていない。いいか?この人を殺したのは俺だ。分かったな?」と話す考の声だったーー。

「しあわせな結婚」最終話

“やっぱり私が布勢を殺したのかもしれない”という思いを強めるネルラ。

その後、元検事の幸太郎がついにたどり着いた真実は、当時11歳だったレオが、布勢に首を絞められていたネルラを助けるためにアトリエにあった燭台で彼の頭を殴り、考がレオを殺人犯にしないために再び布勢を殴って、階段から突き落とした…ということだった。考が幼いレオに向かって「お前はやっていない」と言い聞かせていたのだ。

「しあわせな結婚」最終話

こうして人間として守るべき正義、法律的な真実にたどり着いた幸太郎だったが、ネルラからは「レオを守り通すことがうちの家族の真実だった」と言われ、「あなたと出会って、すべてが壊れた」と離婚を切り出されてしまうーー。

これまで何度も「何があっても君と家族を守る」「一緒に生きていこう」「家族なんだから力を合わせましょう、それが僕らが結婚したってことなんだから」と言い続けてきた幸太郎だったが、最終回を前にこの結婚は終わりを迎えてしまった。

どうやらネルラには、姿を消してまで秘密にしておきたい「レオを守り通す」以上の“家族の真実”があるらしい。思えば、ネルラと五守は宮沢賢治の小説からとられた名前だが、レオだけは絵本作家のレオ・レオニが由来となっているのも引っかかる。

「しあわせな結婚」最終話

かつて、ワイドショー「ニュースホープ」でMCの梶原(馬場徹)にスキャンダルが持ち上がった際、「真実は既成の価値観を越えたところにある」と熱く語っていた幸太郎。既成の価値観、常識を飛び越えて突き進んできたのが、ネルラへの愛だったはず。

2人の結婚はいったい、どんな真実に、どんなしあわせにたどり着くのか。最後まで見届けてほしい。

【最終話あらすじ】

15年前、妻・ネルラ(松たか子)の元婚約者・布勢夕人(玉置玲央)を殺したのは、当時11歳だった弟の鈴木レオ(板垣李光人)だという真相にたどり着いた原田幸太郎(阿部サダヲ)。レオに付き添い、凶器の燭台を持って警察へ行くが、その事実を許せないネルラから離婚を切り出される。

幸太郎の抵抗むなしく、2人が離婚してから1か月が経ち、ネルラは美術館の修復の仕事を始める。

インターネットに顔をさらされた影響でアイドルのスタイリストを辞めることになったレオは鈴木家のマンションを出て、新たな道を歩き始める。レオをかばった罪で起訴された考(岡部たかし)には執行猶予つきの有罪判決が下された。

そんな中、ひとりネルラへの想いを引きずっている幸太郎に、取り乱した様子の父・鈴木寛(段田安則)から電話がかかってくる。なんと、ネルラが姿を消したというのだ。幸太郎が慌てて鈴木家に駆けつけると、不安でいっぱいの寛とレオ、考の姿が…。

幸太郎は、ネルラの部屋でパソコンから手掛かりを探すことに! すると、本文のない自分宛の下書きメールを発見。刑事の黒川竜司(杉野遥亮)に、幸太郎はメールの復元を依頼する。

事件はまだ終わっていなかったのか。最大の秘密が明かされるそのとき、幸太郎は――。

木曜ドラマ「しあわせな結婚」最終回は9月11日(木)21時~テレビ朝日系にて放送。

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