佐賀市富士町で毎年恒例の「古湯映画祭」が開かれ、訪れた人たちは佐賀を舞台にした映画、「ら・かんぱねら」をアットホームな雰囲気の中で楽しみました。
佐賀市富士町の「古湯映画祭」は、地域の活性化につなげようと温泉組合や映画の愛好家などが毎年企画していて、40回目のことしは、あわせて6本の映画の鑑賞と制作した監督などによるトークショーが楽しめます。
20日は会場の公民館に300人以上が訪れ、立ち見の人も出る中、ピアノの難曲を独学で習得した佐賀市ののり漁師の男性をモデルにした映画、「ら・かんぱねら」が上映されました。
会場にはござも用意され、訪れた人たちはアットホームな雰囲気の中で物語に見入っていました。
このあとのトークショーでは、「ら・かんぱねら」を制作した鈴木一美 監督と、主人公の息子役を演じた俳優の緒形拳さんの孫の緒形敦さんが登壇しました。
緒形さんは佐賀市を中心におよそ1か月間行われた撮影を振り返り、「のり漁師の若い人たちと仲良くなって飲み屋に連れて行ってもらうなど、ごはんが全部おいしかったです。地元の方々とのふれあいは、役者として大きな財産で、すべてが本当によい思い出ばかりです」と語っていました。
佐賀市の70代の女性は、「『ら・かんぱねら』をもう1回見たいと思っていたので、立ち見だったけれど、2回目を見られてよかったです」と話していました。
また、佐賀市の50代の男性は、「40回のうち20回以上は来ています。ござで寝転んで映画を見られるゆったりとした雰囲気が好きで、映画祭に来ると、いよいよ秋が始まると感じます」と話していました。
「古湯映画祭」は佐賀市の「富士公民館フォレスタふじ」で21日まで開かれています。