バトンタッチセレモニーに登場した『ばけばけ』の髙石あかり(左)、『あんぱん』の今田美桜(9月23日・NHK大阪放送局)
9月23日「NHK大阪放送局」(大阪市中央区)にて、連続テレビ小説第112作『あんぱん』から第113作『ばけばけ』へのバトンタッチ・セレモニーがおこなわれた。
会場には『あんぱん』で柳井のぶを演じた今田美桜と、『ばけばけ』で松野トキを演じる髙石あかりが登壇。はじめに「プレゼント交換」がおこなわれ、その後、代々の朝ドラヒロインの手から手へと渡ってきたスワロフスキーのバトンが、今田から髙石へと渡された。
今田は、『あんぱん』の舞台である高知県の名産品「土佐凧」を髙石に。髙石は、『ばけばけ』の舞台である島根県松江市の名産品「八雲塗」の手鏡と宍道湖で撮れたしじみの真空パックを今田に渡した。
バトンタッチセレモニーに登場した『ばけばけ』の髙石あかり(左)、『あんぱん』の今田美桜(9月23日・NHK大阪放送局)
今田からのプレゼント「土佐凧」は古来より縁起物として地元の人々に親しまれ、朱色は魔除けの意味を持つという。凧の中央には『ばけばけ』のロゴと、同作のキーアイテムである「しじみ汁」の水墨画があしらわれている。
髙石からのプレゼント「八雲塗」の手鏡は、撮影の合間に髙石自ら工房を訪ねて今田の名前にちなんだ桜の模様の手鏡を選び、「今田美桜」の名前を髙石が入れたオリジナルの品だ。
今田は約1年間の『あんぱん』の撮影を振りかえり、「あっという間でした。皆さんのおかげでここまでこれた。放送はあと3日なんですけど、最後まで嵩(北村匠海)とのぶを見守っていただけたら嬉しいです」と感慨深げ。
また、先輩ヒロインとして「たくさん食べてよく寝て、心も身体も健康に」と髙石にエールを送り、さらに「今日こちら(NHK大阪)に伺ってすごく空気が温かくて、勝手にホッとしちゃって。きっと周りの皆さんが支えてくださっているでしょうし、今後もそうだと思います。放送を楽しみにしています」と激励した。
一方、「緊張します!」と言いながら今田からバトンを受け取った髙石は、「今日をすごく楽しみにしていました。今田さんにバトンを渡していただけるのが何より嬉しいです。以前、別の作品で共演させていただいたときに本当に温かくて、優しくて。今日もその温かさをいただきました。がんばります」と意気込みを語った。髙石は今年4月2日にクランク・イン、撮影は折り返しを過ぎたという。
『あんぱん』は9月26日が最終回(土曜日は1週間のダイジェスト放送)。『ばけばけ』の放送開始は9月29日から。小泉節子とその夫で作家のラフカディオ・ハーン(小泉八雲)をモデルとし、怪談を愛する夫婦が、ささやかな幸せと日常を重ねながら、激動の明治時代を生き抜く姿を描く。
取材・文/佐野華英