article image【特集】大阪・関西万博 徹底解題

    大阪・関西万博の知られざる舞台裏を総力特集! 特設ページはこちら

    会期も終盤となった大阪・関西万博。人気のパビリオンは予約でいっぱいの状況で大混雑が続いているが、それ以外にも見どころはたくさんある。

    もちろんパビリオンの建築を見るだけでも楽しめるが、若手建築家が設計した20の公共施設にも注目したい。すべて公募によって選ばれたものだが、これは1970年の大阪万博でパビリオンなどの設計を担った若手建築家が現在は著名な建築家となったように、若い世代の活躍や飛躍の場をつくる狙いがあるという。

    実際に会場で目の当たりにしてみると、20組の建築家たちが設計した休憩所やトイレ、ギャラリー、ステージなどは、どれも「多様でありながら、ひとつ」という会場のコンセプトに沿った個性的なもの。優れたコンセプトやデザインのみならず、機能性や素材の面でもほかにはない発想を感じられる建築ばかりだ。

    それらのなかから、革新的なコンセプトや技術的な新しさ、リジェネラティブなアイデアに基づいていたり、社会実装すべき新機軸を打ち出したりしている9つの建築を紹介していこう。

    ◆

    休憩所1

    設計:大西麻貴+百田有希/o+h
    場所:西ゲートゾーン

    パビリオンだけじゃない。大阪・関西万博で注目すべき9つの公共建築

    Photograph: Christoffer Rudquist

    テント地と毛皮のような“外皮”で覆われた大屋根でつくられた空間で、モンゴルのゲルを思わせる外観が特徴。海に面した建物の屋根が心地よい風になびくさまは、まるで生きているかのようだ。

    柔らかい布をめくって入る開口部や、すべすべで触れたくなる壁などによって、建築の要素をやわらかく、親しみやすいものにしたという。人間の五感を使って感じられる生き物のような建築であり、建築家ユニットの大西麻貴+百田有希/o+hが得意とする「愛される建築」を体現したといえる。

    休憩所2

    設計:工藤浩平(工藤浩平建築設計事務所)
    場所:西ゲートゾーン

    パビリオンだけじゃない。大阪・関西万博で注目すべき9つの公共建築

    Photograph: Christoffer Rudquist

    石をつなげたバーゴラによる半屋外空間が特徴。大阪城にも使われたという瀬戸内産の石を用いたことで、何万年という月日を経て地球が創り出してきた「大地の資源」の存在を感じさせる。

    万博の会期終了後は石を海に戻すことで、大阪湾の窪地の改善や海の生物の居場所として用いる計画だ。これにより、大地から“空”へと一時的に置かれた石を「海の資産」として未来へと引き継いでいく狙いがあるという。

    休憩所4

    設計:服部大祐+新森雄大(Schenk Hattori + Niimori Jamison)
    場所:静けさの森ゾーン

    パビリオンだけじゃない。大阪・関西万博で注目すべき9つの公共建築

    Photograph: Christoffer Rudquist

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