稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾によるレギュラー番組『ななにー 地下ABEMA』(ABEMA)#87では、「スターに似すぎで話題のマスクイケメン&マスク美女大集合SP!」の第3弾が配信された。マスク姿が「人気芸能人にそっくり」とSNSを賑わせている美男美女をスタジオに招き、その素顔に迫る人気企画だ。

 7月6日配信の第2弾で登場したSnow Man・ラウールに激似のホスト・じょうたろうさんは、番組出演後SNSで100万回再生を突破。さらに、俳優の山田孝之に似すぎてスタジオを騒然とさせた宮原智之さんが、収録後に山田本人とIntagram Liveでコラボするなど、番組をきっかけにさらなる注目を集めている。

 「これを流れにして山田孝之くんを呼びたい」と語るキャイ~ンの天野ひろゆきに、「いいねえ!」と楽しげに答える香取。マスクを取って「似てる」「似てない」と盛り上がるだけでなく、スターとつながる可能性を秘めた夢のある企画へと育っている印象だ。

 今回登場したのは、佐々木希似の会社員、北川景子似のインフルエンサー、髙橋海人似の美容師、新田真剣佑似のタクシードライバーという豪華な顔ぶれ。しかも、いずれもマスクを取っても「似てる!」とスタジオから絶賛されるほどの粒揃いだ。

 そんな中、番組をより盛り上げたのは稲垣のコミカルなふるまい。佐々木希似の美女・髙橋加奈代さんが登場するなり、「私、ちょっと指に目が行ってしまいまして」と、左手の薬指に光る指輪をチェックしていた。

 「独身だから」と、いつどこで出会いがあるかわからないというスタンスを見せた稲垣。しかし、髙橋さんが既婚者だとわかるやいなや、スッと正面を向き直す素振りに「ちょっとテンション下げるのやめてもらっていい?」と天野からツッコミが入り、スタジオに笑いが起こった。誰もが美男美女たちの顔に注目する中、その生活ぶりまで瞬時に察する観察眼は、稲垣の繊細さを感じさせる。

 さらに、ここで終わらないのが彼のエンターテイナーな側面。マスクを外した髙橋さんに「取ったほうが似てる!」と前のめりになってみせる。「目だけだと少しクールビューティーな感じだけど、(マスクを)取るとそこにかわいらしさがミックスされて、本当にかわい!」と、いつになく饒舌になっていくのだ。

 この稲垣のテンションの上がりっぷりに、隣に座っていたみちょぱ(池田美優)も「『本当にかわいい』って!」と驚きを隠せず、スタッフが入れたテロップでも「心の声が漏れた!」とツッコまれる始末。稲垣はさらに「今後もずっと奥さまの予定ですよね?」と畳みかけ、香取も顔をくしゃくしゃにさせて大笑いするのだった。

 すると今度は、髙橋さんに「この中で30年間どうしても会いたかった人がいる」と明かされ、稲垣の表情には期待の高まりが浮かぶ。恋のお相手とはいかずとも、長年のファンとして自分に心を寄せてくれているのかもしれない、と。「さっきから目が合ってるんだよね」と自信まで覗かせる。

 いつでも椅子から立ち上がる準備は万端という姿勢で、その名が呼ばれるのを待つ。しかし、聞こえてきたのは「香取慎吾さんです」の言葉。思わず椅子から転げ落ち、手足をバタバタとさせる姿に、またもや笑いが巻き起こる。

 草彅から「吾郎さ〜ん」と同情の声が上がるなか、香取は颯爽と髙橋さんのもとへ向かって握手を交わす。そんな香取の背後から近づき、傷ついていないと言わんばかりに微笑みながら肩をポンポンとする稲垣。しかし、そんな強がりに対し、みちょぱから「切ないよ!」という声がかかるのだった。

 「そっか、こっち(香取のほう)をまともに見られなかったんだ」と、その隣に座る自分と目が合っていたのだと納得する稲垣。すると香取も「ああ、嬉しいねえ。頑張れるよ」と、あえて稲垣を見つめながら言うので面白い。「え、何!?」と少々イラッとした声で反応する稲垣に、香取は「嬉しくて、頑張れるよ」と追い打ちをかける。ついには「でしょうね」と反論する稲垣の声が見事なオチとなり、スタジオを沸かせた。

 また、北川景子に激似の関さくらさんにも「指輪は真ん中(の指)ですよね?」と、同じリアクションをしてみせた稲垣。そして、「どうしても会いたかったメンバーがいる」との話題になると、今度こそと姿勢を正す。

 しかし、またしても関さんの口から発せられたのは「香取慎吾さんです」。握手を交わす香取に抱きつき、やり場のない気持ちを発散させていく稲垣。すると、すかさずみちょぱが「戻って、吾郎さん!」と諌める、そんな『ななにー』ファミリーのチームワークのよさも垣間見られた。

 雑誌『GLOW』2025年10月号(宝島社)で「20代の頃から自分の中に“理想像”があって、それが今も変わらず胸の奥にずっとあるから、その“理想”をキープし続けている」と語っていたように、稲垣には常に自分のスタイルを保ってきた印象がある。だからこそ、稲垣が自身のイメージを“崩す”行動に出ると面白くなる。“情けない吾郎さん”という普段見せないキャラクターに、香取やみちょぱがいきいきといじっていくことができる。

 きっと、それを彼自身も知っているのだろう。特に、この「マスクイケメン&マスク美女」企画は、「似てる」「似てない」と判断する場となるため、殺伐とした展開になりかねない。だからこそ、自分のイメージを使って笑いを仕掛けていく。あえて“二枚目のマスク”を外す稲垣の姿が見られる、そんな企画としても視聴者を楽しませ続けてくれそうだ。

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佐藤結衣


佐藤結衣

フリーライター。求人メディア、芸能雑誌、アパレルブランドのWebマガジンのライティング・編集を経験。現在「Real Sound」にてインタビュー記事、コラムを執筆中。O型。猫派。

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