2025年の期間内(対象:2025年5月~8月)まで、NumberWebで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。スポーツ総合部門の第4位は、こちら!(初公開日 2025年8月14日/肩書などはすべて当時)。
8月7日から11日にかけて卓球の国際大会「WTTチャンピオンズ横浜」が行われたが、9日に行われた女子シングルス2回戦、張本美和と早田ひなとの対戦での出来事が波紋を投げかけている。中心にあるのは「不公平だった」という見方だ。
張本は日本勢最上位の世界ランキング6位、早田は13位。成長著しい張本と、エースとして牽引してきた早田の試合は拮抗した展開となり、交互にゲームをとって2-2。迎えた最終ゲームは、張本が4-2でリードする。
この後に起きたことが、疑問や批判を招くことになった。
「メディカルタイムアウト」を要請した早田
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早田は主審のもとに行き、左手首の痛みを訴えて、「メディカルタイムアウト」を要請した。試合中の怪我などに対して設けられた治療の時間で、WTTでは最大5分としている。
早田の要請を受けて審判長が呼ばれ、早田は審判長と会話するとベンチに座り、審判長はトランシーバーのようなものでやりとりをし、大会の医療スタッフの女性が現れた。早田はそのスタッフに腕を見せながら会話する。症状を説明していたのだろう、認められた末にメディカルタイムアウトが宣言された。
すると、そのスタッフではなく、別の人間が呼ばれて登場し、早田のケアを始めた。
その間、張本は主審のもとに一度問いかけるように寄って会話したあと、ベンチに座り、あるいは立ち上がって、一人、試合が再開されるのに備えていた。コーチはいない。
メディカルタイムアウトが終了し、試合が始まると、早田が4-4と追いつく。最後は早田が11-7として最終ゲームをとり、勝利をおさめた。
兄の張本智和「許せないと思います」
このメディカルタイムアウトについて、試合後、張本は涙ながらに語っている。