掲載日
2025年9月23日
中国の大手スポーツウェア企業アンタのサステナブル・サブブランド「アンタゼロ」は、ベルギー人クリエイター、クリス・ヴァン・アッシュ(Kris Van Assche)との初のデザイナーコラボレーションを発表した。
アンタゼロがクリス・ヴァン・アッシュと初コラボ。 – Antazero
ディオール オム、ベルルッティ、そして自身の名を冠したレーベルでの活躍で知られるヴァン・アッシュは、この初コラボで、アウターウェア、テーラリング、ニットウェア、フットウェアまで網羅するフルワードローブにクチュールの感性を注ぎ、「ランニングトラックからシティストリートへ」と軽やかに行き来できる設計に仕上げた。
11月発売予定のラインナップでは、リサイクルナイロン製のキルテッドパファーをベルテッドコートやピーコートとして再解釈したモデルや、ダブルフェイスのジャージー製オーバーコート、菌糸(マイセリウム)由来の代替素材を用いたビーガンレザーのパーカが登場。ニットウェアと布帛のアイテムにはリサイクルポリエステルを用い、中国初のPFASフリーの防水透湿メンブレン「Aerovent Zero(エアロベント・ゼロ)」をウィンドブレーカーとドレスに採用。EcoCosyファイバー製のフーディーとパンツのセットアップに加え、軽量スカートやボレロがウィメンズのラインナップを拡充し、ヴァン・アッシュのウィメンズウェア復帰を告げる。
コレクションを完成させるのは、アンタのスニーカーを再解釈したモデルのほか、汎用性の高いバックパックやアルパインコードのディテールをあしらった帽子などのアクセサリー。ブラックとライムストーンの抑制の効いたパレットに、オーキッド、ティール、フロストの差し色を効かせ、シーズンならではのステートメントプリントも用意された。
「キャリアのこの段階では、明確なポジショニングがあり、志が一致するプロジェクトに取り組みたい。アンタゼロと仕事をするという挑戦に惹かれました」とヴァン・アッシュ。
「それは新たなテクニックを学び、新たな制約のもとでクオリティを引き上げ、スケールでサステナビリティを探ることを意味しました。私のパリジャンとしての背景とアンタのスポーツDNAを融合させ、新鮮で、デモクラティックで、美しいものをつくる——その発想は当初から変わりません」。
コレクションは、ジュリアン・マルティネス・ルクレールが撮影し、マウリシオ・ナルディがスタイリングを手がけた、パリの洗練と上海のモダンなエネルギーを対比させたキャンペーンでローンチ。一方、アレッシオ・ボルツォーニによるルックブックは、俯瞰ショットでコレクションの色彩の幅を強調する。
アンタは1991年に設立され、中国を代表するスポーツウェア企業へと成長した。2024年にサステナビリティ・プラットフォームとして立ち上げられたアンタゼロは、環境負荷の低減に向けた同社のこれまでで最も野心的なコミットメントを体現している。
「これは単なるプロダクトの集合ではなく、『なぜ世界にアンタが必要なのか』という問いへの答えです。私たちは行動を通じて持続可能な開発へのコミットメントを果たし、グローバル市場のニーズに、より大きな自信をもって応えていきます」と、Anta BrandのCEOであるTsui Yeungは付け加えた。