個人的・下半期で最も観たい映画を実際に観てきたら…
余裕で期待超えの“とんでもない面白さ”だった!我々だけ
でなくあらゆる人が「死ぬほどよかった」とべた褒めし
てるし、何よりあのスピルバーグがもう3回も観ただって!?
2025年下半期、個人的に最も観たかった映画「ワン・バトル・アフター・アナザー」(10月3日公開/そのアツい注目度は先の特集記事に記載しています)。
いよいよ、本編を目撃できる瞬間がやってきました!!
細かいことはこれから詳細に語っていきますが、一言だけ、一言だけ先にお伝えさせてください。
この映画、予想以上に噂以上にとんでもなく面白い――!!
そして私たちだけでなく、あのスティーブン・スピルバーグ監督をはじめ、批評家たち、映画好きといろんな人々がこぞって絶賛してザワついてるんです。
みんながみんな、とんでもなくドハマり中&べた褒めしている「ワン・バトル・アフター・アナザー」。絶対に、観てほしい――!
【予告編】観ないと、後悔します。
作品概要やあらすじは予告編でチェック!
【ハマりすぎてスピルバーグが3回も観た】鑑賞者のほと
んどが「超面白い」と言うとは…この映画はなんだ!?
本作への評価を、まずはサクッとご紹介しておきましょう! 批評家たちがSNSで「今年ベスト」「アカデミー賞大本命!」と絶賛していて、あのスピルバーグ監督もべた褒め。狂ったようにハマって、すでに3回も観ているんです!
■スティーブン・スピルバーグ監督の「ワン・バトル・アフター・アナザー」への感想(※米・ロサンゼルスで行われた対談から、一部抜粋)
・なんてクレイジーな映画なんだ。すべてが最高! 大好きでした・ショーン・ペンは、彼のキャリアの中で一番好きな演技だと言わざるを得ない・あまりにも奇妙でありながら、同時に現代に通じる要素が絶妙に組み合わさっている・これまで(ポール・トーマス・アンダーソンが)監督したどの作品よりもアクションが満載で、何もかもが本当に素晴らしい
そのほか、日本でも絶賛が広がっており、すでに鑑賞した人たちはこんな風にアツく語っています! 観ると感想が止まらなくなる、そういうヤバい映画なのが伝わりますか?(SNSでの感想を抜粋して紹介↓)
「面白すぎて震えた。キャスト陣も圧巻。今年一の映画では?」「曲者監督の独創性や突飛な着想も娯楽映画には極上のスパイスに」「体感90分で終わって驚愕! あっという間に過ぎ去る脳がずっと面白いと感じていた160分!!終わった時、もっと観たい気持ちと充分な満足感の両方を得ながらタイトルの意味を噛み締めてニヤッとした」「スピード、ノリ、笑い、感動、全部乗せ傑作!」
>>そのほかの感想はこちらでチェック!
ちなみに……映画.com編集長・駒井尚文もXにこんなポストをしていました。
【編集部レビュー】個人的・下半期で最も観たい映画
を実際に観てきたら…期待なんて余裕で超えてくるぶち抜けの面白さだった!
どうですか、この評価! もう少し具体的に、どこがどうよかったのかをレビューでご紹介します!
・筆者紹介
●【最初に結論】
個人的・下半期で最も観たい映画だったけれど、実際に観たら…誇張でもなんでもなく、“とんっっっでもなく大好き”だった!!!!!!!!
上映終了後、頭の中で叫んでいました。
えぇ……めっちゃめちゃ好きなんだけれど!!!!!
オープニングからエンディングまでずっと、期待のハードルを軽々と超えっぱなし。半分すぎたあたりで、「ああ、もう半分で終わってしまう……永遠に続いてほしい、永遠に観られるから……」と思ったほどでした。
そして、良い映画を観た後特有の浮遊感と衝撃があって、帰り道も寝るときも書いている今もず~っとフワフワしていて……。
一度観ただけなのにすべてのシーンを詳細に覚えているくらい好きだったポイントがめちゃくちゃあるので、いくつかを言葉にしてレビューしてみます。
●【怒涛のチェイスバトルが、頭を抱える面白さ】
追われるディカプリオも期待以上、いや、期待を超ぶち抜いて爆裂に良かった! 大スクリーンで観ないと絶対に後悔する
まずオススメしたいのが、予告編から楽しみにしていたチェイスバトル。これ、本当に期待以上でした!
何が良いって、レオナルド・ディカプリオ演じる主人公ボブがあまりにもポンコツすぎて愛おしいし、ショーン・ペン扮する変態軍人ロックジョーが異常すぎてエグい恐ろしい!
ボブが信じられないケアレスミスを連発しピンチを拡大する一方で、ロックジョーはマシンのように適切な作戦を立案し猛烈な勢いで(しかも大軍を引き連れて)迫ってくる……この対比が何気ないシーンでもめちゃくちゃ際立っていて、上映中一切、飽きを感じなかったんです。
※ちなみになぜロックジョーがボブを追うかというと、ロックジョーはボブら革命家たちを殲滅する軍人だからです。ロックジョーの任務の背景には、ボブと娘ウィラへの因縁があって……その全貌はぜひ劇中で。
「ワン・バトル・アフター・アナザー」のタイトルの通り、チェイスバトルの疾走感により感情が整理される間もなく次の興奮がやってきて、物語そのものが絶えずぶわーっと襲ってくる感じでした。まさに頭を抱える面白さ。後述しますが、映像もものすごいことになっていたので、スクリーンで観ないと絶対に後悔しますよ!
●【ディカプリオ史上、最も愛くるしいディカプリオ】
酒&ドラッグに溺れるダメ父が、娘のために奮闘… 名優が体現する、あまりに平凡でなかなかうまくいかない“人生”が大好きだった!
今回のディカプリオ、とことん人間臭くてすさまじく好きです。こんなディカプリオ、見たことありません。演じたボブは酒とドラッグにおぼれて常に脳がショート寸前。さらに劇中のセリフを借りて表現するなら「独創性のない平凡な男」。
だからかっこいいアクションは決められない、娘には煙たがられるし、かつてはスラスラ言えた仲間との暗号も今はもう思い出せないし、トム・クルーズのような全力疾走はビビるし、腰をちょっとかがめた小走りで移動する姿もカッコよく決まらない。
けれども。「これが人生、いつだって些細なことでいきづまる」とかブツブツ文句を言いながらも、危機的状況でも子どもにはめっぽう優しく(妻が娘に嫉妬するほど、ボブは育児にのめりこんでいました)、無様でもなんでもいいから走り続ける――そんな生きざまを体現しているのです。
だからこそ、ディカプリオ史上、最も愛らしい役どころだと筆者は断言します。もちろん、「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」などでみせた表情のバリエーションも120%全開! このディカプリオをみせてもらえたことを、神に感謝したいくらい大好きです。
●【デル・トロ史上最もかっこいい&ショーン・ペン史上最も異常】
全員、ハマり役――アカデミー賞ノミネート確実視の名演だらけでエグかった!
個人的に、ベニチオ・デル・トロが演じるセンセイに激ハマりしました。とんでもなくよかった……!
“余裕のある大人”ってやつです。窮地のボブを手際よく救うシーンは圧巻でしたし、きっとこんな人生を送ってきたんだろうな~とバックグラウンドが見えてくるのがまたすごい。
ワールドプレミアに結集した豪華キャストたち
もちろん、ショーン・ペンも最強。「I am Sam アイ・アム・サム」でのあなたは一体どこへ……? 筋肉モリモリマッチョマンの変態軍人とかいう、文字にするのも憚られるくらい異常な役なのに、現実世界にもいるよねこんな人と思える説得力もヤバい。ロックジョーを完璧に演じられるのは、世界中でもショーン・ペンだけかもしれないです。
アカデミー賞受賞歴のあるディカプリオ、ショーン・ペン、デル・トロ――目撃する楽しみを奪いたくないので、3人の紹介はこれくらいにしておきますが、文句なしの超ハマり役! 全員がアカデミー賞にノミネートされる――かなりあり得る話だと思います。
●【むちゃくちゃ笑えて、予想外に泣ける】
緊張とゆるさのバランスが超絶妙だった! 高揚感と切実さが生み出す強烈かつ独特の感覚、これこそがこの映画の“正体”カリスマ革命家であり、ボブの妻であるペルフィディア(演:テヤナ・テイラー)
本作、“笑えて泣ける”ところも素晴らしかったです。
いつ・どこでロックジョーに追いつかれるかわからない緊張感のなか、突然、思わず脳が笑ってしまうような笑いが差し込まれるんです(ボブが暗号を思い出せないくだり、体感で10分間くらいやりますが、全部ずっと笑える)。
そんな“緊張とゆるさ”のバランスが絶妙かつ効果的にやってくるため、どんどん本作に没入していきます。
ボブの娘・ウィラ。センセイの道場で空手を習っている
さらには予想外に泣ける父と娘のドラマも胸を打って……。思えば、アンダーソン監督はこれまでも、本当の家族って、親子ってどんなものなのかを描いてきました。本作でも、アンダーソン監督ならではの視点にハッとさせられるはずです。
予告編から“笑い”は想像できても、“涙”までは想定外かも(でも嬉しい誤算!)。高揚感と切実さ、相反するふたつの感情が引き起こす強烈かつ独特の感覚。それこそが、「ワン・バトル・アフター・アナザー」の正体です。唯一無二を、ぜひ劇場で味わってください!
●【心がずっと、ずっとずっと動き続ける】
アクション(特に終盤のカーチェイス)に心臓バクバク! しかもそれだけじゃなく、”親子の絆”が感動的すぎて不意打ち的に胸アツでもうやばいんです…!
天才的なアクションシーンも、期待してほしい大きなポイントの一つ! クライマックスには、「これを観に来たんだ」と言いたくなるほどの迫力のカーチェイスシーンが登場します。
ネタバレを避けるため、慎重かつ簡潔にお話しますが……ハイウェイの起伏を最大限に活かし、車線変更なし&たった3台の車のみで魅せる圧巻のカーチェイスだったんです! 気づいたら呼吸するのも忘れるくらいスクリーンにかぶりつき、車の音に心臓はバックバク。さらにその先には、単なるアクション映画では終わらない、予想外に泣ける“親子の絆”も描かれていて……。
笑い、アクション、そして涙。すべての要素がずっと心を揺さぶり続けるからこそ、観た人たちの絶賛が止まらないんです、胸アツがすぎてもうやばいんです!!
●【IMAX®“史上初”の驚きの映像体験】
ラージフォーマット鑑賞を絶対推奨! 「オデュッセイア」の前に凄まじい映像体験を!IMAX®での上映も期待!
驚きの映像体験ができるのも、本作の魅力の一つなんですよ!
アンダーソン監督初のIMAX®作品である本作は、全編が1.43:1のフルスクリーンで上映されることが決まっています。……それのなにがすごいのか? 簡単に説明すると、映画のよさが、全編にわたって、100%表現されている映像を観ることができるんです!
ポール・トーマス・アンダーソン監督
つまりは本作、通常スクリーンでももちろん素晴らしいですが、IMAX®で観るとよりすごい! なぜなら、全編がフルスクリーンのIMAX®はなんと“映画史上初”だから。クリストファー・ノーラン監督の「オデュッセイア」(2026年公開)も同じ試みをしていますが、公開されるのは本作が1本目。記念すべき瞬間をぜひご堪能あれ~!
●【最後に】
まだまだ無限に語れるけど、この辺で…とにかく観て、観て、観て!!!
かなり語ってきましたが、実はまだ全てを言えていません……。
カリスマ革命家のボブの妻が妊婦なのに巨大な銃をぶっ放すシーンの輝きだとか、終盤のカーチェイスの天才的な撮り方とか、殺し屋の存在感とか、最高のラストシーンとか、本当にまだまだあって、悲しいですが文字数の都合でここまで……。
あと12時間は余裕で語れるくらい超豊かな作品なので、とにかく、必ず! 劇場に観に行ってください! ここまで読んでくれた人は絶対に楽しめます、ぜひいってらっしゃいませ!