映画関係者・著名人の皆さんにホラー映画のオールタイムベスト3作品をうかがっていく「ホラー通信」恒例企画です。
今回は、アンビエントでウルトラゴアな異色スラッシャー映画『バイオレント・ネイチャー』が公開中のクリス・ナッシュ監督にお伺いしました。
人生のホラー映画ベスト3 クリス・ナッシュ 編
・『死霊のはらわたII』(1987) 監督:サム・ライミ
・『ジェイコブス・ラダー』(1990) 監督:エイドリアン・ライン
・『ポゼッション』(1980) 監督:アンジェイ・ズラウスキー
<コメント>
不変の1位は『死霊のはらわたII』でしょうね。“スラップスティックで笑えるゴア”との初めての出会いでした。そのエネルギーに圧倒されたと同時に、独創的なカメラワークとゾッとする演出にも感銘を受けましたね。
2位は子供の頃に観た『ジェイコブス・ラダー』。静かな夢のシーンからホラーになるところなど、とても恐ろしくて記憶に残っています。ホラーというジャンルで意味のあるストーリーを語ることができるんだという可能性に気付かせてくれたのもこの作品でした。
3位は……すごく難しいですね……(悩)。今月の3位、ということで『ポゼッション』にしておきましょう(笑)。なぜ好きなのか自分でもよく分からないんだけど、強いて言うなら、観ていると催眠術をかけられたような感覚があることと、ものすごく“生”なパフォーマンスによって作られたホラー映画であること。最も恐ろしい地下鉄でのシーンが、ジャンプスケアや特殊メイクなどではない、俳優の生々しいパフォーマンスだけで構築されていることに驚かされます。
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『バイオレント・ネイチャー』公開中
映画公式サイト:https://violent-nature.com/