「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」第1話。久部三成(菅田将暉・手前)はショーを繰り広げる女性の姿に…(C)フジテレビ
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稀代のヒットメーカー・三谷幸喜氏(64)が25年ぶりにゴールデン・プライム帯(午後7~11時)の民放連続ドラマの脚本を手掛けるフジテレビ“水10”「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」(水曜後10・00)は1日、30分拡大でスタート。話題のシーンを振り返る。
<※以下、ネタバレ有>
1984年の渋谷を舞台にした青春群像劇で、三谷氏の半自伝的要素を含んだ完全オリジナルストーリー。民放GP帯の連ドラ脚本は2000年7月期のフジテレビ木曜劇場「合い言葉は勇気」以来となる。主演は菅田将暉、共演は二階堂ふみ、神木隆之介、浜辺美波らと豪華キャストが顔を揃えた。
菅田は成功を夢見る演劇青年・久部三成役、二階堂はミステリアスなダンサー・倖田リカ役、神木は“三谷青年”をモチーフにした新人の放送作家・蓬莱省吾役、浜辺は渋谷にひっそりと佇む八分神社の巫女・江頭樹里役を演じる。
第1話は「ここは八分坂」。1984年(昭和59年)秋。蜷川幸雄に憧れる演出家の卵・久部三成(菅田将暉)は、路頭に迷っていた。あまりの横暴ぶりに、劇団から追放されてしまったのだ。あてもなく彷徨う久部が迷い込んだのは、怪しいアーケード街。ネオンが光るその商店街は「八分坂(はっぷんざか)」。渋谷駅から8分でたどり着くことからから八分坂と呼ばれているのだが、そのアーケードにはこう刻まれている。
「Pray speak what has happened(何があったか話してごらん)」
無料案内所のおばば(菊地凛子)に誘われ、久部は「WS劇場」の扉を開く。そこは、遊び慣れていない久部には“ハードル”が高く…という展開。
看板ダンサー・いざなぎダンカン(小池栄子)が照明担当・ノーさんと沖縄へ駆け落ち。
オーナー・ジェシー才賀はストリップショーをやめ、ノーパンしゃぶしゃぶへの変更を提案。支配人・浅野大門(野添義弘)は今月いっぱいまでは…と押し戻した。
久部はスナック「ペログリーズ」へ。三島由紀夫を愛読するダンサー・倖田リカ(二階堂ふみ)に悩みを相談しながら、痛飲(ハイボール4杯3600円)。テーブルチャージのナッツ(9万円)を食べてしまい、ぼったくりに遭う。
用心棒・トニー安藤(市原隼人)の出番。久部は「シェイクスピア全集7巻」を“人質”に取られた。
シングルマザーのダンサー・毛脛モネ(秋元才加)の一人息子・朝雄(佐藤大空)の捜索。久部はスナック(WS劇場)に戻り、全集を奪還。リカの踊りに目を奪われる。
久部「なんで、ステージをもっと広く使わないんですか」
放送作家・蓬莱省吾(神木隆之介)「ピンスポが追えないんです。スタッフがいないから」
久部はたまらず照明のある場所に移動し、リカにピンスポを当てる。久部の中で何かが弾けた――。
役名のある登場人物は一挙約30人。久部とリカの出会いから物語が一気にうねり始め、三谷脚本らしい群像劇の出足となった。二階堂は約4分のラストシーン、妖艶&圧巻のステージを披露した。
SNS上には「1話とは思えない登場人物の多さ」「キャスト多すぎ豪華すぎで、何が何だかw」「第1話あるあるだけど、登場人物が多すぎて全然覚えられない(笑)」「バラバラに見えたストーリーが、だんだんつながってきて楽しい」「一見とっちらかってるように見える話が、だんだんと1本の筋になっていくのが三谷脚本だと思っているので、あれだけたくさんの登場人物がどうやって交錯していくのか、楽しみ」などの声が続出。反響を呼んだ。
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