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株式会社CEメディアハウスは、村井理子氏によるノンフィクションエッセイ『兄の終い』の文庫版を10月2日に発売した。単行本の刊行から5年を経て、新たに「文庫版あとがき」を加えた特別仕様となっている。

原作を基にした映画『兄を持ち運べるサイズに』(11月28日公開予定)のビジュアルを使用した全面帯が特徴で、俳優の柴咲コウ、オダギリジョー、満島ひかりら豪華共演陣によるポスターを思わせるデザインが目を引く。映画の広告でも用いられた「一刻もはやく、兄を持ち運べるサイズにしてしまおう。」というコピーに沿って、兄をコミカルに担ぎ上げる姿を描いた印象的な帯である。

『兄の終い』は、著者の村井氏が憎しみや葛藤を抱きながらも避けることのできなかった兄の死に直面し、その人生を“終い”まで見届けた数日間を描いた作品である。突然の訃報を告げる警察からの電話、第一発見者となった甥の存在、二度の離婚や経済的困窮の末に孤独死した兄の姿。物語は、兄の遺体を引き取り、残された家族とともに現実を受け止める過程を率直な筆致でつづっている。

文庫版あとがきでは「正直、ちょっと迷惑。でも、兄がいなくなって初めて、その存在がどれほど大きかったかに気づいた」と著者は語り、兄との距離感を超えて残された深い喪失感を記録している。大学進学の日の引っ越し、結婚式での涙など、人生の節目に寄り添っていた兄の姿が回想される。

著者の村井理子氏は翻訳家・エッセイストとして活躍し、家族や人生に切り込む著作を多数発表してきた。本作はその代表作であり、今回の文庫化を機に映画と合わせて注目が集まっている。価格は税込792円、全国の書店で入手可能である。

映画『兄を持ち運べるサイズに』は中野量太監督が脚本・演出を務め、柴咲コウ、オダギリジョー、満島ひかりら実力派が出演する。11月28日より全国公開される予定で、映画祭でも話題を呼んだ人間模様と共に、原作エッセイのリアルな体験を多角的に味わえる機会となる。

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