アカデミー賞ノミネート作品『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(15)のマイケル・キートンが、監督、主演、製作の三役を担った最新作『殺し屋のプロット』が12月5日(金)より公開となる。本作より、日本版ポスタービジュアルと予告編、場面写真が公開された。

ノックスの盟友ゼイヴィアノックスの盟友ゼイヴィア[c] 2023 HIDDEN HILL LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

本作は、病によって記憶を失いつつある孤高の老ヒットマンが、息子の罪を隠すため人生最期の完全犯罪に挑むネオ・ノワール。『バットマン』(89)で知られるキートンが監督、主演、製作の三役を務めるほか、共演にはアル・パチーノ、マーシャ・ゲイ・ハーデン、ジェームズ・マースデン、ヨアンナ・クーリクら豪華キャストが集結している。

解禁された予告編では、光と影が交錯する街ロサンゼルスを舞台に、静かに記憶を失っていく殺し屋ノックスの姿が映しだされる。ある日突然、急速に記憶を失う病と診断され、次第に簡単な言葉さえ思い出せなくなっていくなか、彼のもとに現れたのは長年疎遠だった息子マイルズだった。「人を殺してしまった」と助けを求める息子を守るため、ノックスは消えゆく記憶の中で人生最期の完全犯罪に身を投じていく。

「笑えるのは、成功しても覚えてないってこと」という台詞ににじむのは、哲学書を愛読し、犯罪にも美学を貫いてきた1人の男が、記憶と共に人生を失っていくという残酷な運命と深い悲哀。緊張感あふれる犯罪映画であると同時に、父と息子の絆、そして“人生をどう終えるか”という普遍的な問いをも内包した、重層的な人間ドラマが描かれていく。さらに、ノックスの最期の計画に手を貸すゼイヴィア役のパチーノが、去りゆく盟友への想いを圧倒的な存在感で表現。黄昏に染まる街並みや無機質な住宅など、ネオ・ノワールの美学を宿す圧巻の映像美も見どころの一つだ。

あわせてポスタービジュアルと場面写真も到着。ポスターはグレーを基調に、黒いジャケットとサングラス姿のノックスが佇むクールな仕上がり。キャッチコピーに掲げられた「記憶が消える前に、罪を消せ」が、物語の核心を鋭く突き、無表情の奥に宿る覚悟と孤独を印象づける。装飾を抑えた構図とどこかレトロな質感は、哀愁と重厚感を同時に漂わせ、観る者に強烈なインパクトを刻むポスターとなっている。

ノックスは最期の計画に挑むノックスは最期の計画に挑む[c] 2023 HIDDEN HILL LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

場面写真は、記憶喪失を目前にしながら最期の計画に挑むノックスの姿をはじめ、ノックスの盟友ゼイヴィア、疎遠だった息子マイルズ(マースデン)など、物語を彩る重要なキャラクターたちが収められたもの。さらに、去りゆく盟友への敬意と別れの哀しみが感じ取れるダンスシーンや、暗闇の中で浮かびあがるノックスの緊迫感に満ちたショット、真実を追い求める捜査官たちの姿など、それぞれの葛藤と運命を写しだす本作を象徴する9枚が集められた。

さらに、キートンからコメントも到着。「脚本を初めて読んだ時、『すばらしい脚本だ。いつ撮ろう?』と思ったことを覚えている。脚本を読んでも、そのとき別の撮影をしていたり、プライベートでなにかあったりして、一旦保留にすることは珍しくない。でも、この物語は頭から離れなかった。この映画は一つのカテゴリーに収まらない。ノワールであり、同時に家族の物語でもある。そして気づいた。その“どこにも属さない感じ”こそが、この作品の魅力だと」と本作についてコメントを寄せた。

さらに、本作が意外にも初共演となるパチーノについては、「登場人物についてあれこれと話したが、驚くほど気楽で気取らない会話でしたよ。映画作りについての堅苦しい話はなく、自然だった。それが僕にとって人生で一番の『演技についての会話』になった。映画が終わったあとも、あちこちで褒めてくれているらしい。本当にありがたいです」と語っている。

なお、本作のムビチケ前売券は本日9月19日よりオンラインにて発売開始。孤高の老ヒットマンが消えゆく記憶の中で挑む、人生最期の完全犯罪の行方は?緻密かつスリリングな犯罪と、1人の男の“人生の締めくくり方”が交錯する、緊迫のLAネオ・ノワールに刮目せよ!

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