Netflixシリーズ『弱いヒーロー Class 2』での印象的な演技で、日本でもファンが急増している俳優イ・ミンジェ。今回、リアルサウンド映画部のインタビューに応じ、俳優を志した意外なきっかけから、演技への向き合い方、そして今後の展望まで、真摯に語ってくれた。

「俳優」を続けられる理由
『弱いヒーロー Class 2』Darae Lee/Netflix © 2025

――『弱いヒーロー Class 2』を拝見していたので、今こうしてお会いできているのが不思議な感覚です。日本の読者にイ・ミンジェさんの魅力を届けたいと思います。俳優を志したきっかけから教えていただけますか?

イ・ミンジェ:ありがとうございます。この機会に本当に感謝しています。役者は祖母の勧めが一番大きかったです。一緒にドラマ『太陽の末裔 Love Under The Sun』を観ていて、当時の僕は軍人になろうかなと思っていたんです。そうしたら祖母が「演技をしてみたらどう? 俳優なんてどう?」と言ってくれて、その時に初めて「やってみようかな」と思ったのがきっかけです。

――俳優は他人の人生を演じる、とても大変な仕事だと思います

イ・ミンジェ:何も知らなかった最初の頃が、最も勇敢だったと思います。好奇心から挑戦したのですが、やればやるほど難しさを感じます。でも、その困難な壁を乗り越える瞬間に楽しさを感じることができ、今まで続けることができています。

――ご自身に近い役柄だったという『弱いヒーロー Class 2』と、ご自身とは少し異なるキャラクターだった主演映画『ボーイ・イン・ザ・プール(原題)』では、どちらが演じやすかったですか?

イ・ミンジェ:とても良い質問ですね。自分と全く違う役でも、自分の中にその要素が全くないわけではなく、そのパーセンテージの問題なのだと思います。『ボーイ・イン・ザ・プール』の役は、自分の中の要素のパーセンテージが多くなかったので少し難しく感じましたが、監督と話し合う中で「君にもこういう部分があるんだよ」と気づかされて演じていった気がします。『弱いヒーロー Class 2』のように自分に似ている部分が多い役は、自分の魅力を最大限に見せることができますが、その点での難しさもあります。それぞれの難しさと楽しさがあるので、次にどんな作品が来ても楽しく挑戦できると感じています。

――これまでのキャリアで、「俳優が向いていないかもしれない」と立ち止まりそうになった経験はありますか?

イ・ミンジェ:個人的には、まだ自分自身に「俳優」という単語がぴったり似合っているとは思っていません。これからやるべきこともたくさんありますし、もっと素晴らしい演技を見せていかなければならない、自分を磨いている途中です。実は過去に、1年ほどオーディションに全く受からなかった時期がありました。その時は「自分は役者としてどうなんだろう……」とよくない考えもしましたが、「俳優の本質とは何だろうか」と深く考えることで、前向きに演技を続けていこうと思えました。

『弱いヒーロー Class 2』Darae Lee/Netflix © 2025

――努力を続ける上で、大切にしている言葉などはありますか?

イ・ミンジェ:ある先輩からいただいた「できるだけ良いものを見て、良いものを食べるように努力しなさい。それが全て自分自身のエネルギーになる」という言葉です。とても感謝していますし、今でも大切にしています。

――『弱いヒーロー Class 2』は日本をはじめ、世界中で配信されています。海外からの反響をどのように感じていますか?

イ・ミンジェ:本当に感謝しています。一つの作品には、本当にたくさんの人たちの努力が詰まっています。その中で、俳優という存在が多くの関心をいただけることには、本当に感謝しかありません。現場で努力している皆さんのおかげで、僕たちに関心を持っていただけているんだと思っています。この感謝の気持ちを忘れずに、これからも様々な役で皆さんにお会いできるよう頑張っていきたいです。

――きっかけをくださったお祖母様は、今のご活躍をどのようにご覧になっていますか?

イ・ミンジェ:僕が俳優として頑張っていること自体は、とても喜んでくれています。ただ、世間ですごく関心を持ってもらえているという実感まではないようです。最近は出演作が増えたので、以前よりは慣れてきて「頑張ってるね」くらいのテンションになりましたね(笑)。

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