定番を超えて進化する2026年春夏NYコレクションのビューティー

2026年春夏ニューヨーク・ファッションウィークでは、ヘアからネイルまでディテールに宿る新しい美の表現が次々と披露された。ヘルシーな血色を演出するチークや大胆なリップ、未来を映すメタリックな指先まで、今季のトレンドは思わず真似したくなるインスピレーションに満ちていた。

ランウェイに一貫して見られたのは、美しさを際立たせる新しいトレンド。定番ルックを進化させたものから、複数のショーで繰り返し登場したスタイルまで、今季ならではのビューティーが鮮やかに存在感を放っていた。ヘアからネイルまで細部に至るまで計算され、ランウェイを見たゲストやオンラインの視聴者が、すぐに取り入れたくなるようなアイディアが盛りだくさん。

そこで今季もっとも目を引いたビューティートレンドを、編集部がランウェイとストリートから厳選。ここからは、NYコレクションで披露された華やかで印象的なルックをお届けする。

オレンジチーク ヘルシーな血色感で差をつけるNEW YORK NEW YORK  SEPTEMBER 11 A model walks the runway during the Michael Kors Collection SpringSummer 2026 Runway...

マイケル・コース(MICHAEL KORS)2026年春夏コレクションより。Photo: JP Yim/Getty Images

NEW YORK NEW YORK  SEPTEMBER 13 A model walks the runway at the Kim Shui fashion show during the September 2025 New York...

キム シュイ(KIM SHUI)2026年春夏コレクションより。Photo: Roy Rochlin/Getty Images

今季にぴったりのオレンジチークは、モデルたちの肌に太陽を浴びたようなヘルシーな血色感をもたらした。キム シュイ(KIM SHUI)のショーでは、メイクアップ・アーティストのロメロ・ジェニングスが、M・A・Cのオレンジブラウン「ピンチ オブ マラケシュ」を使用。鮮やかな色に挑戦するのはまだ躊躇するという人にとっても、ナチュラルに取り入れられる絶妙なカラーだ。

一方、マイケル・コース(MICHAEL KORS)のランウェイでは、長年タッグを組むメイクアップ・アーティストのディック・ペイジが“フレッシュでアウトドアなムード”を演出。温かみのあるトーンを頬にのせ、さらにシェロン・テートやジェーン・バーキンからインスピレーションを得たという低めの配置で、クラシックな雰囲気を漂わせていた。

グレーリップ 型破りな美の挑戦NEW YORK NEW YORK  SEPTEMBER 13 A model walks the runway at the Kim Shui fashion show during the September 2025 New York...

キム シュイ(KIM SHUI)2026年春夏コレクションより。Photo: Roy Rochlin/Getty Images

NEW YORK NEW YORK  SEPTEMBER 13 A model walks the runway at the Kim Shui fashion show during the September 2025 New York...

キム シュイ(KIM SHUI)2026年春夏コレクションより。Photo: John Lamparski/Getty Images

ここ最近は、ベビーピンクからモカムースまで、軽やかなトーンのリップが新定番として人気を集めてきた。だが、この流れをさらに一歩進めるかのように、今季のランウェイでは“グレーリップ”が登場。あえてのアンコンベンショナルなカラーセレクトが、キム シュイ(KIM SHUI)、ラポワント(LAPOINTE)、コリーナ ストラーダ(COLLINA STRADA)のショーでモデルたちの唇をクールに彩った。

カラートーンのリンク シンプルテクで華やぐ目もとNEWYORK USA  SEPTEMBER 11 A model walks the runway during the Collina Strada Ready to Wear SpringSummer 2026 fashion...

コリーナ ストラーダ(COLLINA STRADA)2026年春夏コレクションより。Photo: Victor VIRGILE/Getty Images

NEW YORK NEW YORK  SEPTEMBER 14 A model walks the runway at House of Aama fashion show during September 2025 New York...

ハウス・オブ・アーマ(HOUSE OF AAMA)2026年春夏コレクションより。Photo: Dia Dipasupil/Getty Images

カラーを際立たせたいなら、目もとに同系色をほんのり重ねるだけで十分。そのシンプルながら効果的なテクニックが、コリーナ ストラーダ、ハウス・オブ・アーマ(HOUSE OF AAMA)、アリーナ(ALLINA LIU)のランウェイで披露された。

3段レイヤー 髪にリズムを生む新バランスNEWYORK USA  SEPTEMBER 12 A model walks the runway during the Wiederhoeft Ready to Wear SpringSummer 2026 fashion show...

ヴィーダーホーフト(WIEDERHOEFT)2026年春夏コレクションより。Photo: Victor VIRGILE/Getty Images

Model at the AREA fashion show as part of SpringSummer 2026 New York Fashion Week on September 12 2025 in New York New York.

エリア(AREA)2026年春夏コレクションより。Photo: Rodin Banica/WWD via Getty Images

WWD/Getty Images

重めのレイヤーはまだまだ健在。今年前半はロングレイヤーが主流だったが、NYコレクションではショートカットに注目が集まった。ヴィーダーホーフト(WIEDERHOEFT)やエリア(AREA)のショーでは、短めのレイヤーが鮮烈な存在感を放っていた。

クロームネイル 未来的な輝きをまとう指先NEW YORK NEW YORK  SEPTEMBER 11 A model bag detail walks the runway at the Grace Ling SpringSummer 2026 Ready to Wear...

グレース リン(GRACE LING)2026年春夏コレクションより。Photo: Victor Pagan/Getty Images

ラポワント(LAPOINTE)2026年春夏コレクションより。PhotoJohn LamparskiGetty Images

ラポワント(LAPOINTE)2026年春夏コレクションより。Photo:John Lamparski/Getty Images

内側から発光するような艶感で話題をさらった“グレーズドドーナツ”ネイルからさらに進化を遂げ、今季はクロームネイルが圧倒的な存在感を放っている。メタリックの輝きを存分に楽しむスタイルで、グレース リン(GRACE LING)のショーではチャコールグレーをベースにクロームをまとったロングスティレットが登場。さらにラポワントでは、セレブリティネイル・アーティストの安田直美が手がけた、クローム仕上げのメタリックな斜めフレンチチップが披露され、ランウェイを華やかに彩った。

Leave A Reply