SUPER EIGHT安田章大の約5年ぶりとなる最新写真集『DOWN TO EARTH』が自身の誕生日9月11日に発売された。発売記念会見で安田は「嘘のないものをそのまま写真として残せた」と等身大の姿を収めた一冊への思いを語った。
アメリカ西海岸・ロサンゼルスを舞台に撮り下ろされた本作は、自然に身を委ね、ギターをかき鳴らし、絵を描き、仲間と飲み明かす安田の姿を切り取っている。
|飾らない写真をそのまま残せた
――本日写真集『DOWN TO EARTH』が発売されました。率直な今のお気持ちをお聞かせください。
安田:今まで色んな経験をして生きてきたからこそ、こういう風な写真集が出来上がり、あまり飾らなく、嘘のないものをそのまま写真として残せたので、それがとてもうれしく思いますね。親への恩返しのようにも感じます。
――ご家族など周りからいただいた反響はございましたか?
安田:親に「写真集出すんだね」って言われたので、親には自分で予約して送りました。「今日届くの?」って聞かれたんで、「わからない」って伝えたら、「そしたら自分で買いに行ったのに」って言われました(笑)親孝行の一つかなと思って、勝手に送りました。
――『DOWN TO EARTH』は「地に足がついた」といった意味もあるかと思いますが、タイトルに込められた思いを教えてください。
安田:事務所に12歳から入ったので28年以上、アイドルという存在はどういう生き方をしたらいいのか模索して、自分なりにアイドルをしてきました。自分の体に無理が起きて、無理してきたからこそ病気が生まれ、その病気を授かったことによって生まれ直せたことが大きかっです。それを飾らず生きる。そして飾らずに生きることで、誰かがその背中を真似したくなるものを写真集の中に込められたらなと思いました。僕のただの日常を切り取ってくれたものになりました。
――ありのままの姿がよく詰め込まれた1冊になっていると思います。
安田:皆様にも飾って生きてほしくないっていうのがテーマとしてあります。人前では「自分は他者と比べてどうなんだろう」って考えるのが人の性格ではあるんですけど、飾らないままの方が美しければという風に思うので、そんなメッセージを込めました。
――この写真をお気に入りカットに選ばれた理由を教えてください。
安田:鹿児島の奄美大島がお父さんの出身地なんですけど、どんどん安田家の顔になっていってるなと思って(笑)あまりにも安田の血が濃いんやなっていう思いで見てました。笑い皺(ジワ)がどれだけ増えていけばいいんだっていうぐらい、どんどん増えていってくれてるので、それが人としての年輪なんだなって思うところが自分として愛せたので、あの写真を選ばしてもらいました。
安田章大お気に入りカット ©217…NINA/講談社
|今の自分を知ってもらいたいのは、やっぱりメンバー
――今作は次なる拠点として夢見ているアメリカのロサンゼルスで撮影されたということですが、ロサンゼルスを撮影地に選ばれた理由は?
安田:日本でSUPER EIGHTのグループ活動をさせていただいてますけど、40歳以降のリボーンやリスタートといって、人って20年ごとに節目を作っていってるのかなと思っています。その中でもう一度0歳に戻るイメージがあったので、もう一度自分がアメリカンドリームと言われるような場所でオーディションを受けてみたり、向こうでお仕事をキャッチしに行く努力をしてみたりとか。挑戦し続ける場所として、ロサンゼルスという場所は自分にとって合ってるのではないのかなと思い、ロサンゼルスを選ばせてもらいました。
――ロサンゼルスでの思い出のエピソードはありますか?
安田:ずっとお酒飲んでましたね(笑)それがなんかいい意味で僕の普通なんだなって思いましたし、そこも飾らずに撮れたのが良かったです。
――今回の写真集SUPER EIGHTのメンバーは読まれましたか?
安田:見てないと思いますよ。わざわざ「写真集できたで」っていう風には言ってないですね。でも写真集を撮ったとか、LAに行ったんだっていうのは知ってました。さっきも横山くんと『ヒルナンデス!』で一緒だったんですけど、「今から何なん?」って言われたんで、「会見してきます」って言ってきました。まあ、一応(写真集)渡しましょうかね(笑)
――事務所の中ではどなたに一番見せたいですか?
安田:でも事務所内であればやっぱりメンバーですね。メンバーに支えられて今までやってきて、苦しい時も楽しい時も辛い時も泣いた時も、たまに怒った時も、全部一緒に乗り越えてきたんで。今の自分を知ってもらいたいっていう意味ではメンバーですね。
――写真集に点数をつけるとしたら100点満点中何点ぐらいつけられますか?
安田:100点超えてるんじゃないですかね。僕自身が何も無理してませんし、飾ってもないですし、撮られたくないものなんか0なので。どの状態をねらわれてもいいと思って撮ってもらってました。なので、そこがすごく秀逸な写真集に仕上がった実感があります。出来上がった写真を初めて見て、「俺こんな顔してたんや!」っていうのがいっぱいありました。
――本日41歳を迎えられて、41歳の抱負があれば教えてください。
安田:仕事を今仕事と思っていなくて、ただ楽しんでる人生の延長線上の1つになってるので、これからもやってないことをどんどんトライしていって、最終的には海外のロサンゼルスとかで、映画の撮影に英語が喋れる状態でオーディションを受けて、受かって映画に出て、日本で公開される時に登壇できたらすごいなという風に思ってます。
そして、本作を手を取る方へ、こんなメッセージが送られた。
安田:「飾らない」とか「ありのまま」っていうものがどれだけ難しいかっていうことも、生きてると実感してる方が多いと思うんですけど、この本を手に取って見てもらった瞬間に、「ここまで無防備になってもいいんだ」っていう気付きが伝わればいいなと思います。それが、僕が9年間かけて病気を克服し、今も葛藤の中歩んでいる皆さんに届けられる正直な思いです。
安田:何が一番伝えたいか。本当にこう、「生きづらいなぁ」と思ってる人がちょっと多い世の中になっているんで、こういう風に「楽に生きるにはどうやって生きたらいいんだろう?」っていう風に参考にしてもらえるような…写真集なんだけれども“生きる参考書”のようなものに、なってくれたらなと思ってます。
『DOWN TO EARTH』現在発売中
著書:安田章大 出版社:講談社
価格:5,500円(税込)ページ:184ページ
©217…NINA/講談社
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