万博後も《null²》を

新たな場所で、多くの方に。

 

メディアアーティスト 落合陽一がプロデュースする大阪・関西万博シグネチャーパビリオン《null²(ヌルヌル)》。

 

限られた敷地面積、そして圧倒的に厳しい財務状況の中、プロフェッショナルたちの技術力、そして汗と気合によって、風景と自らの輪郭が溶け合う「動く建築」が誕生しました。

 

ただ、万博の会期中は入場枠の当選確率はわずか数%ほど。

 

受け入れ人数に大きな壁があったこの展示を今後より多くの方々に体験いただけるものとするため、現在、全国さまざまな場所への “引越” を目指しています。

 

null²の時間を外観を物語を共有した仲間たちと,

記号を手放して生まれ変わるnull²をともに見守っていきたい

 

そのためには大きな費用が必要です。どうか皆さんのお力をお貸しください。

 

#ぬるぬるのお引越

 

 

 

Q. ご支援で何を目指す?

 

落合陽一プロデュースによる大阪・関西万博シグネチャーパビリオン《null²》を、場所や形を変え、万博閉幕後も残していくことを目指します。

 

万博でお楽しみいただいたパビリオンをそのまま移動・移設するわけではなく、落合陽一の《null²》のコンセプトはそのままに、新天地にあわせた規模・デザインで再設計し、再構築していく想定です。

 

夢洲にお越しいただくことが難しかった方も、万博会場では残念ながら外装しか見ていただけなかった方も、また別の形で《null²》を体験いただけることを願っています。

 

現在、全国各地から「引越先」としてお声がけいただいていますが、引越にあたっては場所や環境にあわせて再設計や見積もりが必要で、残念ながら私たちにはそれを行うための資金がありません。

 

そもそも、私たち一般社団法人「計算機と自然」(代表:落合陽一)は万博で《null²》を運営するために立ち上がった組織ですので、万博後の当面の活動費も持ち合わせていないのが正直なところです。

 

そこで、まずは「お引越計画」の第一歩を踏み出すための資金をみなさまからご支援いただきたいと考えています。

 

引越先の具体的な場所・時期・設置期間などは、現時点では未定です。

 

これからさまざまなことが決まって動き出していく、ぬるぬるのお引越の過程そのものを見守って、応援いただけたら幸いです。

 

 

Q. 1億円でどこまで実現できる?

 

万博での《null²》パビリオン建設にかかった費用は数十億円にのぼります。

 

今回の第一目標額である1億円を達成できたとしても、新たな場所での再始動にかかる費用すべてをまかなうことはできません。

 

しかし、まずは1億円集めることができれば、引越にあたって大きな一歩を踏み出すことができます。

 

■1億円の資金使途

・新天地での企画設計・管理(企画検討、見積もり、設計費用等)

・《null²》を運営する「一般社団法人 計算機と自然(代表:落合陽一)」の活動費

・万博パビリオン《null²》の展示内容・体験をアーカイブとして残すための記録映像制作費

 

さらに多くの資金が集まれば、建設計画をより進展させることができます。

 

引越計画の状況については、本プロジェクトの「活動報告」や、落合陽一公式SNS等にて随時報告いたします。

 

 

Q. なぜクラウドファンディング?

 

万博のパビリオンは、建設にあたって企業様からの協賛を多くいただくことで実現しました。

 

今回も同様に協賛金集めも進めていきますが、あわせて、この企画を応援くださる方々からのご支援も広く集めることができれば大きな力になると、このたびプロジェクトを立ち上げました。

 

《null²》を運営しているのは、落合陽一が代表を務める一般社団法人「計算機と自然」ですが、我々はごく小さな組織です。

 

自分たちだけでこの金額規模・支援者様の数が動くファンディングを取りまとめることは難しいため、スピード面・リスク管理の観点から、今回はクラウドファンディングのプラットフォームを利用することにしました。

 

実際、クラファン運営会社のスタッフたちのマンパワーも借りて、急ピッチでこのプロジェクトを立ち上げることができています。

 

クラウドファンディング概要
■資金使途

大阪・関西万博 シグネチャーパビリオン《null²》の引越にむけた企画設計・管理(企画検討、見積もり、設計費用等)、「一般社団法人 計算機と自然(代表:落合陽一)」の活動、《null²》の記録映像制作にかかる費用として

第一目標金額:1億円

■プロジェクト実施完了日

2026年12月31日

※ここまでに決定した実施計画の進捗と、制作した記録映像を支援者のみなさまにお知らせし、本プロジェクトの「終了報告」とします。

※それ以降の引越計画の遂行状況も、本プロジェクト「活動報告」や、落合陽一公式SNS等で随時報告いたします。

 

留意事項

※本プロジェクトはAll in形式のため、支援総額が期日までに目標金額に届かなかった場合にもプロジェクトを実行します。一方で、引越先や新天地での建設規模はクラウドファンディングやそのほかの資金調達状況によって調整となるため、引越の実施を断念せざるを得ない場合も、そこに至るまでの記録映像制作・基本計画の策定費用に充当させていただくため、ご支援金の返金はございませんことをご理解ください。

 

 

リターン(返礼品)詳細

 

いずれも今回のクラウドファンディング限定の品々です。

 

 

null²の外壁を形づくる鏡素材「ミラー膜」を切り出した、「null²のカケラ」。

今回のクラファンのためにデザインしたステンレス製のカードスリーブに嵌め込み、特製の箱に入れてお届けします。

カードサイズ:約w54×h90
外箱サイズ:約w85×h129mm×d20mm

 

デザイン:山崎タクマ
「null²のカケラ」と、外箱デザインイメージ(※画像はイメージです。デザインは完成品と異なる可能性があります。)

 

 

今回のクラファン限定品。

生地色:黒。フード付き。前面ワンポイント・背面にシルクプリントあり。

プリント部分のデザインは、落合陽一による描き下ろしです。

サイズは、支援時に、S・M・L・XLのなかからお選びいただけます。

 

▼サイズ参考(cm)

S:身丈64 身幅54 肩幅46 袖丈61

M:身丈67 身幅57 肩幅49 袖丈62

L:身丈70 身幅60 肩幅52 袖丈63

XL:身丈73 身幅63 肩幅55 袖丈64

※多少変更となる可能性もございます、参考値としてご確認ください

 

※画像はプリント位置のイメージです。デザインは変更の可能性があります

 

【額装】落合陽一プリント作品

 

メディアアーティスト・落合陽一による写真のプリント作品。

鏡面ペーパーにUVプリントを行い、パビリオンの反射する質感を表現しています。また、表面に施した特殊な透明インクが、パビリオンの光沢感を際立たせます。
普通の写真プリントとは一味違う「ぬるぬる感」のある作品をお楽しみください。

サイズ:A3程度

 

※画像はイメージです。プリントされる写真も、上記とは異なる可能性があります。

 

 

null²模型(物化する計算機自然)

 

万博パビリオン《null²》の一部を模った模型のような彫刻作品。

木にシルバー塗装。
サイズ:50cm x 50cm程度(外箱サイズ:560mm x 560mm x 300mm程度)

※無保険にて郵送いたします。ご了承の上ご支援ください。

 

▼本作品について落合陽一ステートメント

計算機自然が物質的な身体を得たとき,世界は境界を静かに失う——その理念を具象化した模型が「null²」である.この模型は抽象的な情報空間と物理的な現実の境界を溶かし,両者が相互に浸透しあう場として機能する.その複雑で精密な構造体は,あたかも情報と物質が互いに呼吸しあい,無数の接触点でつながりあう生き物のようだ.本作を通して鑑賞者は,計算機自然という存在が物質世界に降り立ち,物理性そのものを再構築する哲学的瞬間を目撃する.

 

※画像はイメージです。デザインは完成品と異なる可能性があります。

 

 

同じ形で生まれ変わることのない今のnull²に,ありがとうとさようなら.

そして次の物語へ,

文:落合陽一 

 

null²(ぬるぬる)は生まれたときから「さようなら」に向かうパビリオンである.

 

万博は終わる.始まったら終わるものだという前提は常に存在する.null²は風景を変換する有機的な鏡のモニュメントであり精神の変容を示すような内外の鏡が統合する体験を生み出す建築スケールのメディア芸術作品として計画され,ロボティクス・建築・音響・映像・アプリケーションのさまざまな実装を経て生み出された.落合陽一のシグネチャーパビリオンである.シアターが見せるのは記号の解体であり,人工生命の織りなす計算機自然であり,物化する胡蝶の夢の風景だ.nullとはプログラミング用語のnullであり,空から生まれて空に還る,空即是色色即是空の風景を空²=null²として捉え直したシナリオで彩られている.

 

さようならホモサピエンス,さようならヌルの森,賢いのは人間のちょっとしたおまけだから気にしなくていいよ.時間も物語も記号も手放して,我々は計算機自然でヌルの森に還る,永劫回帰する物語なき生物学的時間よ,ありがとう.人の歩んできた歴史の99%はヌルである,森を離れた我々が迷い込んだ束の間の記号の物語は今,計算機自然に移行しつつあり,我々は柔らかなヌルの夢を見ている.さようなら,またいつか,ヌルの森で会おうね.

 

しかし,「さようなら」は始まりである.終わりがあれば始まりがあり,始まりがあれば終わりがある.生まれ生まれ生まれて生の始まりに暗く,死に死に死んで死の終わりに瞑し.ヌルにいいかえれば生まれ生まれ生まれて生の始まりにヌルヌル,死に死に死んで死の終わりにヌルヌルだ.始まりも終わりもなく我々はずっとヌルヌルしていると思いたい.

 

null²は万博のテーマ館であった.テーマ館といえば,70年万博の太陽の塔,岡本太郎.岡本太郎が太陽の塔を作ったとき『国のカネと広場を使って、なんであまりにも岡本太郎的なものを作るんだ』という旨の批判をされた際に,『何を言ってるんだ、個性的なもののほうが普遍性を持つんだ』とやり返したといわれている.これは出自が不明なエピソードではあるが,晩年の岡本太郎のインタビューや岡本敏子のインタビューから見て,おそらく同様の旨の発言があったのだと思われる.

 

その上で,「null²はパーソナルな感じがする」と言われることがよくある.それはおそらく,落合陽一のモチーフをロボティクス・建築・音響・映像・アプリケーションのさまざまな実装とクリエータやチームとのコラボを経て,もう一度落合が有機的に干渉することで彫刻的な巨大なメディア芸術になったからだと考える.ダイアログモードで流れるのは私が万博までに撮ったパーソナルな写真たち.形のモチーフはスケッチや立体作品からチームが拾い直してくれたり,私が場所をいじったりして作っていった.夜な夜な付き合ってくれたロボティクス・建築・音響・映像・アプリケーションのそれぞれのクリエータチームにとても感謝している.私がダイアログモードで毎回さようならをしていたのは私の人生であり,私のパーソナルなモチーフと思い出であったのだ.人生の葬式を毎日やると明るくなる.ヌルヌルと進んでいっていい気がしてくる.皆と閉幕日にはnull²の葬式を祝いたい.同じ形で生まれ変わることのない今のnull²にありがとうと言いたい.さようならを歌いたい.

 

その上で,null²は何処に行くのだろう.きっと新しい形に生まれ変わるのだと思う.ヌルヌルと姿を変えながら人生は続いていく.皆の思い出とリンクしながら次の場所へと変わっていく.

 

今回のクラウドファンディングではそんなnull²の時間を外観を物語を共有した仲間たちと,記号を手放して生まれ変わるnull²をともに見守っていきたいと思って始めた.null²のカケラを受け取って皆の思い出を終わらせることができるように,そして次の物語に進むことができるように.これから先も続いていく物語に,ぜひ参加していただきたいと思いながら,null²を愛してくれた全ての皆様にありがとう.皆様に支えていただいたおかげで,null²の物語もヌルになれたし,みんなでさようならをいうことができる.本当に感謝しています.

 

落合陽一

 

■大阪・関西万博 シグネチャーパビリオン『null²』とは

 

大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」のもと、8つのテーマ事業のひとつである「いのちを磨く」を体現するために、メディアアーティストの落合陽一がプロデュースしたのがシグネチャーパビリオン《null²(ヌルヌル)》です。

まず特徴的なのは2年の歳月をかけて開発された、伸び縮みする鏡素材「ミラー膜」。落合のアイデアを基に基本設計はNOIZ、開発・施工には、太陽工業やアスラテックなど多くのプロフェッショナルとの共同で完成した素材を軸に、パビリオンが設計されています。

外装に使用されたこの素材を内部からロボットアームで動かすことで、まるで生き物のように絶えず変形し、周囲の風景を映し出しては歪ませる、彫刻作品のような外観が実現しました。
また、パビリオンの内部は、全面が鏡面状のLEDモニターに囲まれた「無限に反射する空間」が広がっており、時間や空間の認識を問い直す「デジタルネイチャー」の体験を通じて、リアルとバーチャルの境界が曖昧になる新しい自己認識や生命観をうむ特異な体験を提供します。

 

 

 

 

ご支援にあたっての注意事項

 

●プロジェクト実施に関する免責

・本プロジェクトはAll in形式のため、支援総額が期日までに目標金額に届かなかった場合、集まった金額に応じて規模を縮小してプロジェクトを実行します。

・引越場所や内容に関しては金額に応じて調整するとし、実施計画については2026年12年31月までに決定したことについて、活動報告等でご報告させていただきます。なお実施計画の内容・進捗がいかなる状況であった場合も、返金はいたしかねますので予めご了承ください。

●支援情報について

・支援時にご回答いただく住所・宛名・電話番号・質問項目等への回答内容は支援確定後、変更できません。

●リターンについて

・リターンの返礼品につきまして、製造・発注状況等の影響により当初の予定より遅れる可能性がございますので、あらかじめご了承ください。その場合、本プロジェクトページ活動報告、READYFORメッセージ機能、支援時にご登録いただいたご連絡先などへ、遅延のご報告連絡をさせていただきますので、適宜ご確認ください。

・リターンにつきましては制限個数の追加、新たなコースの追加の可能性がございます。また、達成後に既にご支援いただいたコースから別のコースに変更することはできませんので、ご了承ください。

・リターンの転売は禁止させていただきます。

●その他

・本クラウドファンディングでのご支援は、寄付金控除の対象にはなりません。

・目標金額の達成有無にかかわらず、支援をした時点で申し込みが確定し、どのようなご事情があっても、その後のキャンセル・コース変更はできませんのでご注意ください。

✔ご支援のお手続き時に「応援コメント」としていただいたメッセージは、本プロジェクトのPRのために利用させていただく場合がございます。

✔ご支援に関するご質問は、こちらをご覧ください。

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