当時は6人の子どもたちはまだ小さかったため、撮影現場には家族全員が帯同し、ヴィヴィアン以外にもザハラとパックスが、オーロラの洗礼式に世界中から招待された王女や王子の1人としてカメオ出演している。アンジェリーナとブラッドの第1子のシャイロも出演予定だったが、当日は機嫌が悪くて撮影には参加しなかったそうだ。
妖艶かつ威厳ある声は、ジョリーが子どもたちをお風呂に入れる際のお話タイムで出した声が起源。物語を語る際にいろいろな声色を使っていたが、ある夜、オリジナルアニメのマレフィセント(エリノア・オードリー)の声に似せてみせたところ、子どもたちに大好評で、その声で演じることに決めたという。独特の笑い声も、子どもたちの前でトライしたバリエーションから選んだ。
名作アニメ『眠れる森の美女』へのオマージュとしてのイースターエッグ
Photo: ©Walt Disney Co./Courtesy Everett Collection
16歳の誕生日を迎えたオーロラが糸車の針を指に刺してしまう呪いのシーンは、1959年のアニメをほぼ忠実に再現している。オーロラを催眠状態に誘う緑の光や糸車のデザイン、眠りに落ちたオーロラがベッドに横たわる描写も、アニメの象徴的な構図を意識したもの。
主題歌「Once Upon a Dream」は、誰もが一度は聴いたことのあるスタンダード・ナンバーであり、劇中ではオーロラがフィリップ王子と出会うシーンで、お馴染みのメロディが流れるほか、いくつかのシーンでアレンジを変えて、オーロラやマレフィセントの感情を表現している。エンド・クレジットではラナ・デル・レイが同曲を歌っているが、彼女の起用はアンジェリーナが彼女の大ファンで強く推薦したことから実現したと言われている。