2025年9月20日
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鑑賞方法:映画館
真利子哲也監督がオリジナルシナリオ、全編ニューヨークロケで製作した意欲作。持ち味である痛みを伴うバイオレンスは抑えて、国籍が異なる夫婦間の心理サスペンスの趣き。
ダークで硬質なタッチは、フランス資本の黒沢清作品のようだが、見終わった後に、人形劇つながりで「ふたりのベロニカ」を思い出し、キェシロフスキの雰囲気を狙ったのかと思い当たった。
人形劇のほか、バベルの塔、廃墟といったキーモチーフは、夫婦二人のキャラクターや状況を示すものとして理解できる。しかし、二人の関係性に焦点を当てた前半から、子供の秘密をめぐる後半へ、うまく物語や人物描写がつながっていない感じ。ストーリー展開も突っ込みどころが多い。とにかく2時間20分が冗長で、あと30分ぐらい切ったらすっきりしたのではないか。
西島秀俊は、穏やかな前半から、後半になって感情をあらわにするあたりに違和感があった。グイ・ルンメイは、鼻筋が通った横顔が印象的。人型ロボットのような人形は初めて見た。
ジム・オルークの音楽は、いつものギターではなくキーボード主体で、作品の雰囲気に合っていた。
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Dear Stranger ディア・ストレンジャー