NHK大阪放送局
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 NHK大阪放送局は18日、大阪市内の同局で局長定例会見を開催。大阪局制作の25年後期連続テレビ小説「ばけばけ」(29日スタート)について、同番組に出演を予定していた俳優・清水尋也容疑者(26)が今月4日に麻薬取締法違反の疑いで警視庁に逮捕され、所属事務所から「出演は取りやめる」と申し出があったことを前日17日、東京で山名啓雄メディア総局長が説明。大阪局・森田正人局長代行は改めて出演取りやめを説明し「番組のスタートについて、スケジュールを変えずに進める」と予定通り29日に第1話の放送開始を示した。

 NHKでは20年4月から主な定時番組の出演者には「違法薬物の使用がない」「反社会勢力とかかわりがない」ことを確認し、誓約書を提出してもらっているが、今回の清水容疑者は対応が遅れてサインしていなかった。「誓約書はキチンととるべき。徹底できていなかったことは反省しています。再発防止に努めます」と森田局長代行。さらに「他の出演者全員から誓約書はとっています」とした。

 また、清水容疑者はすでに撮影に参加していたことも判明。解体したセットを組み直し、代役を立てて撮影済みのシーンを撮り直すことになるなど、清水容疑者、所属事務所への損害賠償請求については「個別の対応についてはコメントを差し控えさせていただきます。必要に応じて適切に対応させていただきます」と語った。

 NHKと薬物をめぐっては近年、大河ドラマで災難続き。「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」(19年)で足袋屋の主人・黒坂辛作役のピエール瀧がコカインを摂取したとして麻薬取締法違反の疑いで逮捕され、降板。「麒麟がくる」(20年)で帰蝶役の沢尻エリカが合成麻薬MDMA所持で麻薬取締法違反の疑いで逮捕され、降板。昨年放送の「光る君へ」でも藤原隆家役だった俳優・永山絢斗が大麻取締法違反の疑いで逮捕され、降板した。

 「ばけばけ」は「怪談」などで知られる明治時代の文豪ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の妻・小泉セツをモデルに、夫婦の絆を描く物語。ヒロイン・松野トキ役を女優・高石あかり、八雲がモデルとなったヘブン役を俳優のトミー・バストウが務める。

 試写会で第1話からすでに視聴した平匠子局長は「撮影は笑いに満ちた現場と聞いてます。家族のやりとりとか、心がほんわか温かくなるドラマになっています」とPRした。

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